二年目の春・5
「誕生日おめでとう!」
そしていつものメンバープラスまき絵と亜子が集まるとのどかの誕生パーティーを始めるが、のどかはみんなに注目されることに気恥ずかしさを感じてしまいどうしていいか分からないようであった。
身内とも言えるほど慣れ親しんだ人達ばかりであるがそもそも誕生日パーティーをしてもらうこと自体初めてであるし、何より周囲の注目を一身に集めることは未だに苦手意識があるらしい。
「みんな、……ありがとう。」
そんなのどかであるが目の前のテーブルの上には美味しそうな料理の数々が並びハニワ兵が誕生日ならばと食卓を飾る花を用意してくれていて、それらはまるで映画にでも出てくるパーティー会場のような光景となっていた。
ただだからこそのどかは自分がこんな華やかな席の主役になってることが信じられなく、気恥ずかしさと同時に少しだけこれが本当に現実なのかなとまるで他人事のように感じる部分も僅かにあった。
本が好きで本の中の空想の世界に想いを馳せていた自分が、こんな現実を生きることになるとは本当に夢にも思わなかったというのが本音だろう。
しかも現実世界には本の中にしか存在しないような魔法を筆頭に不思議な力や存在が自分のすぐ身近に居たのだ。
「あれ? これ食べたことないやつだ!」
「あはは、それは特別な日にしか作らんビーフシチューだからな。」
始めは木乃香や夕映に付き合う形で訪れた店で横島に関してもどちらかと言えば苦手なタイプに思えた。
担任の高畑でさえ苦手意識があったのどかからすると、常に賑やかな中心に居て社交的な横島は少し眩しいくらいだったことを今でも鮮明に覚えている。
それから一年が過ぎいつの間にか一緒に居るメンバーも増えた夕食はみんなで和気あいあいと食べることが当たり前になりつつあり、気が付けば遠い世界だった賑やかな世界に自分も自然と加わってる。
最近はまき絵と亜子がこのメンバーに新しく加わりつつあり、今もまた初めて食べる横島特製ビーフシチューに驚き笑顔で食べる姿を見てのどかは自分のことではないのに何故か嬉しく感じていた。
「いつもこんな誕生パーティーしてたの!? ズルい!」
「さぷらいずなんだよ。」
さて今回初参加のまき絵と亜子であるが、まき絵は横島達がいつも自分達で誕生パーティーをしていたことに勘づき不満そうにズルいと言い出すもタマモがサプライズだと言うとまき絵は少し意味が分からないらしく首を傾げる。
すでに恒例行事と化しているが一応タマモのサプライズだという体裁は整えていて、タマモ自身はそれが今も上手くいってると思っているのだ。
「まきちゃんの誕生日にも忘れなかったら、サプライズでパーティーしてあげるわよ。」
「ちょっと、アスナ!? 忘れなかったらって酷くない!?」
「この場合忘れたらサプライズでパーティーをするという方が正しいのでは?」
まき絵が騒ぎだしたのでタマモは今度はまき絵の誕生日もお祝いしてあげようと密かに思うも、誕生日は3月だと聞きまだ一年近くあるなとタマモにとっては遠い未来のような感覚だった。
タマモの前では自分も誕生パーティーして欲しいと言うまき絵に明日菜が忘れなかったらと冗談っぽく言うと、夕映がサプライズの意味から考えて逆ではと冷静に突っ込んでいるが。
ただタマモには懸案が未だあり誕生日を自分でも知らぬエヴァとチャチャゼロと、今までは食べ物を食べれなかった故に誕生パーティーをやれなかった茶々丸の誕生パーティーをやりたいと密かに考えている。
ちなみに未だにガイノイドというかアンドロイドを理解してないタマモは、何故茶々丸がまた食べ物を食べれなくなったのか理解出来ずにずっと食べ物を食べれるようにしてあげたらいいのにと不満に感じてもいたが。
なお次の誕生日は五日後に美砂の誕生日があり、六月には桜子や横島の誕生日なんかがあるのでエヴァ達の誕生日をどうしようかとタマモは真剣に考えていくことになる。
