二年目の春・7
「へ~、中華風肉味噌か。」
さてこの日の店には五月が来ていて麻帆良祭で出すメニューの試作品を持ってきていた。
3ーAのレストランには今年も超包子が協力することになっていて横島がひつまぶしを提案したことから、超鈴音と五月とでメニューを考えて中華風肉味噌を使ったひつまぶしを数パターン用意して試食して欲しいと持ってきたのだ。
「あじみする?」
超と五月の試作メニューということで期待の現れか横島の周りには木乃香達にタマモまで集まっていて、タマモは早くも味見をするのかと瞳を輝かせている。
まず第一のメニューは超包子特製チャーハンに肉味噌を乗せたもので、チャーハン単体でも美味しく食べれるし肉味噌を混ぜて食べても美味しいものに最後に鶏ガラスープの出汁をかけて食べると更に美味しい一品だった。
今回チャーハンはあえてシンプルな卵チャーハンにしていたが肉味噌の味付けが濃い目なのでシンプルな卵チャーハンがよく合い、更に鶏ガラスープを加えると濃い目の肉味噌がちょうどよくスープとチャーハンと合うようにかなり苦心した様子が伺える。
「美味しいやん。」
「ちょっと濃い気もするけどチャーハンがアッサリだからこれがいいかも。」
さっそく横島達は味見を始めるが、流石に五月が試作品として持参してきただけに味は文句の付けようがなかった。
肉味噌は挽き肉に粗めに叩いた肉を混ぜたようで単体としても食べごたえがある。
「これはなに?」
「あっ、それはそのまま舐めてはだめですよ。 ピリ辛にするためのタレですから。 辛いの大丈夫ならちょっと入れてみると味が変わって美味しいですよ。」
そして薬味の代わりにと用意したのはピリ辛のタレであった。
豆板醤などの中華で使う辛みを合わせてアレンジした物のようで、興味深げに見ていたタマモがそのまま舐めてしまい辛かったのか明日菜に抱きつき涙目になってしまう。
タマモはまだ子供なのと動物的な本能からかとりあえず舐めてみる癖があるが流石に今回は厳しかったらしく、明日菜は慌ててタマモに水を飲ませてやっている。
「次は肉味噌と鶏ガラスープを使った特製担々麺も作ってみました。」
そんなタマモの様子に厨房では笑いが起こるが、タマモが落ち着くと五月は肉味噌と鶏ガラスープのアレンジ料理として特製担々麺を作っていく。
クラスのみんなでも作れるようにと可能な限り調理工程を簡素化しており去年の教訓も生かしていた。
本格的な作り方とは一部違う部分もあるが味の方は確かで問題なく、料理としてはかなり完成度が高く中途半端な物は出せないとのプライドが見て取れる。
「これはメニューをどうするか難航しそうですね。 どれもメインには相応しいですし。」
「そうだね。 あんまりメニューを増やしても大変だし。」
ただここまでくるとメニューを考えるより絞る方が難しくなるのではと話ながら夕映とのどかは担々麺を試食していた。
さてこの日の店には五月が来ていて麻帆良祭で出すメニューの試作品を持ってきていた。
3ーAのレストランには今年も超包子が協力することになっていて横島がひつまぶしを提案したことから、超鈴音と五月とでメニューを考えて中華風肉味噌を使ったひつまぶしを数パターン用意して試食して欲しいと持ってきたのだ。
「あじみする?」
超と五月の試作メニューということで期待の現れか横島の周りには木乃香達にタマモまで集まっていて、タマモは早くも味見をするのかと瞳を輝かせている。
まず第一のメニューは超包子特製チャーハンに肉味噌を乗せたもので、チャーハン単体でも美味しく食べれるし肉味噌を混ぜて食べても美味しいものに最後に鶏ガラスープの出汁をかけて食べると更に美味しい一品だった。
今回チャーハンはあえてシンプルな卵チャーハンにしていたが肉味噌の味付けが濃い目なのでシンプルな卵チャーハンがよく合い、更に鶏ガラスープを加えると濃い目の肉味噌がちょうどよくスープとチャーハンと合うようにかなり苦心した様子が伺える。
「美味しいやん。」
「ちょっと濃い気もするけどチャーハンがアッサリだからこれがいいかも。」
さっそく横島達は味見を始めるが、流石に五月が試作品として持参してきただけに味は文句の付けようがなかった。
肉味噌は挽き肉に粗めに叩いた肉を混ぜたようで単体としても食べごたえがある。
「これはなに?」
「あっ、それはそのまま舐めてはだめですよ。 ピリ辛にするためのタレですから。 辛いの大丈夫ならちょっと入れてみると味が変わって美味しいですよ。」
そして薬味の代わりにと用意したのはピリ辛のタレであった。
豆板醤などの中華で使う辛みを合わせてアレンジした物のようで、興味深げに見ていたタマモがそのまま舐めてしまい辛かったのか明日菜に抱きつき涙目になってしまう。
タマモはまだ子供なのと動物的な本能からかとりあえず舐めてみる癖があるが流石に今回は厳しかったらしく、明日菜は慌ててタマモに水を飲ませてやっている。
「次は肉味噌と鶏ガラスープを使った特製担々麺も作ってみました。」
そんなタマモの様子に厨房では笑いが起こるが、タマモが落ち着くと五月は肉味噌と鶏ガラスープのアレンジ料理として特製担々麺を作っていく。
クラスのみんなでも作れるようにと可能な限り調理工程を簡素化しており去年の教訓も生かしていた。
本格的な作り方とは一部違う部分もあるが味の方は確かで問題なく、料理としてはかなり完成度が高く中途半端な物は出せないとのプライドが見て取れる。
「これはメニューをどうするか難航しそうですね。 どれもメインには相応しいですし。」
「そうだね。 あんまりメニューを増やしても大変だし。」
ただここまでくるとメニューを考えるより絞る方が難しくなるのではと話ながら夕映とのどかは担々麺を試食していた。