二年目の春・5
「古ちゃんかぁ。」
「みんな甘やかしすぎなのよ。 高畑先生も教えるならもう少し責任持って欲しいんだけど。」
その後は夕食を食べ終えると坂本夫妻や少女達が帰りタマモとさよは二階に上がったので、横島は一人明日の仕込みをしていたが魔法協会の仕事をようやく終えた刀子が店を訪れていた。
横島は刀子に夕食を出して一日の労いの言葉をかけると刀子は愚痴るように古菲のことを語り始める。
「放っておいても大丈夫なんじゃないんっすか? 麻帆良だと危険なんて早々ないですし、ましてあの性格じゃたいしたことしないでしょうし。」
「彼女に関しては前々から問題視されているのよ。 格闘系の人間と路上で平気で戦ったりして常識ないし。 それにあの子が力に飲まれたら誰が止めるの?」
刀子は根が真面目故に中途半端に裏と関わり異常とも言えるほど急激な力をつけてることで、古菲の今後だけではなく他の魔法関係者や格闘系のサークルの学生なんかへの影響を心配していた。
ただ横島はその辺りドライなので自己責任でいいのではと軽く考えている。
「あの手のバトルジャンキーは下手に関わると巻き込まれますよ?」
「だから今のうちに指導が必要なんじゃない。」
そもそも横島はバトルジャンキーという戦闘民族は戦いを求めて周りを巻き込むのをよく理解してるので、今まであまり深入りしないで程よい付き合いをしていた。
もちろん古菲も豪徳寺達もバトルを抜くといい人でありいいお客さんなのだが。
「指導出来るんっすか? 正直かなり本格的な精神修行と一般常識を教える必要があるんじゃあ……。」
現在の横島の周囲で古菲ほど問題がある者は居なく問題児だと言えるハルナでさえ、騒ぎはするが引き際を理解してるので刀子は少し頭を痛めてるが横島は問題視してない。
ただ古菲は筋金入りのバトルジャンキーなため、彼女の指導は生半可なものでは逆効果にすらなると感じる。
「そこなのよね。 とりあえず豪徳寺君達に頼んだけど。」
「いっそ高畑先生に完全に任せたらどうっすか? 麻帆良でなら実戦に出しても大丈夫でしょうし、実戦で叩き込む方が早いと思いますよ。 どうせ話して聞かせても無駄なんですし。」
刀子もまた中途半端に裏に関わり力だけを無駄につけている古菲を心配はしてはみたものの、忙しい刀子には自分で教えるだけの余裕は正直なところない。
結局古菲をどうするべきか彼女も悩んでしまうが、そんな刀子を見て横島はしばし考えて古菲を高畑と一緒に荒事専門として現場に出してはと言い出す。
「なるほど、高畑先生を正式な指導者にするわけね。」
「伊達に英雄の肩書きもってませんよ。 まあ以前ならちょっと任せるの心配かもしれませんけど今なら高畑先生以上の適任者は居ませんって。 あの超さんだって穏便に止めれたんですから。」
間違っても自分が教えようと言わない辺りは本当に横島らしいが、現実問題として古菲の実力を考えると面倒をみれるのは限られている。
それに言葉や理屈では理解しない古菲なだけに、高畑のように自らの生き方で見せていけば自然と理解するのではと思うらしい。
「そうね。 学園長先生にその方向で相談してみるわ。」
最終的に刀子は古菲と豪徳寺達に対してそのまま高畑を正式な指導者にしてしまうのが一番無難かとの結論で落ち着く。
「みんな甘やかしすぎなのよ。 高畑先生も教えるならもう少し責任持って欲しいんだけど。」
その後は夕食を食べ終えると坂本夫妻や少女達が帰りタマモとさよは二階に上がったので、横島は一人明日の仕込みをしていたが魔法協会の仕事をようやく終えた刀子が店を訪れていた。
横島は刀子に夕食を出して一日の労いの言葉をかけると刀子は愚痴るように古菲のことを語り始める。
「放っておいても大丈夫なんじゃないんっすか? 麻帆良だと危険なんて早々ないですし、ましてあの性格じゃたいしたことしないでしょうし。」
「彼女に関しては前々から問題視されているのよ。 格闘系の人間と路上で平気で戦ったりして常識ないし。 それにあの子が力に飲まれたら誰が止めるの?」
刀子は根が真面目故に中途半端に裏と関わり異常とも言えるほど急激な力をつけてることで、古菲の今後だけではなく他の魔法関係者や格闘系のサークルの学生なんかへの影響を心配していた。
ただ横島はその辺りドライなので自己責任でいいのではと軽く考えている。
「あの手のバトルジャンキーは下手に関わると巻き込まれますよ?」
「だから今のうちに指導が必要なんじゃない。」
そもそも横島はバトルジャンキーという戦闘民族は戦いを求めて周りを巻き込むのをよく理解してるので、今まであまり深入りしないで程よい付き合いをしていた。
もちろん古菲も豪徳寺達もバトルを抜くといい人でありいいお客さんなのだが。
「指導出来るんっすか? 正直かなり本格的な精神修行と一般常識を教える必要があるんじゃあ……。」
現在の横島の周囲で古菲ほど問題がある者は居なく問題児だと言えるハルナでさえ、騒ぎはするが引き際を理解してるので刀子は少し頭を痛めてるが横島は問題視してない。
ただ古菲は筋金入りのバトルジャンキーなため、彼女の指導は生半可なものでは逆効果にすらなると感じる。
「そこなのよね。 とりあえず豪徳寺君達に頼んだけど。」
「いっそ高畑先生に完全に任せたらどうっすか? 麻帆良でなら実戦に出しても大丈夫でしょうし、実戦で叩き込む方が早いと思いますよ。 どうせ話して聞かせても無駄なんですし。」
刀子もまた中途半端に裏に関わり力だけを無駄につけている古菲を心配はしてはみたものの、忙しい刀子には自分で教えるだけの余裕は正直なところない。
結局古菲をどうするべきか彼女も悩んでしまうが、そんな刀子を見て横島はしばし考えて古菲を高畑と一緒に荒事専門として現場に出してはと言い出す。
「なるほど、高畑先生を正式な指導者にするわけね。」
「伊達に英雄の肩書きもってませんよ。 まあ以前ならちょっと任せるの心配かもしれませんけど今なら高畑先生以上の適任者は居ませんって。 あの超さんだって穏便に止めれたんですから。」
間違っても自分が教えようと言わない辺りは本当に横島らしいが、現実問題として古菲の実力を考えると面倒をみれるのは限られている。
それに言葉や理屈では理解しない古菲なだけに、高畑のように自らの生き方で見せていけば自然と理解するのではと思うらしい。
「そうね。 学園長先生にその方向で相談してみるわ。」
最終的に刀子は古菲と豪徳寺達に対してそのまま高畑を正式な指導者にしてしまうのが一番無難かとの結論で落ち着く。