麻帆良祭への道

さてインテリアの話し合いを初めていた2-Aのメンバーだったが、ようやくいくつかの意見が出はじめていた

まあ基本的に彼女達が一致してるのは普通だとつまらないという方向性だけであり、あとは全く意見が纏まってないが……

ザッと出た意見については、《ヨーロッパの宮殿》《お化け屋敷》《水族館》《RPG風の酒場》など纏まりのない意見が好き勝手に出されていた

準備の手間やコストなどを全く考えてない彼女達なだけに、思い付いたことを上げていってるだけである

そのまま話し合いは脱線と迷走をしながらもなんとか進むが、結果的にはRPG風の酒場に決まってしまう


インテリアの第一条件として他のクラスやサークルが絶対やらない物がいいとなるとお化け屋敷の内装が消えてしまい、ヨーロッパの宮殿もありきたりだとなってしまったのだ

実は店内を水族館にする意見の方が人気はあったのだが、これは時間的にもコスト的にも不可能だと判断されていた

麻帆良祭は着ぐるみやコスプレが名物でもあることから、RPG調の酒場がいいのではと決まる


「それでRPGってなんですの?」

「あやか、RPGはゲームの事よ。 ゲームの世界を真似るみたいね」

RPG酒場が決まり盛り上がる2-Aの生徒達だったが、イマイチ理解してない者も数名居たようだ

話し合いを主導していたあやかも、実はRPGをよく知らないまま決めていたらしい



「RPGの酒場か~」

「これは面白くなるネ」

一方厨房で話を聞いていた横島達だったが、インテリアがRPGの酒場に決まると横島と超は不敵な笑みを浮かべていた


「横島さんと超リンって意外と気が合うんやね」

「一般人には理解出来ないのかも知れません」

横島と超の笑みに二人をそれぞれに良く知る木乃香と五月は微妙に嫌な予感がするが、きっと止められないだろうと二人も理解している

そんな二人を夕映が見てれば《マッド》のつく人だと感じるだろうが、幸か不幸か木乃香と五月はそこまでは感じなかったらしい


「こりゃメニューの名前から変えなきゃダメだな」

「そうネ。 しかしRPGと言ってもどんなRPGにするか考えないのかナ?」

「みんな女の子だしそこまで詳しくないんだろ。 普通に剣と魔法の世界のイメージか?」

不敵な笑みに続き独り言のような会話を続ける横島と超だったが、二人は魔法世界の辺境にありそうな酒場に近くなるのかと考えると僅かに苦笑いが浮かんでいる

魔法を秘匿するはずの麻帆良で蟠桃や魔法世界の酒場やら再現するとは、少々タチの悪いブラックジョークにも見える


「木乃香ちゃんはお姫様って感じか? 俺は村人Aとかかな」

「貴方がただの村人になったら村人だけで魔王を倒せそうな気がするヨ」

そのままRPGをイメージした横島は木乃香ならばお姫様が似合うが、自分はただの村人だろうと考えると楽しそうに笑ってしまう

しかし超は村人がみんな横島のような人ならば、逆に魔王が逃げ出すのではと半ば本気で考えていた

何はともあれ2-Aのレストランは行き当たりばったりで進んでいく

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