二年目の春・7
肉味噌に関しては近々横島の店で横島の試作した鶏ひつまぶしなどと一緒に試食会をすることにして五月は肉味噌の更なる改良をするからと帰って行った。
どうも木乃香の成長に感化されたようで自分も負けてられないと思ったようだ。
「うーん、俺達も肉味噌を作ってみるか?」
そして横島達もまた肉味噌のインパクトに感化されたようで超包子とは別の肉味噌を作ってみることにする。
ただ一重に肉味噌と言っても様々あり、特に味噌に関しては米味噌・麦味噌・豆味噌の三種類が基本となり赤味噌と白味噌と淡色味噌があるように地域により様々な味がある。
横島の店では五種類ほどあって料理により使い分けているのだが、基本的には一般的な関東風の味付けが多い。
「こうして比べてみると難しいですね。」
今回は麻帆良祭を想定して雪広グループで扱ってるの味噌を使うことを前提に考えていくが、こちらも全国販売しているだけに地域に合わせてそれなりに違いがあり意外に選択肢の幅は広い。
肉味噌作りになると着いていけなくなった明日菜と夕映はフロアに戻り仕事をしていて、タマモも明日菜と夕映に着いて行ったので厨房では横島に木乃香とのどかで試作を始めるが流石に一発で決まるはずもなく味噌や調味料を変えながら試作をしていくことが続く。
「少し表面を炙るとまた風味が変わるぞ。」
試食自体も流石にそのまま食べるだけでは飽きてくるので冷奴に乗せたり肉味噌の表面を軽く火で炙ったりしながら試食をしていくと、横島は当然お酒が欲しくなるが木乃香とのどかがニッコリとした笑顔で止めている。
「マスター! ただいま!」
どれも美味しいが超包子の肉味噌のようなこれだという決め手に欠ける試作品が増えていく中、食いしん坊である桜子が学校から戻ってきていつものように横島に抱きつく。
慣れというのは恐ろしいもので横島ですら最近は慣れてきてしまい何度かに一度注意する程度になっているので、桜子は横島に抱きつきながら厨房の調理台にあるたくさんの肉味噌に興味を持つ。
「これなに?」
「肉味噌だ。 肉と味噌を味付けして合わせたもんだな。 麻帆良祭のメニューにって超包子の方で肉味噌を持ってきたから俺達でも作ってみたんだが。」
「味見していい!?」
部活帰りでお腹がペコペコだったらしい桜子はそんな肉味噌の試作品の数々に瞳を輝かせて試食をしていくが、不思議なもので美味しそうに食べる桜子の姿を見てると今一つだと感じた試作品が別物のように美味しそうに見えてしまう。
まあ別に味が悪い訳ではないので桜子は美味しく頂いていたが、超包子の肉味噌に比べると何かもう一味か一工夫欲しいのが現実だった。
美味しそうに頬張る桜子を見ながら横島達はいろいろと考え試作を続けるが、流石にそう簡単に納得がいくものが出来るはずはなかった。
どうも木乃香の成長に感化されたようで自分も負けてられないと思ったようだ。
「うーん、俺達も肉味噌を作ってみるか?」
そして横島達もまた肉味噌のインパクトに感化されたようで超包子とは別の肉味噌を作ってみることにする。
ただ一重に肉味噌と言っても様々あり、特に味噌に関しては米味噌・麦味噌・豆味噌の三種類が基本となり赤味噌と白味噌と淡色味噌があるように地域により様々な味がある。
横島の店では五種類ほどあって料理により使い分けているのだが、基本的には一般的な関東風の味付けが多い。
「こうして比べてみると難しいですね。」
今回は麻帆良祭を想定して雪広グループで扱ってるの味噌を使うことを前提に考えていくが、こちらも全国販売しているだけに地域に合わせてそれなりに違いがあり意外に選択肢の幅は広い。
肉味噌作りになると着いていけなくなった明日菜と夕映はフロアに戻り仕事をしていて、タマモも明日菜と夕映に着いて行ったので厨房では横島に木乃香とのどかで試作を始めるが流石に一発で決まるはずもなく味噌や調味料を変えながら試作をしていくことが続く。
「少し表面を炙るとまた風味が変わるぞ。」
試食自体も流石にそのまま食べるだけでは飽きてくるので冷奴に乗せたり肉味噌の表面を軽く火で炙ったりしながら試食をしていくと、横島は当然お酒が欲しくなるが木乃香とのどかがニッコリとした笑顔で止めている。
「マスター! ただいま!」
どれも美味しいが超包子の肉味噌のようなこれだという決め手に欠ける試作品が増えていく中、食いしん坊である桜子が学校から戻ってきていつものように横島に抱きつく。
慣れというのは恐ろしいもので横島ですら最近は慣れてきてしまい何度かに一度注意する程度になっているので、桜子は横島に抱きつきながら厨房の調理台にあるたくさんの肉味噌に興味を持つ。
「これなに?」
「肉味噌だ。 肉と味噌を味付けして合わせたもんだな。 麻帆良祭のメニューにって超包子の方で肉味噌を持ってきたから俺達でも作ってみたんだが。」
「味見していい!?」
部活帰りでお腹がペコペコだったらしい桜子はそんな肉味噌の試作品の数々に瞳を輝かせて試食をしていくが、不思議なもので美味しそうに食べる桜子の姿を見てると今一つだと感じた試作品が別物のように美味しそうに見えてしまう。
まあ別に味が悪い訳ではないので桜子は美味しく頂いていたが、超包子の肉味噌に比べると何かもう一味か一工夫欲しいのが現実だった。
美味しそうに頬張る桜子を見ながら横島達はいろいろと考え試作を続けるが、流石にそう簡単に納得がいくものが出来るはずはなかった。