二年目の春・9
「あさだ! まほらさいだ!」
横島から遅れること一時間。
夜明けと共に起きたタマモは朝からテンション高く、興奮とわくわくを抑えきれない様子だった。
「ぽー!?」
「ぽぽー!!」
麻帆良祭の為に横島宅に泊まっているハニワ兵達を巻き込み、支度しなきゃ猫さん達にご飯あげなきゃと、バタバタと走り回っている。
「ニャー」
朝から賑やかな横島宅だが、ここしばらくは庭の猫達もいつもより数が多い。
日頃はそれぞれに棲み家や居場所があるのだろうが、麻帆良祭が近付くに従って人が増えて、ちょっとした居場所が変わったりするらしく避難してくる猫達が結構いるのだ。
「おいしい? きょうからまほらさいなんだよ。わたしがんばらなくっちゃ!」
タマモはそんな猫達一匹一匹に声をかけてご飯をあげると、麻帆良祭の話を猫達に暑く語るが、猫達にとって麻帆良祭は人が増えるだけなのでタマモの喜びは理解できない。
言葉と言うか言ってることは通じるので、タマモが楽しげな様子に猫達もまた良かったねと返事をしていた。
その後、タマモはさよと共に庭の花壇や家庭菜園に水をあげて、収穫出来る野菜を収穫すると横島が仕事してる厨房に行く。
「美味しそうなトマトとキュウリだな。」
「うん!」
「もうちょい掛かるから、待ってろ。」
「わたしもおてつだいする!」
厨房では横島が、この日に限定販売するマカロンを袋詰めしていた。
今年のファンタジーな店に合わせて、カラフルで可愛いマカロンを麻帆良祭初日に限定販売するつもりらしい。
タマモはいつもお手伝いの時に足場代わりに使う椅子を運んで来ると、さよと並んで袋詰め作業を手伝い始める。
お客さんが喜んでくれるといいなとら一つ一つ願いを込めながら三人で作業をすると、あっという間に完成した。
「いただきまーす!」
この日の朝食は家に泊まっているハニワ兵の一体が作ってくれた和風の朝食だった。
ホカホカのご飯に温かい味噌汁は日本人である横島やさよには一番馴染みのあるもので、タマモが収穫した家庭菜園の野菜もサラダとして出されている。
「正体バレないように気をつけろよ?」
「ぽー!」
横島の一杯目はハニワ兵が異空間アジトより持ち込んだらしい、自家製の梅干しでご飯をかきこむ。
自家製故に市販の梅干しよりは酸味と塩分が強いが、それがまた刺激となりご飯が進む。
味覚が敏感でお子様な舌のタマモはだし巻き卵やぬか漬けでご飯を食べていて、さよは味付け海苔でご飯を食べている。
食事中の話題はやはり麻帆良祭であり、横島宅に泊まっているのはみんな屋台を出す面々らしく、いつも以上に張り切っていて横島は大丈夫かと少し心配げだ。
「タマちゃん、おはよう。」
「おはよう!」
「朝から元気やな~。」
「うん! まほらさいだもん!」
朝食を終えてタマモがそわそわしていると、横島宅には木乃香・明日菜・夕映・のどかの四人が来る。
今日の麻帆良祭では道路があちこちで通行止めになるので、先程作ったマカロンをみんなで手分けして運ぶ予定になっていた。
時刻はようやく新聞配達が終わったような頃。
タマモは横島とさよに木乃香達と共に、自分もマカロンの荷物を持ち仮設店舗へと出かけることになる。
横島から遅れること一時間。
夜明けと共に起きたタマモは朝からテンション高く、興奮とわくわくを抑えきれない様子だった。
「ぽー!?」
「ぽぽー!!」
麻帆良祭の為に横島宅に泊まっているハニワ兵達を巻き込み、支度しなきゃ猫さん達にご飯あげなきゃと、バタバタと走り回っている。
「ニャー」
朝から賑やかな横島宅だが、ここしばらくは庭の猫達もいつもより数が多い。
日頃はそれぞれに棲み家や居場所があるのだろうが、麻帆良祭が近付くに従って人が増えて、ちょっとした居場所が変わったりするらしく避難してくる猫達が結構いるのだ。
「おいしい? きょうからまほらさいなんだよ。わたしがんばらなくっちゃ!」
タマモはそんな猫達一匹一匹に声をかけてご飯をあげると、麻帆良祭の話を猫達に暑く語るが、猫達にとって麻帆良祭は人が増えるだけなのでタマモの喜びは理解できない。
言葉と言うか言ってることは通じるので、タマモが楽しげな様子に猫達もまた良かったねと返事をしていた。
その後、タマモはさよと共に庭の花壇や家庭菜園に水をあげて、収穫出来る野菜を収穫すると横島が仕事してる厨房に行く。
「美味しそうなトマトとキュウリだな。」
「うん!」
「もうちょい掛かるから、待ってろ。」
「わたしもおてつだいする!」
厨房では横島が、この日に限定販売するマカロンを袋詰めしていた。
今年のファンタジーな店に合わせて、カラフルで可愛いマカロンを麻帆良祭初日に限定販売するつもりらしい。
タマモはいつもお手伝いの時に足場代わりに使う椅子を運んで来ると、さよと並んで袋詰め作業を手伝い始める。
お客さんが喜んでくれるといいなとら一つ一つ願いを込めながら三人で作業をすると、あっという間に完成した。
「いただきまーす!」
この日の朝食は家に泊まっているハニワ兵の一体が作ってくれた和風の朝食だった。
ホカホカのご飯に温かい味噌汁は日本人である横島やさよには一番馴染みのあるもので、タマモが収穫した家庭菜園の野菜もサラダとして出されている。
「正体バレないように気をつけろよ?」
「ぽー!」
横島の一杯目はハニワ兵が異空間アジトより持ち込んだらしい、自家製の梅干しでご飯をかきこむ。
自家製故に市販の梅干しよりは酸味と塩分が強いが、それがまた刺激となりご飯が進む。
味覚が敏感でお子様な舌のタマモはだし巻き卵やぬか漬けでご飯を食べていて、さよは味付け海苔でご飯を食べている。
食事中の話題はやはり麻帆良祭であり、横島宅に泊まっているのはみんな屋台を出す面々らしく、いつも以上に張り切っていて横島は大丈夫かと少し心配げだ。
「タマちゃん、おはよう。」
「おはよう!」
「朝から元気やな~。」
「うん! まほらさいだもん!」
朝食を終えてタマモがそわそわしていると、横島宅には木乃香・明日菜・夕映・のどかの四人が来る。
今日の麻帆良祭では道路があちこちで通行止めになるので、先程作ったマカロンをみんなで手分けして運ぶ予定になっていた。
時刻はようやく新聞配達が終わったような頃。
タマモは横島とさよに木乃香達と共に、自分もマカロンの荷物を持ち仮設店舗へと出かけることになる。