麻帆良祭への道
一方この頃の近右衛門だが、裏と表の両方の仕事で例年以上に忙しい日々だった
ただでさえこの時期は忙しいのに本国と交渉や各国魔法協会との協力関係の強化など、一つ一つ上げていくとキリがないほど裏の仕事が増えたのだから
無論基本的には多くの部下達が仕事をしてるが、それでも責任者たる近右衛門の仕事量も凄まじかった
「高畑君の抜ける穴を埋める必要もあるしのう。 本当に余計な時に余計なことをしてくれたもんじゃ」
上がって来る書類にサインをしながら愚痴る近右衛門は、対外的な問題の解決を優先させて後回しにして来た高畑の後任をどうするかで頭を悩ませる
悠久の風での活動が多い高畑だが、それでもよく働いていた為に抜けた穴を埋めるのも一苦労だった
表の仕事の2-Aの担任や広域指導員に加え、裏の仕事では危険な仕事を率先して行っていただけに誰にどの仕事を頼むかは難しい
「問題は2-Aの担任じゃのう」
中でも一番頭を悩ませてるのは2-Aの担任だった
次の担任も木乃香や明日菜を守る為には魔法使いがいいが問題はエヴァの存在である
エヴァと上手くやれるのが最低限の条件になるのだ
元々は万が一の時に明日菜と木乃香を守ってくれる可能性に期待した近右衛門が、エヴァを二人と一緒のクラスにしたのだが高畑が辞めると逆にそこが難しくなる
関東魔法協会も幹部クラスならともかく、一般の魔法使いはやはりエヴァに対していい印象がないのだから
「いっそエヴァに全てを話すか……?」
高畑が辞めた後の問題に頭を悩ませる中、近右衛門はいっそエヴァに全てを話して協力をしてもらうしかないかと真剣に考え始める
高畑の後任を誰にするかは分からないが、後任の実力が劣るのは確かなのだ
それならば万が一をの時の為にエヴァを味方にしたいと考えてしまう
「やはり教師が先か……」
エヴァの協力はほしいが気難しい性格もあるし、それに一番の問題は世界樹の地下に眠る存在だった
近右衛門はこの十数年エヴァがナギを待っていたことを知っていたが真実を言えなかったのだ
ずっと騙して来た自分が今更真実を語っても、味方になってくれるかは分からない
それにエヴァにナギの真実を伝えるのは、もう少し気持ちの整理がついてからがいいとも考えていた
結局近右衛門は普通に高畑の後任を考えるしか無かったのである
「本当は生徒はゆっくりさせたいんじゃがのう……」
高畑の後任を考えていた近右衛門だったが、一枚の書類で手が止まっていた
それは麻帆良祭における魔法協会の警備体制の報告書である
通常ならば重要区域を立入禁止にするなどして出来るだけ警備の負担を軽くするのだが、今年はネギ絡みの問題から期間中の警備員を大幅に増やしていた
麻帆良祭は麻帆良学園最大のイベントなのだが、困った事に一般人のどさくさに紛れてあちこちのスパイが一挙に集まる機会でもあったのだ
まあいちいち捕まえる訳にもいかないので監視して泳がせるだけなのだが、それにしてもネギ絡みでスパイが増える事を想定すると魔法生徒の負担が増してしまう結果となっている
魔法生徒に申し訳ないと思いつつも、近右衛門は報酬を割り増しにするくらしか出来ない状況だった
ただでさえこの時期は忙しいのに本国と交渉や各国魔法協会との協力関係の強化など、一つ一つ上げていくとキリがないほど裏の仕事が増えたのだから
無論基本的には多くの部下達が仕事をしてるが、それでも責任者たる近右衛門の仕事量も凄まじかった
「高畑君の抜ける穴を埋める必要もあるしのう。 本当に余計な時に余計なことをしてくれたもんじゃ」
上がって来る書類にサインをしながら愚痴る近右衛門は、対外的な問題の解決を優先させて後回しにして来た高畑の後任をどうするかで頭を悩ませる
悠久の風での活動が多い高畑だが、それでもよく働いていた為に抜けた穴を埋めるのも一苦労だった
表の仕事の2-Aの担任や広域指導員に加え、裏の仕事では危険な仕事を率先して行っていただけに誰にどの仕事を頼むかは難しい
「問題は2-Aの担任じゃのう」
中でも一番頭を悩ませてるのは2-Aの担任だった
次の担任も木乃香や明日菜を守る為には魔法使いがいいが問題はエヴァの存在である
エヴァと上手くやれるのが最低限の条件になるのだ
元々は万が一の時に明日菜と木乃香を守ってくれる可能性に期待した近右衛門が、エヴァを二人と一緒のクラスにしたのだが高畑が辞めると逆にそこが難しくなる
関東魔法協会も幹部クラスならともかく、一般の魔法使いはやはりエヴァに対していい印象がないのだから
「いっそエヴァに全てを話すか……?」
高畑が辞めた後の問題に頭を悩ませる中、近右衛門はいっそエヴァに全てを話して協力をしてもらうしかないかと真剣に考え始める
高畑の後任を誰にするかは分からないが、後任の実力が劣るのは確かなのだ
それならば万が一をの時の為にエヴァを味方にしたいと考えてしまう
「やはり教師が先か……」
エヴァの協力はほしいが気難しい性格もあるし、それに一番の問題は世界樹の地下に眠る存在だった
近右衛門はこの十数年エヴァがナギを待っていたことを知っていたが真実を言えなかったのだ
ずっと騙して来た自分が今更真実を語っても、味方になってくれるかは分からない
それにエヴァにナギの真実を伝えるのは、もう少し気持ちの整理がついてからがいいとも考えていた
結局近右衛門は普通に高畑の後任を考えるしか無かったのである
「本当は生徒はゆっくりさせたいんじゃがのう……」
高畑の後任を考えていた近右衛門だったが、一枚の書類で手が止まっていた
それは麻帆良祭における魔法協会の警備体制の報告書である
通常ならば重要区域を立入禁止にするなどして出来るだけ警備の負担を軽くするのだが、今年はネギ絡みの問題から期間中の警備員を大幅に増やしていた
麻帆良祭は麻帆良学園最大のイベントなのだが、困った事に一般人のどさくさに紛れてあちこちのスパイが一挙に集まる機会でもあったのだ
まあいちいち捕まえる訳にもいかないので監視して泳がせるだけなのだが、それにしてもネギ絡みでスパイが増える事を想定すると魔法生徒の負担が増してしまう結果となっている
魔法生徒に申し訳ないと思いつつも、近右衛門は報酬を割り増しにするくらしか出来ない状況だった