麻帆良祭への道
その後、横島と木乃香はいくつかアトラクションを体験するが、成績が出るアトラクションは最初のだけであった
あと二つか三つほどパーフェクトを出せば新たな伝説でも作れたのかもしれないが……
そんな横島と木乃香だが、何やら道の真ん中で人だかりが出来てるのに気付き覗きにいく
「謝るんなら今のうちだぞ、兄ちゃん」
「今時リーゼントにして硬派でも気取ってんのか?」
人だかりの真ん中では三人組のガラの悪そうな男達と、長ランにリーゼントの男が睨みあっている
リーゼントの男の後ろには怯えた様子の女子高生が居ることから察するにどうも女絡みらしい
「何があったんだ」
「無理矢理ナンパしようとした連中をあの男が注意したんだよ。 この時期多いんだよな~」
横島は近くに居た見知らぬ大学生に事情を聞くが、どうやら嫌がる女の子をナンパしていた連中にリーゼントの男が注意したようだ
麻帆良祭のこの時期は関東近郊からナンパ目当てに男どもが集まってくることも実は有名なことだった
女子中高や大学の多い麻帆良は結構有名なナンパスポットらしい
とくに麻帆良祭などは狙い目らしく、かなりガラの悪い連中も多いようである
(どこの世界にも困った奴は居るってか……)
苛立つガラの悪い三人組とは対称的にリーゼントの男は余裕と言うか冷静な様子だった
周りの人々はすでに麻帆良祭の実行委員会などに連絡をしたらしいが、流石にすぐに警備員が来れるはずもない
「止めな危ないんやないん?」
「いや、必要ないと思うよ」
一対三で睨み合う状況に不安そうな木乃香が横島に止めて欲しそうなのだが、横島は止める必要がないと言い切る
その言葉に不思議そうな表情をする木乃香だが、その隙にガラの悪い三人組がリーゼントに襲い掛かっていく
「おおー」
「あいつ凄いな。 格闘技かなんかやってるのか?」
決着は一瞬だった
リーゼントの男が一人の男の手を取り関節を決めると、そのまま男を他の二人共々殴ることなく制圧してしまう
そのあまりの手際の良さに周りの大学生や一般人から拍手が上がっていた
「あの人凄いなー」
「昔の不良漫画の主人公みたいだな」
リーゼントの男がガラの悪い三人組を一気に制圧したことで、木乃香もホッした表情で笑顔が戻る
一方横島は何処かで見たようなシチュエーションに苦笑いを浮かべているが……
次の瞬間ガラの悪い三人組の一人が、瞳に狂気を写してポケットから刃物を取り出そうとしているのにリーゼントの男は気付いてない
「イタッ!?」
その時何が起きたのか意味も分からずに、リーゼントの男は目の前のガラの悪い男を見ていた
リーゼントの男が少し目を離した隙に、ガラの悪い男は手の甲を痛そうに抑えて地面にナイフが落ちていたのだから
「大丈夫そうだし行こうか?」
「そやな」
周りがリーゼントの男の強さに盛り上がる中、横島と木乃香はそのままその場を離れていく
その時横島の手に持っていたゴミ袋の中のタコ焼きを食べた爪楊枝が一本消えていたことなど、誰も気づくはずがないことだった
あと二つか三つほどパーフェクトを出せば新たな伝説でも作れたのかもしれないが……
そんな横島と木乃香だが、何やら道の真ん中で人だかりが出来てるのに気付き覗きにいく
「謝るんなら今のうちだぞ、兄ちゃん」
「今時リーゼントにして硬派でも気取ってんのか?」
人だかりの真ん中では三人組のガラの悪そうな男達と、長ランにリーゼントの男が睨みあっている
リーゼントの男の後ろには怯えた様子の女子高生が居ることから察するにどうも女絡みらしい
「何があったんだ」
「無理矢理ナンパしようとした連中をあの男が注意したんだよ。 この時期多いんだよな~」
横島は近くに居た見知らぬ大学生に事情を聞くが、どうやら嫌がる女の子をナンパしていた連中にリーゼントの男が注意したようだ
麻帆良祭のこの時期は関東近郊からナンパ目当てに男どもが集まってくることも実は有名なことだった
女子中高や大学の多い麻帆良は結構有名なナンパスポットらしい
とくに麻帆良祭などは狙い目らしく、かなりガラの悪い連中も多いようである
(どこの世界にも困った奴は居るってか……)
苛立つガラの悪い三人組とは対称的にリーゼントの男は余裕と言うか冷静な様子だった
周りの人々はすでに麻帆良祭の実行委員会などに連絡をしたらしいが、流石にすぐに警備員が来れるはずもない
「止めな危ないんやないん?」
「いや、必要ないと思うよ」
一対三で睨み合う状況に不安そうな木乃香が横島に止めて欲しそうなのだが、横島は止める必要がないと言い切る
その言葉に不思議そうな表情をする木乃香だが、その隙にガラの悪い三人組がリーゼントに襲い掛かっていく
「おおー」
「あいつ凄いな。 格闘技かなんかやってるのか?」
決着は一瞬だった
リーゼントの男が一人の男の手を取り関節を決めると、そのまま男を他の二人共々殴ることなく制圧してしまう
そのあまりの手際の良さに周りの大学生や一般人から拍手が上がっていた
「あの人凄いなー」
「昔の不良漫画の主人公みたいだな」
リーゼントの男がガラの悪い三人組を一気に制圧したことで、木乃香もホッした表情で笑顔が戻る
一方横島は何処かで見たようなシチュエーションに苦笑いを浮かべているが……
次の瞬間ガラの悪い三人組の一人が、瞳に狂気を写してポケットから刃物を取り出そうとしているのにリーゼントの男は気付いてない
「イタッ!?」
その時何が起きたのか意味も分からずに、リーゼントの男は目の前のガラの悪い男を見ていた
リーゼントの男が少し目を離した隙に、ガラの悪い男は手の甲を痛そうに抑えて地面にナイフが落ちていたのだから
「大丈夫そうだし行こうか?」
「そやな」
周りがリーゼントの男の強さに盛り上がる中、横島と木乃香はそのままその場を離れていく
その時横島の手に持っていたゴミ袋の中のタコ焼きを食べた爪楊枝が一本消えていたことなど、誰も気づくはずがないことだった