二年目の春・7
「外壁の修繕?」
一方横島では明日菜が店の入り口と店内に外壁の修繕の為の工事が始まるお知らせを掲示していた。
「ああ、かなり痛んでるとこあるしな。 そろそろ直そうかと思ってな。」
店の建物の権利はすでに賃貸契約が一年になる時に土偶羅の分体が不動産屋から買い取ったので横島名義になっていて、少し前から木乃香達とも相談して最終的には雪広家の紹介で麻帆良の古い建物の修繕や改築を行ってる業者に頼み建物の外壁と庭を囲む塀の修繕を頼んでいる。
ここを借りた当初は横島が暇な時間にでも日曜大工のつもりで直す気でいたが、今の横島にはそこまで暇はないし文化財級であり麻帆良の歴史の一部とも言える建物を素人の横島が修繕するよりはきちんとした業者に頼んだ方がいいからとなり今回の修繕することにしたのだ。
「きちんと告知しとかないと、また騒ぎになると困るのよね。」
昨年は突然タマモが現れたり麻帆良亭を復活させたりと騒ぎになっただけに横島はともかく少女達は学習していて、正式に工事期間が決まったこの日に明日菜がお知らせを書いて告知したようだった。
横島に任せとくとご近所はともかく学生の常連には告知をせずに店が潰れるのか騒ぎになるのが目に見えている。
「えー! せっかくレトロでいいのに。」
「見た感じは変えんぞ。 何ヵ所か崩れてたりヒビが入ってるとこ直すだけだ。 元々修繕の時期だったんだよ。」
常連の人達は今の店の雰囲気が好きな人も多く今風の建物になるのではと心配する人も多いが、横島も木乃香達も誰もそんなこと考えてなくあくまで経年劣化の修繕のみであった。
なお内部の修繕に関しては二階は坂本夫妻が近代的に改築してまだ大きな問題はないし、一階の店舗と三階の空き部屋も特に酷い修繕が必要な場所はないので今回は見送ることにしている。
「おうちがなおるんだよね! たのしみ。」
「そうやね。 楽しみやね。」
その後も店内では歴史ある建物の修繕ということで年配の常連なんかはつい昔の話に花を咲かせここも随分長生きしたなと染々と語ってるが、タマモは木乃香と共に大好きな家が直るのを早くも楽しみにしていた。
みんなとの想い出がいっぱい詰まった家がタマモは大好きであり家族の一員として見てもいる。
所々にヒビや破損してる場所を見つけては家が壊れないかと密かに心配していたということもあるが。
「おうちをなおすの、だいくさんなんだよね。 わたししってるよ! おさんぽのときにおうちたててるのみたもん!」
「よく知ってるね。 偉いわ。」
ご機嫌なタマモは何故か家を直すのは大工さんが直すことや散歩の途中で知り合った大工さんの話を自慢げに披露しては、木乃香や常連の少女達をクスッと笑わせていた。
まるで自分も知ってるんだよと褒めて褒めてとアピールするようなタマモをみんなが褒めるものだから、タマモは嬉しそうに更に大工さんと話したことなどいろいろ語っていくことになる。
一方横島では明日菜が店の入り口と店内に外壁の修繕の為の工事が始まるお知らせを掲示していた。
「ああ、かなり痛んでるとこあるしな。 そろそろ直そうかと思ってな。」
店の建物の権利はすでに賃貸契約が一年になる時に土偶羅の分体が不動産屋から買い取ったので横島名義になっていて、少し前から木乃香達とも相談して最終的には雪広家の紹介で麻帆良の古い建物の修繕や改築を行ってる業者に頼み建物の外壁と庭を囲む塀の修繕を頼んでいる。
ここを借りた当初は横島が暇な時間にでも日曜大工のつもりで直す気でいたが、今の横島にはそこまで暇はないし文化財級であり麻帆良の歴史の一部とも言える建物を素人の横島が修繕するよりはきちんとした業者に頼んだ方がいいからとなり今回の修繕することにしたのだ。
「きちんと告知しとかないと、また騒ぎになると困るのよね。」
昨年は突然タマモが現れたり麻帆良亭を復活させたりと騒ぎになっただけに横島はともかく少女達は学習していて、正式に工事期間が決まったこの日に明日菜がお知らせを書いて告知したようだった。
横島に任せとくとご近所はともかく学生の常連には告知をせずに店が潰れるのか騒ぎになるのが目に見えている。
「えー! せっかくレトロでいいのに。」
「見た感じは変えんぞ。 何ヵ所か崩れてたりヒビが入ってるとこ直すだけだ。 元々修繕の時期だったんだよ。」
常連の人達は今の店の雰囲気が好きな人も多く今風の建物になるのではと心配する人も多いが、横島も木乃香達も誰もそんなこと考えてなくあくまで経年劣化の修繕のみであった。
なお内部の修繕に関しては二階は坂本夫妻が近代的に改築してまだ大きな問題はないし、一階の店舗と三階の空き部屋も特に酷い修繕が必要な場所はないので今回は見送ることにしている。
「おうちがなおるんだよね! たのしみ。」
「そうやね。 楽しみやね。」
その後も店内では歴史ある建物の修繕ということで年配の常連なんかはつい昔の話に花を咲かせここも随分長生きしたなと染々と語ってるが、タマモは木乃香と共に大好きな家が直るのを早くも楽しみにしていた。
みんなとの想い出がいっぱい詰まった家がタマモは大好きであり家族の一員として見てもいる。
所々にヒビや破損してる場所を見つけては家が壊れないかと密かに心配していたということもあるが。
「おうちをなおすの、だいくさんなんだよね。 わたししってるよ! おさんぽのときにおうちたててるのみたもん!」
「よく知ってるね。 偉いわ。」
ご機嫌なタマモは何故か家を直すのは大工さんが直すことや散歩の途中で知り合った大工さんの話を自慢げに披露しては、木乃香や常連の少女達をクスッと笑わせていた。
まるで自分も知ってるんだよと褒めて褒めてとアピールするようなタマモをみんなが褒めるものだから、タマモは嬉しそうに更に大工さんと話したことなどいろいろ語っていくことになる。