二年目の春・4
「おおっ、いい景色だな。」
お花見も二日目のこの日はタマモのご機嫌取りの意味合いもあって朝から水着で昨日の露天風呂に入るが、昨日入ってない横島と高畑はその景色に驚き魅了される。
「やっぱりみんなでおふろはいるとたのしいね。」
そして朝から怒り心頭だったタマモに関してはみんなで露天風呂に入ったことでようやく満足したようで、だから言ったのにと言いたげでちょっとドヤ顔にも見える表情を見せていた。
水着を着ることも全体としては好評で露天風呂とはいえ柵も何もない解放感あふれる場所なだけに、いくら周りにはハニワ兵しかいなくとも水着を着た方が落ち着く少女も中には居るようである。
ちなみに横島に関しても水着は大歓迎で昨夜のように全裸で迫られると見てはいけないと目のやり場に困るが、水着は見てもいいと考えてるらしく時々熱い視線で女性陣の水着姿を見たりもしている。
「なんというか横島さんは相変わらずよね。」
「男はみんなスケベなんだぞ。 だから気を付けろっていつも言ってるんだ。」
一方の女性陣も横島のそんな視線には当然気付くも、視線の割に言うことはまともというか保護者ぶるのだから少女達にはまたかと笑われていた。
見方を変えれば建前を言ってるだけにも聞こえるが横島の場合は昨夜の桜子のように、手を出せる状況になっても手を出してないだけに笑っていられるのだろうが。
「みんなってことは高畑先生も?」
「えー! 本当に?」
「いや~、参ったな。」
ただこれだけ女性が多い中に男性が横島と高畑だけとなれば自然と比較対照として高畑も話に出てくるし、まして教え子のガールズトークに巻き込まれるのだから高畑は少し災難だったのかもしれない。
そもそも高畑は女性とまともに付き合ったような経験はなく、ただがむしゃらに仲間と世界の為に戦って来た人間なのである。
日本の女子中学生の価値感では図れない人生であり、口下手なためどう話していいかも分からなかった。
「高畑先生は魔法世界行けばモテるんじゃないの? 有名人なんでしょう?」
「僕はそうでもないよ。 詠春さん達は凄かったけどね。」
そのまま話の流れが変わり高畑の話題になると横島以上に謎の多い高畑の私生活についてハルナはチャンスだとばかりに突っ込んで聞くも、高畑は僅かに苦笑いを浮かべてハルナの楽観的な指摘を否定した。
元々横島や刀子が高畑を英雄と変わらぬとよく語るので少女達は少し過大評価してる感じもあり高畑は困った表情を見せる。
「確かにそれなりに有名人だとは思うけど、それは詠春さん達のおかげだからね。 正直僕は詠春さん達の顔に泥を塗らないようにしなきゃって考えてたからモテるとかモテないとか以前の問題だったよ。」
実際高畑の立場はハルナが考えるほど単純ではなく大戦後にはメガロメセンブリアから一時期指名手配された赤き翼の一員でもあるし、今もメガロメセンブリアとは断絶状態に近い関東魔法協会の人間なのでかなり微妙な立場であった。
尤もメガロメセンブリア系独立組織である悠久の風に所属して活躍もしたのでメガロメセンブリアとの関係もさほど悪い訳ではないが、高畑本人は赤き翼の後継者と見られることを好まなかったので仕事以外の個人的な関係はほとんどない。
実は過去に高畑を取り込みたいとあの手この手で近付いて来た人間や組織はそれなりに居て、高畑自身はそんなことにうんざりしているという事実もある。
結局のところ高畑が今も麻帆良に居るのは自身も世話になった恩があり明日菜が居るという理由もあるが、その他にも近右衛門が高畑の政治利用をしなかったことも無関係ではないのだ。
「有名になるのもいいことばっかじゃないからなぁ。 エロ本も買えん立場なんて息が詰まるだけだよ。」
ハルナの迂闊な質問に高畑が真面目に答えると少女達は高畑の大変さと真面目さを改めて知るが、そこで独り言のようにポツリと呟いた横島の一言がある意味横島らしくて少ししんみりとした雰囲気を台無しにしてしまう。
横島はそう言う問題じゃないだろうと突っ込まれて笑われていたしまうことになる。
