麻帆良祭
「人気者でしたね。 百発百中は言い過ぎでしょうが、よく当たると評判でしたし」
結局木乃香の提案通り五人ほど占いをした横島は、騒ぎが大きくなる前に逃げ出していた
放っておくと今日一日潰れそうだったので、後は麻帆良祭後に店に来て欲しいと言って夕映と共に逃げ出したのである
「喜んでくれるのはいいけどさ~ あんまり信じ過ぎるのはちょっとな」
占いで女の子と親しくなるのはいいが、反面で必要以上に信じてしまう女の子には横島も困った様子だった
確かに一般の占い師よりは当ててるが、横島は必要以上に当て過ぎないように気をつけてるくらいなのだ
占いが外れても笑って済ませることが出来るレベルを越えたくないのは相変わらずらしい
「横島さんなら悪用出来そうです。 相手が気付いた時には身も心もボロボロにするんですね」
「人聞きの悪いこと言うなよ。 俺は悪用なんかしてねえぞ」
「悪用する人はみんな同じことを言いそうです」
「じゃあ悪用の第一号は夕映ちゃんにしよう」
「……まさかロリコンですか?」
「違うわ!!」
多くの人で賑わう麻帆良の街でまるで何故かコントか漫才のような会話をする二人だが、本人達は楽しいようであまり周りが見えてない
周りの人からどう見えるかは言うまでもないが、馬鹿騒ぎが当たり前の麻帆良では正直それほど目立つ訳ではなかった
ただ横島と夕映の関係が噂になる可能性はあるが、横島の場合はその手の噂が多過ぎて逆に信憑性がないのは幸いなのかもしれない
そして夕映は自分が思ってる以上に横島に深入りしてる事実に、本人は意外と気付いてなかったりする
そのまま適当な会話をしていく横島と夕映は哲学研究会や児童文学研究会などを中心にいろいろ見て歩き、横島は他にも知り合いの部活やサークルをなんとか回り終えていた
その後占い研究会が終わった木乃香やのどかやハルナなどと合流して、彼女達の希望で古本市に足を運ぶ
「漫画はないんだな……」
古本市ということで真っ先に漫画を探す横島だが、当然のことながら漫画本はない
「漫画の古本市は別会場なの。 あっちは同人誌とかもあって楽しいわよ」
横島が漫画を探したことに真っ先に食いついて来たのはハルナで、ニヤニヤと意味深な笑顔を浮かべて横島に漫画の古本市を勧めていく
「へ~、そんなに面白いのか~」
「私は勧めませんよ」
ハルナの言葉に興味を持つ横島に夕映とのどかは、複雑な表情で止めた方がいいと言いたげである
そんな二人とハルナは同人誌を巡り微妙な意見の対立を始めるが、横島は別にどうしても行きたい訳ではないのでどっちでもよかった
「なにその本?」
「何語ですか?」
そのまま賑やかに古本市を見て歩く横島達だが、横島は突然セール品と書かれたダンボールに入った一冊の古本を手に取る
それはアルファベットの文字が表に書かれているかなり古い本なのだが、夕映達が覗くと中身は真っ白だった
ノートには見えない分厚い本の中身が真っ白なことに、夕映とのどかは興味を持つが最後まで真っ白である
結局木乃香の提案通り五人ほど占いをした横島は、騒ぎが大きくなる前に逃げ出していた
放っておくと今日一日潰れそうだったので、後は麻帆良祭後に店に来て欲しいと言って夕映と共に逃げ出したのである
「喜んでくれるのはいいけどさ~ あんまり信じ過ぎるのはちょっとな」
占いで女の子と親しくなるのはいいが、反面で必要以上に信じてしまう女の子には横島も困った様子だった
確かに一般の占い師よりは当ててるが、横島は必要以上に当て過ぎないように気をつけてるくらいなのだ
占いが外れても笑って済ませることが出来るレベルを越えたくないのは相変わらずらしい
「横島さんなら悪用出来そうです。 相手が気付いた時には身も心もボロボロにするんですね」
「人聞きの悪いこと言うなよ。 俺は悪用なんかしてねえぞ」
「悪用する人はみんな同じことを言いそうです」
「じゃあ悪用の第一号は夕映ちゃんにしよう」
「……まさかロリコンですか?」
「違うわ!!」
多くの人で賑わう麻帆良の街でまるで何故かコントか漫才のような会話をする二人だが、本人達は楽しいようであまり周りが見えてない
周りの人からどう見えるかは言うまでもないが、馬鹿騒ぎが当たり前の麻帆良では正直それほど目立つ訳ではなかった
ただ横島と夕映の関係が噂になる可能性はあるが、横島の場合はその手の噂が多過ぎて逆に信憑性がないのは幸いなのかもしれない
そして夕映は自分が思ってる以上に横島に深入りしてる事実に、本人は意外と気付いてなかったりする
そのまま適当な会話をしていく横島と夕映は哲学研究会や児童文学研究会などを中心にいろいろ見て歩き、横島は他にも知り合いの部活やサークルをなんとか回り終えていた
その後占い研究会が終わった木乃香やのどかやハルナなどと合流して、彼女達の希望で古本市に足を運ぶ
「漫画はないんだな……」
古本市ということで真っ先に漫画を探す横島だが、当然のことながら漫画本はない
「漫画の古本市は別会場なの。 あっちは同人誌とかもあって楽しいわよ」
横島が漫画を探したことに真っ先に食いついて来たのはハルナで、ニヤニヤと意味深な笑顔を浮かべて横島に漫画の古本市を勧めていく
「へ~、そんなに面白いのか~」
「私は勧めませんよ」
ハルナの言葉に興味を持つ横島に夕映とのどかは、複雑な表情で止めた方がいいと言いたげである
そんな二人とハルナは同人誌を巡り微妙な意見の対立を始めるが、横島は別にどうしても行きたい訳ではないのでどっちでもよかった
「なにその本?」
「何語ですか?」
そのまま賑やかに古本市を見て歩く横島達だが、横島は突然セール品と書かれたダンボールに入った一冊の古本を手に取る
それはアルファベットの文字が表に書かれているかなり古い本なのだが、夕映達が覗くと中身は真っ白だった
ノートには見えない分厚い本の中身が真っ白なことに、夕映とのどかは興味を持つが最後まで真っ白である