二年目の春・5
そこからはタマモにとって未知の連続だった。
初めて間近で見る救急車と緊迫した救急隊員にタマモは何も出来ずに茶々丸が応対し、全く知らない人とはいえ家には誰も居ないので茶々丸が病院まで付き添うことになる。
「おんなのひとがね! たおれてたの!」
「そっか。 よく見つけたな。 偉かったぞ。」
しかも茶々丸は救急車が来るまでに家の戸締まりをしたり横島にも連絡して事情を説明したりと細かい気配りをしており、タマモの元には横島と事情を聞き近くならば顔見知りだからと一緒に来た坂本夫妻の妻も救急車と入れ違いですぐに到着していた。
到着すると早々に不安げな表情のタマモが少し慌てた様子で身ぶり手振りと横島達に事情を精一杯説明していくが、横島はそんなタマモの話を聞きながらも抱き上げて少しずつ落ち着かせていく。
「やっぱり原田さんの奥さんだわ。 旦那さんが確か学園の職員として働いてるはず……。」
女性が倒れていた家はタマモの散歩コースから近いので横島の店からも当然近いものの、麻帆良に来てからまだ一年足らずの横島では知らない家だった。
ただここで長年生きてきた坂本夫妻の妻はやはり顔見知りらしく倒れた女性の家族が学園で働いてることが分かり、横島はすぐに近右衛門に連絡して住所から旦那さんを探してもらい奥さんが倒れたことを伝わるように手配すると、猫達を一旦自宅の庭まで連れて行きそのままの足で横島達も救急車で運ばれた病院に行くことにする。
「茶々丸ちゃんどうだ?」
「はい、発見が早かったので大事ないそうです。」
そして横島とタマモと坂本夫妻の妻が病院に到着すると、倒れた女性はすでに治療も終わっており病室で眠っていて茶々丸が付き添っていた。
幸いタマモ達の発見が早かったこともあり女性は大事ないようで、タマモも横島達も一安心してようやく落ち着く。
「原田さんお久しぶりです。 奥さん大事ないそうですよ。」
「坂本さん!? 何故ここに?」
それから横島達は倒れた女性の家族が来るまでは付き添っていようということになり眠る女性を見守るように待っていたが、ほどなくして息を切らした中年男性が病室に少し慌てた様子で入って来るも彼は顔見知りの坂本夫妻の妻の姿に驚き動揺した様子であった。
「ちょっとした縁かしら。 奥さんを発見したこの子達と知り合いなの。」
「そうですか。 ありがとうございました。 まさか家内が倒れるなんて……。」
その後旦那である中年男性が来たことで横島達は必要なことを話すと邪魔にならないようにと病室を後にする。
突然のことに旦那は驚きの連続だったらしいがそれでも次第に落ち着くと茶々丸とタマモに何度もお礼を言い、後日きちんとお礼をするからと言うも茶々丸とタマモはお礼などより無事で良かったと二人とも本当に安堵した笑顔で旦那と別れていた。
初めて間近で見る救急車と緊迫した救急隊員にタマモは何も出来ずに茶々丸が応対し、全く知らない人とはいえ家には誰も居ないので茶々丸が病院まで付き添うことになる。
「おんなのひとがね! たおれてたの!」
「そっか。 よく見つけたな。 偉かったぞ。」
しかも茶々丸は救急車が来るまでに家の戸締まりをしたり横島にも連絡して事情を説明したりと細かい気配りをしており、タマモの元には横島と事情を聞き近くならば顔見知りだからと一緒に来た坂本夫妻の妻も救急車と入れ違いですぐに到着していた。
到着すると早々に不安げな表情のタマモが少し慌てた様子で身ぶり手振りと横島達に事情を精一杯説明していくが、横島はそんなタマモの話を聞きながらも抱き上げて少しずつ落ち着かせていく。
「やっぱり原田さんの奥さんだわ。 旦那さんが確か学園の職員として働いてるはず……。」
女性が倒れていた家はタマモの散歩コースから近いので横島の店からも当然近いものの、麻帆良に来てからまだ一年足らずの横島では知らない家だった。
ただここで長年生きてきた坂本夫妻の妻はやはり顔見知りらしく倒れた女性の家族が学園で働いてることが分かり、横島はすぐに近右衛門に連絡して住所から旦那さんを探してもらい奥さんが倒れたことを伝わるように手配すると、猫達を一旦自宅の庭まで連れて行きそのままの足で横島達も救急車で運ばれた病院に行くことにする。
「茶々丸ちゃんどうだ?」
「はい、発見が早かったので大事ないそうです。」
そして横島とタマモと坂本夫妻の妻が病院に到着すると、倒れた女性はすでに治療も終わっており病室で眠っていて茶々丸が付き添っていた。
幸いタマモ達の発見が早かったこともあり女性は大事ないようで、タマモも横島達も一安心してようやく落ち着く。
「原田さんお久しぶりです。 奥さん大事ないそうですよ。」
「坂本さん!? 何故ここに?」
それから横島達は倒れた女性の家族が来るまでは付き添っていようということになり眠る女性を見守るように待っていたが、ほどなくして息を切らした中年男性が病室に少し慌てた様子で入って来るも彼は顔見知りの坂本夫妻の妻の姿に驚き動揺した様子であった。
「ちょっとした縁かしら。 奥さんを発見したこの子達と知り合いなの。」
「そうですか。 ありがとうございました。 まさか家内が倒れるなんて……。」
その後旦那である中年男性が来たことで横島達は必要なことを話すと邪魔にならないようにと病室を後にする。
突然のことに旦那は驚きの連続だったらしいがそれでも次第に落ち着くと茶々丸とタマモに何度もお礼を言い、後日きちんとお礼をするからと言うも茶々丸とタマモはお礼などより無事で良かったと二人とも本当に安堵した笑顔で旦那と別れていた。