お花見も二日目のこの日はタマモのご機嫌取りの意味合いもあって朝から水着で昨日の露天風呂に入るが、昨日入ってない横島と高畑はその景色に驚き魅了される。
「やっぱりみんなでおふろはいるとたのしいね。」
そして朝から怒り心頭だったタマモに関してはみんなで露天風呂に入ったことでようやく満足したようで、だから言ったのにと言いたげでちょっとドヤ顔にも見える表情を見せていた。
水着を着ることも全体としては好評で露天風呂とはいえ柵も何もない解放感あふれる場所なだけに、いくら周りにはハニワ兵しかいなくとも水着を着た方が落ち着く少女も中には居るようである。
ちなみに横島に関しても水着は大歓迎で昨夜のように全裸で迫られると見てはいけないと目のやり場に困るが、水着は見てもいいと考えてるらしく時々熱い視線で女性陣の水着姿を見たりもしている。
「なんというか横島さんは相変わらずよね。」
「男はみんなスケベなんだぞ。 だから気を付けろっていつも言ってるんだ。」
一方の女性陣も横島のそんな視線には当然気付くも、視線の割に言うことはまともというか保護者ぶるのだから少女達にはまたかと笑われていた。
見方を変えれば建前を言ってるだけにも聞こえるが横島の場合は昨夜の桜子のように、手を出せる状況になっても手を出してないだけに笑っていられるのだろうが。
「みんなってことは高畑先生も?」
「えー! 本当に?」
「いや~、参ったな。」
ただこれだけ女性が多い中に男性が横島と高畑だけとなれば自然と比較対照として高畑も話に出てくるし、まして教え子のガールズトークに巻き込まれるのだから高畑は少し災難だったのかもしれない。
そもそも高畑は女性とまともに付き合ったような経験はなく、ただがむしゃらに仲間と世界の為に戦って来た人間なのである。
日本の女子中学生の価値感では図れない人生であり、口下手なためどう話していいかも分からなかった。
「高畑先生は魔法世界行けばモテるんじゃないの? 有名人なんでしょう?」
「僕はそうでもないよ。 詠春さん達は凄かったけどね。」
そのまま話の流れが変わり高畑の話題になると横島以上に謎の多い高畑の私生活についてハルナはチャンスだとばかりに突っ込んで聞くも、高畑は僅かに苦笑いを浮かべてハルナの楽観的な指摘を否定した。
元々横島や刀子が高畑を英雄と変わらぬとよく語るので少女達は少し過大評価してる感じもあり高畑は困った表情を見せる。
「確かにそれなりに有名人だとは思うけど、それは詠春さん達のおかげだからね。 正直僕は詠春さん達の顔に泥を塗らないようにしなきゃって考えてたからモテるとかモテないとか以前の問題だったよ。」
実際高畑の立場はハルナが考えるほど単純ではなく大戦後にはメガロメセンブリアから一時期指名手配された赤き翼の一員でもあるし、今もメガロメセンブリアとは断絶状態に近い関東魔法協会の人間なのでかなり微妙な立場であった。
尤もメガロメセンブリア系独立組織である悠久の風に所属して活躍もしたのでメガロメセンブリアとの関係もさほど悪い訳ではないが、高畑本人は赤き翼の後継者と見られることを好まなかったので仕事以外の個人的な関係はほとんどない。
実は過去に高畑を取り込みたいとあの手この手で近付いて来た人間や組織はそれなりに居て、高畑自身はそんなことにうんざりしているという事実もある。
結局のところ高畑が今も麻帆良に居るのは自身も世話になった恩があり明日菜が居るという理由もあるが、その他にも近右衛門が高畑の政治利用をしなかったことも無関係ではないのだ。
「有名になるのもいいことばっかじゃないからなぁ。 エロ本も買えん立場なんて息が詰まるだけだよ。」
ハルナの迂闊な質問に高畑が真面目に答えると少女達は高畑の大変さと真面目さを改めて知るが、そこで独り言のようにポツリと呟いた横島の一言がある意味横島らしくて少ししんみりとした雰囲気を台無しにしてしまう。
横島はそう言う問題じゃないだろうと突っ込まれて笑われていたしまうことになる。