二年目の春・8
翌日は全体としてのんびりとした朝を迎えていた。
いつもは早起きのタマモですら、8時過ぎまでぐっすりだったほどだ。
朝食を食べるとタマモはチャチャゼロと一緒に近所のお散歩に出掛け、横島はついでだからと茶々丸のメンテナンスをしている。
「二人とも頑張るな。」
「本当ね。」
一方庭では刀子と刹那が朝から剣の修行をしていた。
ここのところ忙しくて満足な修行が出来てなかったからと、朝から二人で始めたらしいが、横島と明日菜は今日くらいゆっくり休めばいいのにと眺めている。
「せっちゃんどうなん?」
「だいぶ良くなったぞ。 剣に迷いが無くなったからな。」
そんな横島と明日菜と茶々丸に木乃香はコーヒーを入れて運んで来て、幼なじみである刹那の修行を少し懐かしそうに眺めていた。
まだ刹那と一緒に遊んで間もない頃は、修行ばかりで遊んでくれなくなった刹那の修行風景をよく眺めていたらしい。
「剣の迷いですか?」
「別に剣じゃなくても料理とかでも同じだけどな。 心の迷いは人の行動に影響するんだよ。」
いまいち凄そうに見えない横島だが、不思議と横島に評価されると木乃香はホッとした表情を見せた。
茶々丸はそんな横島達を眺めつつ、プログラムでは計れない生命体の心について興味を示す。
心というのはあらゆる行動に影響を及ぼすが、それは定められた役割以上の可能性を引き出すこともあれば、その逆もまたあり得る。
横島自身、決して心が強い訳でも優れてる訳でもない。
ある意味、刹那のようにまっすぐ生きられる人が羨ましくもあった。
「マスター! あそぼ!」
「まき絵ちゃん、朝から元気だな~。」
ただ横島が真面目な表情をしていた時間は、長くは続かなかった。
タマモと同様に朝から元気なまき絵が横島に抱きついてくると、その表情は緩んでしまう。
中学三年にもなって大人の男に平然と抱きつくまき絵を案じつつも、悪い気がしないのが横島という男だ。
「休まなくて大丈夫か?」
「全然平気だよ!」
「じゃあ、タマモ達が帰って来たら、ちょっと出掛けるか?」
「やったー!」
本当はこの日は一日ゆっくり休みにするつもりだったが、タマモや刀子達にまき絵と、みんなゆっくり休むより何かをしたいらしい。
海はこの前行ったので、何処かハニワ兵の町にでも連れて行くことにする。
決してまき絵の誘惑に負けた訳ではないだろうが、相変わらず好意を向ける少女達には甘い横島であった。
いつもは早起きのタマモですら、8時過ぎまでぐっすりだったほどだ。
朝食を食べるとタマモはチャチャゼロと一緒に近所のお散歩に出掛け、横島はついでだからと茶々丸のメンテナンスをしている。
「二人とも頑張るな。」
「本当ね。」
一方庭では刀子と刹那が朝から剣の修行をしていた。
ここのところ忙しくて満足な修行が出来てなかったからと、朝から二人で始めたらしいが、横島と明日菜は今日くらいゆっくり休めばいいのにと眺めている。
「せっちゃんどうなん?」
「だいぶ良くなったぞ。 剣に迷いが無くなったからな。」
そんな横島と明日菜と茶々丸に木乃香はコーヒーを入れて運んで来て、幼なじみである刹那の修行を少し懐かしそうに眺めていた。
まだ刹那と一緒に遊んで間もない頃は、修行ばかりで遊んでくれなくなった刹那の修行風景をよく眺めていたらしい。
「剣の迷いですか?」
「別に剣じゃなくても料理とかでも同じだけどな。 心の迷いは人の行動に影響するんだよ。」
いまいち凄そうに見えない横島だが、不思議と横島に評価されると木乃香はホッとした表情を見せた。
茶々丸はそんな横島達を眺めつつ、プログラムでは計れない生命体の心について興味を示す。
心というのはあらゆる行動に影響を及ぼすが、それは定められた役割以上の可能性を引き出すこともあれば、その逆もまたあり得る。
横島自身、決して心が強い訳でも優れてる訳でもない。
ある意味、刹那のようにまっすぐ生きられる人が羨ましくもあった。
「マスター! あそぼ!」
「まき絵ちゃん、朝から元気だな~。」
ただ横島が真面目な表情をしていた時間は、長くは続かなかった。
タマモと同様に朝から元気なまき絵が横島に抱きついてくると、その表情は緩んでしまう。
中学三年にもなって大人の男に平然と抱きつくまき絵を案じつつも、悪い気がしないのが横島という男だ。
「休まなくて大丈夫か?」
「全然平気だよ!」
「じゃあ、タマモ達が帰って来たら、ちょっと出掛けるか?」
「やったー!」
本当はこの日は一日ゆっくり休みにするつもりだったが、タマモや刀子達にまき絵と、みんなゆっくり休むより何かをしたいらしい。
海はこの前行ったので、何処かハニワ兵の町にでも連れて行くことにする。
決してまき絵の誘惑に負けた訳ではないだろうが、相変わらず好意を向ける少女達には甘い横島であった。