二年目の春・4
その後横島と女性陣はハニワ兵のイベントを見て回ったり参加したりと、お花見と桜祭りをゆっくりと堪能していき時間はあっという間に夕暮れとなる。
西の空がオレンジ色に染まり桜公園内では桜のライトアップなど夜桜現物の為の設備が稼働し始めていた。
なお照明は場所によりLEDなどの科学的な照明と発光の呪符など魔法的な照明が合わさっており、外の世界とは少し風合いが違う照明となっている。
「やっぱ夜になるとちょっと寒いね。」
日中は日光もあってポカポカと気持ちのいい天気だったが、夕暮れとなると少し冷たい風が気になるようになってくる。
すでにお弁当もないので敷物を敷いていたお花見場所を片付けている一行は先程から豚汁の屋台で温まっていて、夜桜現物をしようと完全に日が暮れるのを待っていた。
屋台の前はちょうど広場になっている為かハニワ兵達による大道芸など行われていて、時折失敗して爆笑されることなんかもあったりと賑わっている。
「夜桜見たら帰るか。」
「えー! もう一泊していこうよ!」
「俺は別にいいけど……。」
時間も時間なので夜桜を一回り現物したらそろそろ帰ろうかと横島はこの後の予定を口にするも、まだ遊び足りないと言いたげな美砂と円と桜子はもう一泊こちらで泊まりと騒ぎ出してしまいまだ遊びたいらしい。
正直横島としてはどうせ帰りは時間調整で元の時間に帰るので今日帰ろうが明日帰ろうがどっちでも良かったが、後は少女達で話し合って決めてくれと例によって話を少女達に丸投げしてしまう。
「いいんじゃないかしら?」
「どうせならいつものホテルじゃない方がいいわよね。」
普通ならばここで明日の予定なんかを気にせねばならないのだが、やはり時間調整するので特に帰らねばならない理由がある者は居ない。
流石に長期滞在でもしようと言い出せば止める者も居るだろうが、今更一日や二日滞在を伸ばしたところで問題はないのだ。
ただまあ折角ならばいつものホテルではない場所に止まりたいという方向に話は流れ少女達とハニワ兵が付近の宿泊施設を探した結果、公園から少し離れた場所の山の中に旅館があることが判明しそこならば部屋があるということで今夜はそちらに泊まることになった。
実は公園内にも複数の宿泊施設があるし園内ではテントを張りキャンプをしているハニワ兵も多いが、宿泊施設はどこも満室でありキャンプは流石にこの時期は寒いかもしれないので普通に旅館かホテルに泊まりたいとの意見から最終的に旅館にしたらしい。
「それにしても夜桜もいいわね。」
「うわ~、ここの桜もいい!」
そんな訳で今夜の泊まるところも決まり一行は日暮れと共に夜桜現物をしていくが、照明で照らされた桜もいいが一行が足を止めて思わず見惚れたのは赤々としたキャンプファイアのとかがり火の炎に照らされた桜だった。
そこはあえて照明を最小限にしてキャンプファイアとかがり火の炎のみで夜桜を楽しもうという場所らしく、炎に照らされた桜と周囲の月明かりでほんのりと見える桜の姿が絶妙なのである。
「あっちじゃなかなかない光景ね。」
「基本的に公園などは火気厳禁ですから。」
ただこの光景はお花見などで悪さやマナーを守らない愚か者が居なく、きちんと火の後始末などを出来るハニワ兵だからこそ出来ることで外の世界では無理だろうなということは少女達にも理解出来た。
そのまま一行は人工的なもののない自然の中の桜をしばし堪能して今夜の宿に向かうことになる。
西の空がオレンジ色に染まり桜公園内では桜のライトアップなど夜桜現物の為の設備が稼働し始めていた。
なお照明は場所によりLEDなどの科学的な照明と発光の呪符など魔法的な照明が合わさっており、外の世界とは少し風合いが違う照明となっている。
「やっぱ夜になるとちょっと寒いね。」
日中は日光もあってポカポカと気持ちのいい天気だったが、夕暮れとなると少し冷たい風が気になるようになってくる。
すでにお弁当もないので敷物を敷いていたお花見場所を片付けている一行は先程から豚汁の屋台で温まっていて、夜桜現物をしようと完全に日が暮れるのを待っていた。
屋台の前はちょうど広場になっている為かハニワ兵達による大道芸など行われていて、時折失敗して爆笑されることなんかもあったりと賑わっている。
「夜桜見たら帰るか。」
「えー! もう一泊していこうよ!」
「俺は別にいいけど……。」
時間も時間なので夜桜を一回り現物したらそろそろ帰ろうかと横島はこの後の予定を口にするも、まだ遊び足りないと言いたげな美砂と円と桜子はもう一泊こちらで泊まりと騒ぎ出してしまいまだ遊びたいらしい。
正直横島としてはどうせ帰りは時間調整で元の時間に帰るので今日帰ろうが明日帰ろうがどっちでも良かったが、後は少女達で話し合って決めてくれと例によって話を少女達に丸投げしてしまう。
「いいんじゃないかしら?」
「どうせならいつものホテルじゃない方がいいわよね。」
普通ならばここで明日の予定なんかを気にせねばならないのだが、やはり時間調整するので特に帰らねばならない理由がある者は居ない。
流石に長期滞在でもしようと言い出せば止める者も居るだろうが、今更一日や二日滞在を伸ばしたところで問題はないのだ。
ただまあ折角ならばいつものホテルではない場所に止まりたいという方向に話は流れ少女達とハニワ兵が付近の宿泊施設を探した結果、公園から少し離れた場所の山の中に旅館があることが判明しそこならば部屋があるということで今夜はそちらに泊まることになった。
実は公園内にも複数の宿泊施設があるし園内ではテントを張りキャンプをしているハニワ兵も多いが、宿泊施設はどこも満室でありキャンプは流石にこの時期は寒いかもしれないので普通に旅館かホテルに泊まりたいとの意見から最終的に旅館にしたらしい。
「それにしても夜桜もいいわね。」
「うわ~、ここの桜もいい!」
そんな訳で今夜の泊まるところも決まり一行は日暮れと共に夜桜現物をしていくが、照明で照らされた桜もいいが一行が足を止めて思わず見惚れたのは赤々としたキャンプファイアのとかがり火の炎に照らされた桜だった。
そこはあえて照明を最小限にしてキャンプファイアとかがり火の炎のみで夜桜を楽しもうという場所らしく、炎に照らされた桜と周囲の月明かりでほんのりと見える桜の姿が絶妙なのである。
「あっちじゃなかなかない光景ね。」
「基本的に公園などは火気厳禁ですから。」
ただこの光景はお花見などで悪さやマナーを守らない愚か者が居なく、きちんと火の後始末などを出来るハニワ兵だからこそ出来ることで外の世界では無理だろうなということは少女達にも理解出来た。
そのまま一行は人工的なもののない自然の中の桜をしばし堪能して今夜の宿に向かうことになる。