そしていつものメンバープラスまき絵と亜子が集まるとのどかの誕生パーティーを始めるが、のどかはみんなに注目されることに気恥ずかしさを感じてしまいどうしていいか分からないようであった。
身内とも言えるほど慣れ親しんだ人達ばかりであるがそもそも誕生日パーティーをしてもらうこと自体初めてであるし、何より周囲の注目を一身に集めることは未だに苦手意識があるらしい。
「みんな、……ありがとう。」
そんなのどかであるが目の前のテーブルの上には美味しそうな料理の数々が並びハニワ兵が誕生日ならばと食卓を飾る花を用意してくれていて、それらはまるで映画にでも出てくるパーティー会場のような光景となっていた。
ただだからこそのどかは自分がこんな華やかな席の主役になってることが信じられなく、気恥ずかしさと同時に少しだけこれが本当に現実なのかなとまるで他人事のように感じる部分も僅かにあった。
本が好きで本の中の空想の世界に想いを馳せていた自分が、こんな現実を生きることになるとは本当に夢にも思わなかったというのが本音だろう。
しかも現実世界には本の中にしか存在しないような魔法を筆頭に不思議な力や存在が自分のすぐ身近に居たのだ。
「あれ? これ食べたことないやつだ!」
「あはは、それは特別な日にしか作らんビーフシチューだからな。」
始めは木乃香や夕映に付き合う形で訪れた店で横島に関してもどちらかと言えば苦手なタイプに思えた。
担任の高畑でさえ苦手意識があったのどかからすると、常に賑やかな中心に居て社交的な横島は少し眩しいくらいだったことを今でも鮮明に覚えている。
それから一年が過ぎいつの間にか一緒に居るメンバーも増えた夕食はみんなで和気あいあいと食べることが当たり前になりつつあり、気が付けば遠い世界だった賑やかな世界に自分も自然と加わってる。
最近はまき絵と亜子がこのメンバーに新しく加わりつつあり、今もまた初めて食べる横島特製ビーフシチューに驚き笑顔で食べる姿を見てのどかは自分のことではないのに何故か嬉しく感じていた。
「いつもこんな誕生パーティーしてたの!? ズルい!」
「さぷらいずなんだよ。」
さて今回初参加のまき絵と亜子であるが、まき絵は横島達がいつも自分達で誕生パーティーをしていたことに勘づき不満そうにズルいと言い出すもタマモがサプライズだと言うとまき絵は少し意味が分からないらしく首を傾げる。
すでに恒例行事と化しているが一応タマモのサプライズだという体裁は整えていて、タマモ自身はそれが今も上手くいってると思っているのだ。
「まきちゃんの誕生日にも忘れなかったら、サプライズでパーティーしてあげるわよ。」
「ちょっと、アスナ!? 忘れなかったらって酷くない!?」
「この場合忘れたらサプライズでパーティーをするという方が正しいのでは?」
まき絵が騒ぎだしたのでタマモは今度はまき絵の誕生日もお祝いしてあげようと密かに思うも、誕生日は3月だと聞きまだ一年近くあるなとタマモにとっては遠い未来のような感覚だった。
タマモの前では自分も誕生パーティーして欲しいと言うまき絵に明日菜が忘れなかったらと冗談っぽく言うと、夕映がサプライズの意味から考えて逆ではと冷静に突っ込んでいるが。
ただタマモには懸案が未だあり誕生日を自分でも知らぬエヴァとチャチャゼロと、今までは食べ物を食べれなかった故に誕生パーティーをやれなかった茶々丸の誕生パーティーをやりたいと密かに考えている。
ちなみに未だにガイノイドというかアンドロイドを理解してないタマモは、何故茶々丸がまた食べ物を食べれなくなったのか理解出来ずにずっと食べ物を食べれるようにしてあげたらいいのにと不満に感じてもいたが。
なお次の誕生日は五日後に美砂の誕生日があり、六月には桜子や横島の誕生日なんかがあるのでエヴァ達の誕生日をどうしようかとタマモは真剣に考えていくことになる。