麻帆良祭
そのままさよと術で会話をしながらいろいろな適当に出し物やイベントを覗いていく横島だったが、いつの間にか裏通りに入っていた
表通りには有名なサークルなどが大規模なイベントや出し物を行っているが、裏通りに行けば行くほどマイナーというかマニアックなサークルなどがイベントを行っている
時折横島の顔が引き攣るほどのマニアックなサークルもあったが、さよは楽しいらしくキャーキャーと騒ぎながら見物していた
「貴方から何か人でないモノの気配が感じます!」
そんな裏通りをしばらく行った時だった
いかにも占い師らしい姿をして占いをしている二十歳くらいの女性が、突然横島に向かって声を上げていたのだ
「貴女も私が見えるんですか!?」
突然話し掛けられてぽかーんとする横島と対照的に、さよは目を輝かせて女性に話し掛けるが残念なことに彼女は全く反応しない
「驚いてますね! 私こう見えても霊感が強いんです! 貴方のお悩み解決しますよ」
ぽかーんとする横島の表情に彼女は何を勘違いしたのか嬉々とした表情で占いを進めるが、彼女の前ではさよが一生懸命話し掛けている
「この人、霊感あるのに私が見えてないみたいですね。 やっぱり私には幽霊の才能がないのかなぁ」
『いや、この人に霊感なんてないんだよ。 占いをする為のセールストークだな』
いくら話し掛けても全く反応しない相手にさよは相手を疑うどころか、逆に自分には幽霊の才能がないと落ち込んでしまい、横島は苦笑いを浮かべて嘘なのだと説明していく
そもそも女性には霊感など全くないし、ただタチの悪いだけのニセ占い師だろう
微妙にカモが来たと言わんばかりの欲が横島にはヒシヒシと伝わっている
「俺より自分の運勢を占った方がいいぞ。 お姉さんには災いが見えるからな」
「はい?」
「俺も占いするんだよ」
苦笑いのまま災いが見えると告げると今度は女性が唖然としてしまう
まさか同業者だとは思わなかったらしい
余談だが彼女はこの後にも同じ手口で客を勧誘して、客とトラブルになるのだが横島達には関係のない話である
「嘘はいけないと思います」
『霊能者を名乗る連中はほとんど偽者だよ。 だいたい本物の霊能者は人前で霊能者だなんて言わないだろうしな』
今までも自称霊能者に自分が見えなかったことが何度かあったらしく、さよはずっと自分が特殊だと考えていたようだ
だが実際はその自称霊能者が嘘つきだっただけだろう
「夏休みの頃になると霊能者とか肝試しの人が結構教室に来るんです。 でも誰も私を見えないんですよ。 しかも夜中に人が来るから私怖くて……」
どうやらさよの存在は麻帆良ではそこそこ有名らしく、夏場などは肝試し目的の学生や除霊を目的の自称霊能者がたまに来るらしい
ただ誰ひとりさよを見える者は居なく、ありもしない悪霊の話をしてさよが逆に怖くて逃げ出したことも何度かあったようだ
夜中にコンビニやファミレスの前に居た理由には、そんな連中の行動も関係あったようである
(肝試しが逆に怖い幽霊って……)
何から何まで間違ってるとシミジミ感じる横島は、さよに最低限の常識を教える必要があるのかと頭を悩ませていく
表通りには有名なサークルなどが大規模なイベントや出し物を行っているが、裏通りに行けば行くほどマイナーというかマニアックなサークルなどがイベントを行っている
時折横島の顔が引き攣るほどのマニアックなサークルもあったが、さよは楽しいらしくキャーキャーと騒ぎながら見物していた
「貴方から何か人でないモノの気配が感じます!」
そんな裏通りをしばらく行った時だった
いかにも占い師らしい姿をして占いをしている二十歳くらいの女性が、突然横島に向かって声を上げていたのだ
「貴女も私が見えるんですか!?」
突然話し掛けられてぽかーんとする横島と対照的に、さよは目を輝かせて女性に話し掛けるが残念なことに彼女は全く反応しない
「驚いてますね! 私こう見えても霊感が強いんです! 貴方のお悩み解決しますよ」
ぽかーんとする横島の表情に彼女は何を勘違いしたのか嬉々とした表情で占いを進めるが、彼女の前ではさよが一生懸命話し掛けている
「この人、霊感あるのに私が見えてないみたいですね。 やっぱり私には幽霊の才能がないのかなぁ」
『いや、この人に霊感なんてないんだよ。 占いをする為のセールストークだな』
いくら話し掛けても全く反応しない相手にさよは相手を疑うどころか、逆に自分には幽霊の才能がないと落ち込んでしまい、横島は苦笑いを浮かべて嘘なのだと説明していく
そもそも女性には霊感など全くないし、ただタチの悪いだけのニセ占い師だろう
微妙にカモが来たと言わんばかりの欲が横島にはヒシヒシと伝わっている
「俺より自分の運勢を占った方がいいぞ。 お姉さんには災いが見えるからな」
「はい?」
「俺も占いするんだよ」
苦笑いのまま災いが見えると告げると今度は女性が唖然としてしまう
まさか同業者だとは思わなかったらしい
余談だが彼女はこの後にも同じ手口で客を勧誘して、客とトラブルになるのだが横島達には関係のない話である
「嘘はいけないと思います」
『霊能者を名乗る連中はほとんど偽者だよ。 だいたい本物の霊能者は人前で霊能者だなんて言わないだろうしな』
今までも自称霊能者に自分が見えなかったことが何度かあったらしく、さよはずっと自分が特殊だと考えていたようだ
だが実際はその自称霊能者が嘘つきだっただけだろう
「夏休みの頃になると霊能者とか肝試しの人が結構教室に来るんです。 でも誰も私を見えないんですよ。 しかも夜中に人が来るから私怖くて……」
どうやらさよの存在は麻帆良ではそこそこ有名らしく、夏場などは肝試し目的の学生や除霊を目的の自称霊能者がたまに来るらしい
ただ誰ひとりさよを見える者は居なく、ありもしない悪霊の話をしてさよが逆に怖くて逃げ出したことも何度かあったようだ
夜中にコンビニやファミレスの前に居た理由には、そんな連中の行動も関係あったようである
(肝試しが逆に怖い幽霊って……)
何から何まで間違ってるとシミジミ感じる横島は、さよに最低限の常識を教える必要があるのかと頭を悩ませていく