プロローグ

世界は限りなく存在するという

横島達が終焉を看取った世界はそのうちのただ一つだった


自らの世界を失った横島は、異空間に創世した一つの世界を根城に新たな世界を模索していた

その世界は全くの混沌の世界に、かつてアシュタロスが創り出した次元の狭間の世界である

コスモプロセッサーによる世界の改変を計画したアシュタロスが様々な研究試作する過程で創り出した世界であり、計画により魂の牢獄を抜け出せた時に自身が新たな神となるべく計画していた一つの案により生まれた世界だった

本来この世界はアシュタロスが眠りに着いた場合は、最後の部下であり娘であった三姉妹に与えられるべく秘匿されていたのだが、現在は紆余曲折の上で横島が全ての権限を持っている

そして土偶羅はこの世界とアシュタロスの残した遺産の管理者だった



「別の世界って言っても、あの世界に近いとまずいんだろうな。 それに少なくとも神魔の争いがマシな世界に行かないとダメだしな」

異空間アジトに戻った横島は新たな世界を探すが、元の世界に近い世界は行く訳にいかなかった

様々な要因が重なるあの世界は、爆発寸前の火薬庫のようなものなのである

時間移動やコスモプロセッサーなど不確定要素が多過ぎて、かつての仲間達を転生させる環境には向かない

それに神魔の争いが厄介な世界も御免だった

結果横島は、土偶羅に自分達の世界とは違う世界を探すように頼む事になる



「この世界はどうだ? 少々時空の揺らぎはあるがいいと思うが? あまり平和過ぎる世界だとお前の力が問題になる」

土偶羅が選んだのは表向き元の世界と同じように進化したが、オカルトに関して秘匿されてる世界だった

多少の問題はあるようだが、あまり平和過ぎる世界だと横島の存在が目立ち再び問題になる可能性がある

多少揉めてる世界くらいが調度よかった


「そうだな…… とりあえず行ってみるか」

転生には神族との交渉があるのでまだ先だが、とりあえず横島は新しい世界を見に行く事にする

正直横島は平穏と休息を求めていた


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