麻帆良祭
(よく考えてみるとまだ出会って三ヶ月なのですね)
一方出会いの頃の話になり急に無言になった夕映だが、それには無論理由があり横島との出会いの時の失敗の話題を避けたかったからに違いない
今になってみれば若干だがいい思い出でもあるのだが、初対面でパンツを晒したなんて漫画みたいな過去は出来れば他言して欲しくなかった
(初対面で助けられたのに、感謝もろくにしなかったのは反省せねばなりませんね)
恥ずかしい出会いだった為に過去には横島に忘れてほしいとも言った夕映だが、きちんと感謝をしなかった気がして若干申し訳なく感じる
だがそれを望んだのが他ならぬ横島なのは夕映も気付いていた
(いつの間にか横島さんのペースに巻き込まれてましたから……)
とても不思議な人だと夕映は改めて感じる
そもそも夕映はあまり社交的ではなく、男性とこれほど親しくなるのは珍しかった
まだ出会った頃は夕映の方は普通に他の人と変わらぬように接しようとしたが、それをことごとく壊したのはやはり横島なのだ
(おかしな人ですね)
きっとこれからもこの関係は変わらないと思うし、それが心地好いと感じるようになった自分に夕映は思わず苦笑いを浮かべていた
その後木乃香達が帰った後も横島は自宅に移動してマニュアル作成を続けるが、先程の木乃香達の話からこの三ヶ月間を思い出すと少し不思議な気持ちになっている
ほんの三ヶ月前までは全く違う環境で不毛な争いの世界に生きていたのだから
未来がないのを理解してるからこそ止められない戦いは、全く得るモノなど何もない破滅への歩みでしかなかった
それが今は中学生に囲まれて料理を作ってるのだから、最早笑うしかないような劇的な変化である
(明日が見えないからこそ人は生きられるのかもな)
今回の麻帆良祭のイベントは横島にとっても本当に楽しいものだった
未来があり明日が見えない幸せを理解してるが故に、日々の変化の何もかもが楽しく感じる
一分一秒と成長していく少女達の姿は、何物にも変えがたい大切なモノを教えてくれる気がした
「美味しそうですね~ 私が生きてた頃はこんな美味しそうな料理はなかった気がします」
そんな過去を思い出してる横島の前では、さよが旅番組を見て目を輝かせている
ちょっと大袈裟に料理を食べるタレントの姿に、さよはどんな味かと想像して楽しんでるらしい
(落ち着いたら食べ物食べれるようにしてやるか。 ビックリするだろうな)
さよの声で割れに帰った横島は、ふとさよに食べ物を食べる喜びを味わせてやりたいと考える
味覚や嗅覚は幽霊にはない感覚なので喜ぶだろうと考えると反応が今から楽しみだった
流石に肉体を持たない横島では普通の人間のように身体を貸すなどは不可能だが、他にも仮の身体を与えるなど方法はいくらでもある
どうせなら麻帆良の外に行く時のサプライズにしようかなど、いつ実行しようかと考えると横島も楽しみで仕方なかった
一方出会いの頃の話になり急に無言になった夕映だが、それには無論理由があり横島との出会いの時の失敗の話題を避けたかったからに違いない
今になってみれば若干だがいい思い出でもあるのだが、初対面でパンツを晒したなんて漫画みたいな過去は出来れば他言して欲しくなかった
(初対面で助けられたのに、感謝もろくにしなかったのは反省せねばなりませんね)
恥ずかしい出会いだった為に過去には横島に忘れてほしいとも言った夕映だが、きちんと感謝をしなかった気がして若干申し訳なく感じる
だがそれを望んだのが他ならぬ横島なのは夕映も気付いていた
(いつの間にか横島さんのペースに巻き込まれてましたから……)
とても不思議な人だと夕映は改めて感じる
そもそも夕映はあまり社交的ではなく、男性とこれほど親しくなるのは珍しかった
まだ出会った頃は夕映の方は普通に他の人と変わらぬように接しようとしたが、それをことごとく壊したのはやはり横島なのだ
(おかしな人ですね)
きっとこれからもこの関係は変わらないと思うし、それが心地好いと感じるようになった自分に夕映は思わず苦笑いを浮かべていた
その後木乃香達が帰った後も横島は自宅に移動してマニュアル作成を続けるが、先程の木乃香達の話からこの三ヶ月間を思い出すと少し不思議な気持ちになっている
ほんの三ヶ月前までは全く違う環境で不毛な争いの世界に生きていたのだから
未来がないのを理解してるからこそ止められない戦いは、全く得るモノなど何もない破滅への歩みでしかなかった
それが今は中学生に囲まれて料理を作ってるのだから、最早笑うしかないような劇的な変化である
(明日が見えないからこそ人は生きられるのかもな)
今回の麻帆良祭のイベントは横島にとっても本当に楽しいものだった
未来があり明日が見えない幸せを理解してるが故に、日々の変化の何もかもが楽しく感じる
一分一秒と成長していく少女達の姿は、何物にも変えがたい大切なモノを教えてくれる気がした
「美味しそうですね~ 私が生きてた頃はこんな美味しそうな料理はなかった気がします」
そんな過去を思い出してる横島の前では、さよが旅番組を見て目を輝かせている
ちょっと大袈裟に料理を食べるタレントの姿に、さよはどんな味かと想像して楽しんでるらしい
(落ち着いたら食べ物食べれるようにしてやるか。 ビックリするだろうな)
さよの声で割れに帰った横島は、ふとさよに食べ物を食べる喜びを味わせてやりたいと考える
味覚や嗅覚は幽霊にはない感覚なので喜ぶだろうと考えると反応が今から楽しみだった
流石に肉体を持たない横島では普通の人間のように身体を貸すなどは不可能だが、他にも仮の身体を与えるなど方法はいくらでもある
どうせなら麻帆良の外に行く時のサプライズにしようかなど、いつ実行しようかと考えると横島も楽しみで仕方なかった