平和な日常~夏~
この頃超鈴音は雪広グループとの提携した麻帆良祭のメニューの発売に向けて、メニューの試作を繰り返していた
フレンチカレーこと麻帆良カレーなど横島側のメニューを超包子で出すには、そのまま出すだけではなくプラスアルファのアレンジが欲しいのだ
幸いなことに超自身が何度も食べた味であり、横島の仕込みの様子などを見ていたので雪広グループ側よりはメニュー開発が進んでいる
それに加えて麻帆良祭以前から計画していた超包子の事業拡大の方も進めているため、麻帆良祭後は本当に忙しい日々を送っていた
「まさかカレが来ないとは……」
そんな超だがこの日は思わぬ情報に、流石に動揺を隠せない様子だった
それはネギ・スプリングフィールドの麻帆良来訪が、完全に無くなったとの情報である
異変は今に始まったことではなく以前からだったのだが、特に重要だったのはネギの立場が超の知る歴史に比べて著しく悪いことだ
元々ネギがあちこちから疎まれてるのは超も予測済みだが、まさか近右衛門が受け入れ拒否を貫くとは思いもしなかったらしい
歴史の流れから見ると超は近右衛門が最後には折れて、ネギを受け入れるだろうと考えていたのである
「ワタシが来た影響カ? それとも……」
大学部の工学部にある自分の研究室にて超は決して他人には見せないような不安げな表情で、独り言を呟き考え混んでしまう
そもそも超はここが自身が知る世界の過去なのかすら確証はない
未来から時間を遡って来たことは確かだが、超自身は世界の流れや歴史の変化について仮説はあっても実際にはよく解らないのだ
仮によく似た平行世界であっても不思議ではない
「カレが来ないと計画が狂うどころじゃないネ」
ネギ・スプリングフィールドは歴史の鍵を握る人物だった
超の歴史でネギがどう評価されてるかは別にして、ネギの行動次第で世界の行く末が変化する可能性すら超はあると考えていたのだ
「ワタシは最大のアドバンテージを失ったようネ」
ネギが来ない現実が今だに信じられない超だが、それは受け入れ無ければならないことである
そして現実を受け入れた超が感じたのは、歴史を知るアドバンテージがほぼ消えたことだろう
無論今でも歴史を知るアドバンテージは十分あるが、変わりゆくこの世界では一歩間違えればそれが失敗の原因になりかねないほど危険なモノになったことは確かなのだ
「これからどうすれば……」
正直怖くて全てを捨てて逃げ出したくなるほど、超は精神的に苦しんでいた
歴史を変える恐怖と歴史が変わる恐怖は、おそらくこの時代の人間には理解出来ないだろうと感じている
無意識に体が震え悩み苦悩する超の表情は、年相応の少女そのものだった
しかしすでに過去を変えてしまった彼女には、今更後戻りなど出来るずがない
超は自分自身と戦いながら一歩一歩進もうとしていた
「アドバンテージとは一体……」
そして異空間アジトで超を監視していた土偶羅は、超の独り言の呟きの意味を一人考えていた
フレンチカレーこと麻帆良カレーなど横島側のメニューを超包子で出すには、そのまま出すだけではなくプラスアルファのアレンジが欲しいのだ
幸いなことに超自身が何度も食べた味であり、横島の仕込みの様子などを見ていたので雪広グループ側よりはメニュー開発が進んでいる
それに加えて麻帆良祭以前から計画していた超包子の事業拡大の方も進めているため、麻帆良祭後は本当に忙しい日々を送っていた
「まさかカレが来ないとは……」
そんな超だがこの日は思わぬ情報に、流石に動揺を隠せない様子だった
それはネギ・スプリングフィールドの麻帆良来訪が、完全に無くなったとの情報である
異変は今に始まったことではなく以前からだったのだが、特に重要だったのはネギの立場が超の知る歴史に比べて著しく悪いことだ
元々ネギがあちこちから疎まれてるのは超も予測済みだが、まさか近右衛門が受け入れ拒否を貫くとは思いもしなかったらしい
歴史の流れから見ると超は近右衛門が最後には折れて、ネギを受け入れるだろうと考えていたのである
「ワタシが来た影響カ? それとも……」
大学部の工学部にある自分の研究室にて超は決して他人には見せないような不安げな表情で、独り言を呟き考え混んでしまう
そもそも超はここが自身が知る世界の過去なのかすら確証はない
未来から時間を遡って来たことは確かだが、超自身は世界の流れや歴史の変化について仮説はあっても実際にはよく解らないのだ
仮によく似た平行世界であっても不思議ではない
「カレが来ないと計画が狂うどころじゃないネ」
ネギ・スプリングフィールドは歴史の鍵を握る人物だった
超の歴史でネギがどう評価されてるかは別にして、ネギの行動次第で世界の行く末が変化する可能性すら超はあると考えていたのだ
「ワタシは最大のアドバンテージを失ったようネ」
ネギが来ない現実が今だに信じられない超だが、それは受け入れ無ければならないことである
そして現実を受け入れた超が感じたのは、歴史を知るアドバンテージがほぼ消えたことだろう
無論今でも歴史を知るアドバンテージは十分あるが、変わりゆくこの世界では一歩間違えればそれが失敗の原因になりかねないほど危険なモノになったことは確かなのだ
「これからどうすれば……」
正直怖くて全てを捨てて逃げ出したくなるほど、超は精神的に苦しんでいた
歴史を変える恐怖と歴史が変わる恐怖は、おそらくこの時代の人間には理解出来ないだろうと感じている
無意識に体が震え悩み苦悩する超の表情は、年相応の少女そのものだった
しかしすでに過去を変えてしまった彼女には、今更後戻りなど出来るずがない
超は自分自身と戦いながら一歩一歩進もうとしていた
「アドバンテージとは一体……」
そして異空間アジトで超を監視していた土偶羅は、超の独り言の呟きの意味を一人考えていた