二年目の春・5
そしてこの日の夕食だがサワラの西京焼きをメインに関西風の少しヘルシーな和食となっていた。
明日にはのどかの誕生日パーティーもあるので前日は少しヘルシーな夕食にしようと木乃香が考えた為である。
横島は栄養は気にしてもカロリーはあまり気にしないのだが、少女達の場合はやはり年頃なので気になるらしい。
「なんでも出来るのね~。」
食後は麻帆良祭に向けて美砂達と少し楽器の練習をするも一番忙しくて練習をしてない横島が、何故か何をやらせても上手い為に美砂達は羨ましげに見つめるしか出来ない。
「前にも言ったが楽器はギター以外は素人だぞ。 ただ武術っていうか己の肉体を正確に操る技術が役に立ってるんだろうな。 見たものをそのまま自分で真似ることくらいなら出来るからな。 モノマネみたいなもんだ。 見たものをコピーするみたいに真似るだけだから。」
出来ないと言いつつ出来たりモテないと言いつつモテたりと横島の自己評価があてにならないのは今更であるが、それでも少女達からすると何故そんなにもあれこれと出来るのか不思議で仕方ない。
横島はそんな美砂達に少し困ったように笑いながら種明かしするように出来る理由を説明するが、簡単に言えばモノマネしてるような感覚であった。
「そんなに簡単に出来るもんなの?」
「普通の人間には無理だろうな。 見たものを正確に覚え自分で再現するだけだがそれが出来れば練習なんて誰もせんだろ。 そもそも俺のこの手の技術は元々人間のものじゃないからな。」
なんというか横島が説明すると簡単に出来そうにも思えてくるが実際に出来るはずもなく美砂達は首を傾げるも、基本的に横島が真似る時に使うのはヒャクメの見る力と分析力に小竜姫の肉体を操る技術になるので人間には無理なことである。
見たものを正確に記憶し己の身体で再現するという感覚が横島としてはモノマネに似てるのでそう説明したが、やってることは上級か最上級神魔クラスの技術レベルだった。
横島は感覚のみでなんとなく出来てるしまうが、そもそもオリジナルの存在すら単体では出来ぬことを複数の経験や能力をなんとなく組み合わせることで出来てしまうのは明らかに横島の才能だろう。
さすがにかつて文珠でアシュタロスと対峙した時のように魂から全てをコピーすることは今も文珠抜きでは出来ないが。
そういう意味では横島の技や能力で一番非常識なのが文珠なのは今も変わらずである。
「練習いらずって羨ましいわね。」
「あー、無理無理。 己の身体を正確に操る術にしても普通は長い間修行しなきゃならんし。 俺はちょっと変わった方法で覚えたから別だけど一歩間違えれば死んでたようなやり方だしな。 地道に練習するのが一番だよ。」
「うわ……、マスターもそんな危険なことしてたの?」
「まあな。 若気の至りというかなんというか。」
少し話が逸れたが基本的に楽が出来るならしたいというのが人間であるし、魔法にしろ楽器にしろ美砂達は簡単に出来る横島を単純に羨ましがるも横島は自分の習得法が命をかけるどころか死ぬ寸前の奇跡から始まっただけに間違っても他人に勧める気はない。
尤も今の横島ならば小竜姫の力と文珠で技術に知識や経験までも第三者に授けることは不可能ではないが、第三者に受け入れるべき器がないと人間ならば最悪死んでしまいかねない。
元々妙神山の修行が紹介状や腕試しがあった理由はそこあるのだ。
一方の美砂達は誰よりも争いを苦手とし避けたがる横島が、かつては生と死の狭間に居たという事実がにわかには信じられなかったようだった。
明日にはのどかの誕生日パーティーもあるので前日は少しヘルシーな夕食にしようと木乃香が考えた為である。
横島は栄養は気にしてもカロリーはあまり気にしないのだが、少女達の場合はやはり年頃なので気になるらしい。
「なんでも出来るのね~。」
食後は麻帆良祭に向けて美砂達と少し楽器の練習をするも一番忙しくて練習をしてない横島が、何故か何をやらせても上手い為に美砂達は羨ましげに見つめるしか出来ない。
「前にも言ったが楽器はギター以外は素人だぞ。 ただ武術っていうか己の肉体を正確に操る技術が役に立ってるんだろうな。 見たものをそのまま自分で真似ることくらいなら出来るからな。 モノマネみたいなもんだ。 見たものをコピーするみたいに真似るだけだから。」
出来ないと言いつつ出来たりモテないと言いつつモテたりと横島の自己評価があてにならないのは今更であるが、それでも少女達からすると何故そんなにもあれこれと出来るのか不思議で仕方ない。
横島はそんな美砂達に少し困ったように笑いながら種明かしするように出来る理由を説明するが、簡単に言えばモノマネしてるような感覚であった。
「そんなに簡単に出来るもんなの?」
「普通の人間には無理だろうな。 見たものを正確に覚え自分で再現するだけだがそれが出来れば練習なんて誰もせんだろ。 そもそも俺のこの手の技術は元々人間のものじゃないからな。」
なんというか横島が説明すると簡単に出来そうにも思えてくるが実際に出来るはずもなく美砂達は首を傾げるも、基本的に横島が真似る時に使うのはヒャクメの見る力と分析力に小竜姫の肉体を操る技術になるので人間には無理なことである。
見たものを正確に記憶し己の身体で再現するという感覚が横島としてはモノマネに似てるのでそう説明したが、やってることは上級か最上級神魔クラスの技術レベルだった。
横島は感覚のみでなんとなく出来てるしまうが、そもそもオリジナルの存在すら単体では出来ぬことを複数の経験や能力をなんとなく組み合わせることで出来てしまうのは明らかに横島の才能だろう。
さすがにかつて文珠でアシュタロスと対峙した時のように魂から全てをコピーすることは今も文珠抜きでは出来ないが。
そういう意味では横島の技や能力で一番非常識なのが文珠なのは今も変わらずである。
「練習いらずって羨ましいわね。」
「あー、無理無理。 己の身体を正確に操る術にしても普通は長い間修行しなきゃならんし。 俺はちょっと変わった方法で覚えたから別だけど一歩間違えれば死んでたようなやり方だしな。 地道に練習するのが一番だよ。」
「うわ……、マスターもそんな危険なことしてたの?」
「まあな。 若気の至りというかなんというか。」
少し話が逸れたが基本的に楽が出来るならしたいというのが人間であるし、魔法にしろ楽器にしろ美砂達は簡単に出来る横島を単純に羨ましがるも横島は自分の習得法が命をかけるどころか死ぬ寸前の奇跡から始まっただけに間違っても他人に勧める気はない。
尤も今の横島ならば小竜姫の力と文珠で技術に知識や経験までも第三者に授けることは不可能ではないが、第三者に受け入れるべき器がないと人間ならば最悪死んでしまいかねない。
元々妙神山の修行が紹介状や腕試しがあった理由はそこあるのだ。
一方の美砂達は誰よりも争いを苦手とし避けたがる横島が、かつては生と死の狭間に居たという事実がにわかには信じられなかったようだった。