麻帆良祭
そのまま何軒か店を回る二人だが、麻帆良祭間近なだけあってどこも混雑している
横島は麻帆良祭で木乃香達と見て歩く時の為にレストランなどを調べていたのだが、美味しいと評判の店は当然みんなが狙ってるため混雑しているのだ
すでに日が暮れておりあまり待ちたくなかった二人は、近場にあったお好み焼き屋に入っていた
「また高い店に行くのかとヒヤヒヤしてましたよ」
お好み焼き屋に入って注文を終えた明日菜は、ホッとしたような表情で笑顔を見せる
以前行った高級焼き肉屋やイタリアンなどから、横島の外食は高い店だとのイメージがあったらしい
まあ前回みんなで行ったイタリアンは高い店ではないのだが、中学生の明日菜から見れば似たような店なのだろう
明日菜としては美味しい物は食べたいが、正直堅苦しい店は少し苦手だった
「そうか? 俺はそんなつもりはなかったんだが…… ただ女の子連れて牛丼屋とか行く訳にはいかんだろ」
「私は気にしませんけど。 それに毎回ご馳走して貰ってばかりだと悪いですし……」
明日菜に妙なイメージを持たれていた事に気付き驚きの表情を見せる横島だが、店を選ぶ基準は女の子への横島なりの見栄と気遣いだったのだ
しかし明日菜としては毎回ご馳走して貰うのは何か悪いと感じるので、そろそろ割り勘にできる店がよかったと考えていたりする
「そんな冷たいこと言うなよ。 俺の数少ない楽しみなのにさ」
「いえ、私は割り勘にできる店がいいかなって……。 それに数少ない楽しみって、横島さん毎日楽しそうですけど?」
数少ない楽しみを奪わないで欲しいと悲しそうに訴える横島に、明日菜は慌てた様子で一緒に食事に行くのは楽しいと言い切る
女の人に騙された過去がある横島を傷付けてはいけないと一瞬焦った明日菜だが、よくよく考えると横島は毎日楽しそうなのを思い出し少し遠慮がちにツッコミを入れてしまう
「いいか明日菜ちゃん。 楽しみってのは増えるのは嬉しいが、減るのは嫌なもんなんだ」
「もう~、それ真顔で言うことですか?」
ツッコミに対し何故か真顔の横島は、自分は楽しいからこのまま変えるつもりはないと強い口調で言い切る
そのあまりにおかしな本音に明日菜は思わず爆笑してしまい、呆れていいのか褒めていいのか分からなくなっていた
「まあご馳走したからって下心とかはないから心配するな」
「私はそんな心配してませんよ」
笑いが止まらない明日菜に横島は相変わらずな口調で下心とかはないと言い切るが、明日菜はそんな心配してる訳ではない
正直明日菜にとって横島は大切な友人である事に変わりはなく、だからこそ明日菜は対等に近い関係でありたいと考えている
ただ横島は横島で年上として最低限の見栄とプライドがあり、そこは譲れなかった
結局二人はお好み焼きを食べながら、ご馳走するか割り勘にするかの話をしばらく続けることになる
そんな二人が他人からどう見られていたから言うまでもないが、横島も明日菜もそこには気付いてなかったようだ
横島は麻帆良祭で木乃香達と見て歩く時の為にレストランなどを調べていたのだが、美味しいと評判の店は当然みんなが狙ってるため混雑しているのだ
すでに日が暮れておりあまり待ちたくなかった二人は、近場にあったお好み焼き屋に入っていた
「また高い店に行くのかとヒヤヒヤしてましたよ」
お好み焼き屋に入って注文を終えた明日菜は、ホッとしたような表情で笑顔を見せる
以前行った高級焼き肉屋やイタリアンなどから、横島の外食は高い店だとのイメージがあったらしい
まあ前回みんなで行ったイタリアンは高い店ではないのだが、中学生の明日菜から見れば似たような店なのだろう
明日菜としては美味しい物は食べたいが、正直堅苦しい店は少し苦手だった
「そうか? 俺はそんなつもりはなかったんだが…… ただ女の子連れて牛丼屋とか行く訳にはいかんだろ」
「私は気にしませんけど。 それに毎回ご馳走して貰ってばかりだと悪いですし……」
明日菜に妙なイメージを持たれていた事に気付き驚きの表情を見せる横島だが、店を選ぶ基準は女の子への横島なりの見栄と気遣いだったのだ
しかし明日菜としては毎回ご馳走して貰うのは何か悪いと感じるので、そろそろ割り勘にできる店がよかったと考えていたりする
「そんな冷たいこと言うなよ。 俺の数少ない楽しみなのにさ」
「いえ、私は割り勘にできる店がいいかなって……。 それに数少ない楽しみって、横島さん毎日楽しそうですけど?」
数少ない楽しみを奪わないで欲しいと悲しそうに訴える横島に、明日菜は慌てた様子で一緒に食事に行くのは楽しいと言い切る
女の人に騙された過去がある横島を傷付けてはいけないと一瞬焦った明日菜だが、よくよく考えると横島は毎日楽しそうなのを思い出し少し遠慮がちにツッコミを入れてしまう
「いいか明日菜ちゃん。 楽しみってのは増えるのは嬉しいが、減るのは嫌なもんなんだ」
「もう~、それ真顔で言うことですか?」
ツッコミに対し何故か真顔の横島は、自分は楽しいからこのまま変えるつもりはないと強い口調で言い切る
そのあまりにおかしな本音に明日菜は思わず爆笑してしまい、呆れていいのか褒めていいのか分からなくなっていた
「まあご馳走したからって下心とかはないから心配するな」
「私はそんな心配してませんよ」
笑いが止まらない明日菜に横島は相変わらずな口調で下心とかはないと言い切るが、明日菜はそんな心配してる訳ではない
正直明日菜にとって横島は大切な友人である事に変わりはなく、だからこそ明日菜は対等に近い関係でありたいと考えている
ただ横島は横島で年上として最低限の見栄とプライドがあり、そこは譲れなかった
結局二人はお好み焼きを食べながら、ご馳走するか割り勘にするかの話をしばらく続けることになる
そんな二人が他人からどう見られていたから言うまでもないが、横島も明日菜もそこには気付いてなかったようだ