横島君のお店開店
さて木乃香が祖父と会ってる頃、横島は一人喫茶店の開店準備を進めていた
異空間アジトから魔鈴が使っていた業務用調理器具などを中心に次々に転送して貰い、ハニワ兵にそれを厨房に片付けてもらっていく
まあ皿やコップの大半が残されてた事もあり運ぶ物はあまりなく、さほど時間がかからないで作業は終了する
「そういやあ近所に挨拶に行って無かったなー」
次は食材などを搬入しようかと思っていた横島だったが、まだご近所に挨拶に行って無かった事をふと思い出す
後々面倒事は御免だと思った横島は、洗剤を手土産に近所の家に挨拶をしていく
近所には一般住宅や小さなマンションが多いが、スーパーや本屋などもある
近くには木乃香達が住む女子寮を含めて複数の大型の寮があるため、飲食店やスーパーなども複数あった
横島の店は裏通りの交差点の角地で、道路沿いの隣は本屋と洋服屋である
一応店の周りにはそれらの店があり、あまり人通りは多くないがそこそこの人の流れはあるようだった
そのまま近所への挨拶周りを終えた横島は店に戻ってくるが、ふと庭のスペースに目が行く
借りた建物はおおよそ四角形のスタンダードな洋風建築だが、土地は長方形で建物横には建物と同じくらいのスペースの庭がある
元々の明治初期の土地をそのまま持っていたらしく、周りの店舗や住宅の敷地の数倍はあるだろう
横島が裏の庭に足を向けると、そこは綺麗な花壇になっていた
庭の敷地はレンガの高い塀で囲まれており道路からは見えないようになっていたが、綺麗に地ならしされた花壇が前の住人の人柄を思わせる
「落ち着いたらなんか植えるか……」
庭のスペースに入るには車庫からと道路側からの扉から入るしかないが、店内の客席の大きな窓からは見えるようになっている
ここの花壇が見える席が前のレストランの人気の場所だったのだが、横島はそこまで知らない
しばし庭を見て考え込んでいた横島だったが、一先ずは店の準備が必要と店舗の方に戻っていく
その後は酒類や穀物などの長期保存が可能な物を異空間アジトから地下室に運んで休憩にする
近所のコンビニから買って来た缶コーヒーを飲みながらタバコを吸う横島の姿は、最近見ない哀愁が漂っていた
「今だにタバコの美味しさは理解出来んな。 人間じゃなきゃアカンのか? でも老師も吸ってたんだが……」
いつからタバコを吸い始めたのか横島自身も覚えてないが、土偶羅と二人だけになってからなのは確かであった
誰かが始めたのか横島は知らないが、ご丁寧に異空間アジトではタバコの葉の栽培までされている
仲間達が居なくなり話す相手が無くなった横島は、いつの間にかタバコを吸う習慣が出来ていた
肉体が無くなり神魔と同じように霊的生命体になった現在、横島はひょっとするとタバコは人間でなくては美味しくないのではと考えている
「ようビッケ、よくここが分かったな~」
店舗のカウンター席で休憩していた横島だったが、店舗の入口のドアの前でビッケが鳴いている
「ニャン」
どうやら猫には猫のコミュニティーがあるらしく、近所の野良猫に聞いて来たらしい
横島は朝食用に買っていたミルクをビッケに出して、しばらくミルクを舐めるビッケを見つめていた
異空間アジトから魔鈴が使っていた業務用調理器具などを中心に次々に転送して貰い、ハニワ兵にそれを厨房に片付けてもらっていく
まあ皿やコップの大半が残されてた事もあり運ぶ物はあまりなく、さほど時間がかからないで作業は終了する
「そういやあ近所に挨拶に行って無かったなー」
次は食材などを搬入しようかと思っていた横島だったが、まだご近所に挨拶に行って無かった事をふと思い出す
後々面倒事は御免だと思った横島は、洗剤を手土産に近所の家に挨拶をしていく
近所には一般住宅や小さなマンションが多いが、スーパーや本屋などもある
近くには木乃香達が住む女子寮を含めて複数の大型の寮があるため、飲食店やスーパーなども複数あった
横島の店は裏通りの交差点の角地で、道路沿いの隣は本屋と洋服屋である
一応店の周りにはそれらの店があり、あまり人通りは多くないがそこそこの人の流れはあるようだった
そのまま近所への挨拶周りを終えた横島は店に戻ってくるが、ふと庭のスペースに目が行く
借りた建物はおおよそ四角形のスタンダードな洋風建築だが、土地は長方形で建物横には建物と同じくらいのスペースの庭がある
元々の明治初期の土地をそのまま持っていたらしく、周りの店舗や住宅の敷地の数倍はあるだろう
横島が裏の庭に足を向けると、そこは綺麗な花壇になっていた
庭の敷地はレンガの高い塀で囲まれており道路からは見えないようになっていたが、綺麗に地ならしされた花壇が前の住人の人柄を思わせる
「落ち着いたらなんか植えるか……」
庭のスペースに入るには車庫からと道路側からの扉から入るしかないが、店内の客席の大きな窓からは見えるようになっている
ここの花壇が見える席が前のレストランの人気の場所だったのだが、横島はそこまで知らない
しばし庭を見て考え込んでいた横島だったが、一先ずは店の準備が必要と店舗の方に戻っていく
その後は酒類や穀物などの長期保存が可能な物を異空間アジトから地下室に運んで休憩にする
近所のコンビニから買って来た缶コーヒーを飲みながらタバコを吸う横島の姿は、最近見ない哀愁が漂っていた
「今だにタバコの美味しさは理解出来んな。 人間じゃなきゃアカンのか? でも老師も吸ってたんだが……」
いつからタバコを吸い始めたのか横島自身も覚えてないが、土偶羅と二人だけになってからなのは確かであった
誰かが始めたのか横島は知らないが、ご丁寧に異空間アジトではタバコの葉の栽培までされている
仲間達が居なくなり話す相手が無くなった横島は、いつの間にかタバコを吸う習慣が出来ていた
肉体が無くなり神魔と同じように霊的生命体になった現在、横島はひょっとするとタバコは人間でなくては美味しくないのではと考えている
「ようビッケ、よくここが分かったな~」
店舗のカウンター席で休憩していた横島だったが、店舗の入口のドアの前でビッケが鳴いている
「ニャン」
どうやら猫には猫のコミュニティーがあるらしく、近所の野良猫に聞いて来たらしい
横島は朝食用に買っていたミルクをビッケに出して、しばらくミルクを舐めるビッケを見つめていた