麻帆良祭
いよいよ開店まで後五分となった頃、仮設店舗の前には二十人ほどの人だかりが出来ていた
宣伝効果があったのか同じ敷地内の雪広グループのパビリオンから流れて来たのかは分からないが、プレオープンの出だしにしては上出来だろう
「麻帆良の新名物世界樹ソフトね~ なんか微妙なネーミングじゃない?」
一方店内では2-Aの少女達がワクワクとした表情で開店を待っていたが、ふとメニューを見ていた美砂はソフトクリームのネーミングに苦笑いを浮かべていた
当初蟠桃ソフトにしようかと言っていた横島だったが、知名度の問題から世界樹ソフトに変更していたのだ
しかも紹介文には今話題の麻帆良の新名物と書かれており、多少詐欺に近いと感じるのも無理はない
「ぶっちゃけわかりやすくて注目を集めれば何でもいいんだよ。 話題とか人気に明確な基準はないしな」
美砂の言葉に横島は正直名前は何でもいいと言い切り、注目を集めるためだと語る
割とよくある宣伝文句であり、正直どこでも使ってるフレーズだった
ちなみにフレンチカレーは麻帆良カレーが正式名だったりする
それは横島がいくつか考えた名前の中で一番マトモな名前だったのは言うまでもない
「いらっしゃいませ~!」
そしていよいよ店かを開店すると、待っていた人達が一斉に店内に入りカウンターに並び始める
中には店内を見て歩く者や立体映像の可愛らしいモンスターなどに駆け寄る者もいるが、店内は一気に賑やかになっていく
「オーダー入りました! 麻婆豆腐二つにカレー一つ具はジャガイモ・タマネギ・マッシュルーム・牛肉です」
開店を待っていた客のオーダーが舞い込むと厨房はさっそく動き出すが、この日は人に余裕がある為に緊張感などはほとんどなかった
特に営業経験がある横島や超達がリラックスしているし、横島の店で接客や調理に慣れている木乃香も割とリラックスしている
今日は出来るだけ横島や超達ではなく、木乃香達のような営業経験がない者が中心になって調理する予定だが彼女達も精神的に余裕があるようだった
トントントンとリズムに乗るように包丁で食材が切られ調理は進むが、さほど混雑してる訳でもなく始まりとしては理想的な流れだろう
「お待たせしました。 肉まんとフライドポテトになります」
開店から三十分ほど過ぎた頃、広い店内には食事に来た客と純粋に店内を見に来ただけの客で絶え間無く人が来ていた
そんな中で現在人気だったのは、中華まんとフライドポテトの二つである
時間的に昼食にはまだ早く、おやつ感覚で摘める物が人気らしい
加えて中華まん・フライドポテト・飲み物の三つを頼んでも五百円でお釣りが来ることから、ファーストフードのような感覚の客も幾分いるようである
今のところ客の半数は見に来ただけの人だったが、そんな人達に中華まんやフライドポテトは売れていた
「まあいい出だしだな」
開店して三十分が過ぎて細かいミスなどはいくつか起きてるが、全体的には理想の始まりだと横島は考えている
横島としてはもう少し混むかと心配していたが、時期的に麻帆良学園の生徒は準備に忙しいし平日な為に一般人もあまり多くないらしい
宣伝効果があったのか同じ敷地内の雪広グループのパビリオンから流れて来たのかは分からないが、プレオープンの出だしにしては上出来だろう
「麻帆良の新名物世界樹ソフトね~ なんか微妙なネーミングじゃない?」
一方店内では2-Aの少女達がワクワクとした表情で開店を待っていたが、ふとメニューを見ていた美砂はソフトクリームのネーミングに苦笑いを浮かべていた
当初蟠桃ソフトにしようかと言っていた横島だったが、知名度の問題から世界樹ソフトに変更していたのだ
しかも紹介文には今話題の麻帆良の新名物と書かれており、多少詐欺に近いと感じるのも無理はない
「ぶっちゃけわかりやすくて注目を集めれば何でもいいんだよ。 話題とか人気に明確な基準はないしな」
美砂の言葉に横島は正直名前は何でもいいと言い切り、注目を集めるためだと語る
割とよくある宣伝文句であり、正直どこでも使ってるフレーズだった
ちなみにフレンチカレーは麻帆良カレーが正式名だったりする
それは横島がいくつか考えた名前の中で一番マトモな名前だったのは言うまでもない
「いらっしゃいませ~!」
そしていよいよ店かを開店すると、待っていた人達が一斉に店内に入りカウンターに並び始める
中には店内を見て歩く者や立体映像の可愛らしいモンスターなどに駆け寄る者もいるが、店内は一気に賑やかになっていく
「オーダー入りました! 麻婆豆腐二つにカレー一つ具はジャガイモ・タマネギ・マッシュルーム・牛肉です」
開店を待っていた客のオーダーが舞い込むと厨房はさっそく動き出すが、この日は人に余裕がある為に緊張感などはほとんどなかった
特に営業経験がある横島や超達がリラックスしているし、横島の店で接客や調理に慣れている木乃香も割とリラックスしている
今日は出来るだけ横島や超達ではなく、木乃香達のような営業経験がない者が中心になって調理する予定だが彼女達も精神的に余裕があるようだった
トントントンとリズムに乗るように包丁で食材が切られ調理は進むが、さほど混雑してる訳でもなく始まりとしては理想的な流れだろう
「お待たせしました。 肉まんとフライドポテトになります」
開店から三十分ほど過ぎた頃、広い店内には食事に来た客と純粋に店内を見に来ただけの客で絶え間無く人が来ていた
そんな中で現在人気だったのは、中華まんとフライドポテトの二つである
時間的に昼食にはまだ早く、おやつ感覚で摘める物が人気らしい
加えて中華まん・フライドポテト・飲み物の三つを頼んでも五百円でお釣りが来ることから、ファーストフードのような感覚の客も幾分いるようである
今のところ客の半数は見に来ただけの人だったが、そんな人達に中華まんやフライドポテトは売れていた
「まあいい出だしだな」
開店して三十分が過ぎて細かいミスなどはいくつか起きてるが、全体的には理想の始まりだと横島は考えている
横島としてはもう少し混むかと心配していたが、時期的に麻帆良学園の生徒は準備に忙しいし平日な為に一般人もあまり多くないらしい