麻帆良祭への道・2
さて先程までジーンズにTシャツだった横島は白いのコック服に着替えていた
これは本来ならば明日のプレオープン初日に着ようと用意していた服なのだが、実は横島が本格的なコック服を着るのは始めてだったりする
「本格的な服も持っていたのですね」
「明日のプレオープン用に用意したんだよ。 流石にいつもの服じゃハッタリがきかんからな」
日頃はウエイターのような姿にエプロンしかしない横島が始めて料理人らしい服を着た事に夕映を始め周囲は驚くが、これは横島がプレオープン初日の為に用意した服だった
実はプレオープン初日には雪広グループ幹部が視察に来る予定だったのだ
流石に横島もいつもの服ではハッタリが効かないと考えたようである
「何人か手伝ってくれ。 あと助手も必要だし木乃香ちゃんと五月ちゃんも頼むわ」
着替えて幾分いつもより真剣味のある横島は超以外に木乃香と五月を助手に加え、他にも手伝いを数人頼んでいた
一応マグロの刺身とどんぶりにして配る予定なのだが、ご飯を盛ったり配ったりするのにも数人必要なのである
「生の本マグロだよ…… 二百三十キロオーバーってとこか?」
「国内産の本マグロがその大きさなら三百万はするヨ。 車が余裕で買えるネ」
そのまま横島は超・木乃香・五月の三人を連れて雪広グループのパビリオンに向かい捌くマグロを見るが、正真正銘生の本マグロだった
「はい。 確かにそのくらいですが……」
驚きながらもサラッと重量を当てる横島と値段を当てる超に、雪広グループ関係者は更に驚いた表情を見せるが木乃香と五月は慣れてるので特に驚きはない
「それでは運びますのでお願いします」
最終的に横島達が捌くのを決めると雪広グループ関係者は数人掛かりでマグロを表に運んでいく
すでに表には百人以上の人が並んでおり待っているのだ
「じゃあ始めるか」
「楽しみヨ」
始めてのマグロの解体にも関わらず、横島も超も木乃香も五月も全く気負いも緊張感もない
横島はともかく超達三人も緊張感がないのだから、彼女達も並の中学生ではないのだろう
そのまま横島と超が中心となりマグロの解体ショーは始まるが、あやかや雪広グループ関係者が驚くのは横島達の技術よりも横島と超の息の合ったトークだったりする
基本的に横島がボケで超がツッコミなのだが、前列で興味津々な様子の子供達を巻き込み笑わせる横島に超は何故か的確にツッコミを入れるのだ
しかも横島は途中で上手く手品なども混ぜる為に、余計に盛り上がっていく
「横島さんも超さんもノリノリね」
「誰も初めてだとは気付かないと思うです」
そして横島達がマグロを解体するのを見ながら皿や箸などを準備していた明日菜と夕映は、予想通りに上手くやっている横島達に冷静な反応を見せている
同じく雑用を手伝ってるのどかや千鶴もあまり驚いてなく、逆に横島と超が失敗する方が彼女達は驚くのかもしれない
「お嬢様あの方々は……」
「クラスメートと近所の喫茶店のマスターなんですが、ちょっと普通じゃないんですよね」
一方一番驚いていたのは雪広グループ関係者だろう
この手のイベントを専門にしてる社員らしく、彼らは横島と超の素性を聞いて信じられないように見つめていた
これは本来ならば明日のプレオープン初日に着ようと用意していた服なのだが、実は横島が本格的なコック服を着るのは始めてだったりする
「本格的な服も持っていたのですね」
「明日のプレオープン用に用意したんだよ。 流石にいつもの服じゃハッタリがきかんからな」
日頃はウエイターのような姿にエプロンしかしない横島が始めて料理人らしい服を着た事に夕映を始め周囲は驚くが、これは横島がプレオープン初日の為に用意した服だった
実はプレオープン初日には雪広グループ幹部が視察に来る予定だったのだ
流石に横島もいつもの服ではハッタリが効かないと考えたようである
「何人か手伝ってくれ。 あと助手も必要だし木乃香ちゃんと五月ちゃんも頼むわ」
着替えて幾分いつもより真剣味のある横島は超以外に木乃香と五月を助手に加え、他にも手伝いを数人頼んでいた
一応マグロの刺身とどんぶりにして配る予定なのだが、ご飯を盛ったり配ったりするのにも数人必要なのである
「生の本マグロだよ…… 二百三十キロオーバーってとこか?」
「国内産の本マグロがその大きさなら三百万はするヨ。 車が余裕で買えるネ」
そのまま横島は超・木乃香・五月の三人を連れて雪広グループのパビリオンに向かい捌くマグロを見るが、正真正銘生の本マグロだった
「はい。 確かにそのくらいですが……」
驚きながらもサラッと重量を当てる横島と値段を当てる超に、雪広グループ関係者は更に驚いた表情を見せるが木乃香と五月は慣れてるので特に驚きはない
「それでは運びますのでお願いします」
最終的に横島達が捌くのを決めると雪広グループ関係者は数人掛かりでマグロを表に運んでいく
すでに表には百人以上の人が並んでおり待っているのだ
「じゃあ始めるか」
「楽しみヨ」
始めてのマグロの解体にも関わらず、横島も超も木乃香も五月も全く気負いも緊張感もない
横島はともかく超達三人も緊張感がないのだから、彼女達も並の中学生ではないのだろう
そのまま横島と超が中心となりマグロの解体ショーは始まるが、あやかや雪広グループ関係者が驚くのは横島達の技術よりも横島と超の息の合ったトークだったりする
基本的に横島がボケで超がツッコミなのだが、前列で興味津々な様子の子供達を巻き込み笑わせる横島に超は何故か的確にツッコミを入れるのだ
しかも横島は途中で上手く手品なども混ぜる為に、余計に盛り上がっていく
「横島さんも超さんもノリノリね」
「誰も初めてだとは気付かないと思うです」
そして横島達がマグロを解体するのを見ながら皿や箸などを準備していた明日菜と夕映は、予想通りに上手くやっている横島達に冷静な反応を見せている
同じく雑用を手伝ってるのどかや千鶴もあまり驚いてなく、逆に横島と超が失敗する方が彼女達は驚くのかもしれない
「お嬢様あの方々は……」
「クラスメートと近所の喫茶店のマスターなんですが、ちょっと普通じゃないんですよね」
一方一番驚いていたのは雪広グループ関係者だろう
この手のイベントを専門にしてる社員らしく、彼らは横島と超の素性を聞いて信じられないように見つめていた