北東北桜公園は異空間アジト内の日本地区に複数ある桜公園のうちの北から二番目であり本州最北端の青森に位置する。

公園の広さ自体は一つの街が入るほど広く主に桜を植えているがその他にも様々な植物が植えられてるところだった。

園内にはキャンプ場や多目的運動場や特殊結界により雨風を防ぎ気温が年間を通して一定に設定されたレジャープールなど様々な施設があり、園内に公園管理者の住居もあるので海外にあるような広大な自然公園のような場所である。

年間を通してハニワ兵達集まる憩いの場所であるが、特にこの時期は公園全体が桜一色に染まるので各地からハニワ兵達がお花見に来る異空間アジトでも有数のお花見スポットであった。


「賑やかですね。」

さて駅を出た一行は駅からどこまでも真っ直ぐに続くような大通りを歩いているが、両端には今が見頃のソメイヨシノが咲き乱れ屋台の出店がそこに並んでいる。

いったいどれだけのハニワ兵が居るのかと疑問を感じるほど大通りは大勢のハニワ兵達で混雑していて、そこはまさしく日本のお花見と同じ感じだ。


「あっ、また列車が飛んでますよ！」

「なんか絵になる光景ね。」

ただここで面白いのはハニワ兵達は人間の真似をしてるばかりではないので、少女達が驚いたのは屋台が多種多様なことだろう。

特に食べ物の屋台は種類が多く世界各地の料理やスイーツが日本風のお祭り屋台で売られている。

中でも肉料理なんかは香ばしい匂いに釣られてかハニワ兵達が行列を作っていてタマモや桜子は並びたそうにしているも、とりあえずは一旦お花見する場所に行ってからにしようとなだめていた。

見上げれば自分達が乗ってきた列車とは違う列車が空を飛んでいて多くのハニワ兵達が見える。

ＳＬに新幹線にリニアモーターカーなど種類も様々な列車が空を飛んでいる姿は不思議なものがあるが、自然と絵になり携帯電話や腕時計型通信機のカメラ機能で撮影してる少女もいる。


「綺麗な桜ですね。」

「こんなにいい場所私たちが使っていいのですか？」

「場所もハニワさん達にお願いして予約したのよ。」

そのまましばらく歩いた一行は大通りから少し入ったところにある芝生と桜が植えられてる場所たどり着いた。

大通りからも近付いがうるさいほどではなく周囲には敷物を広げのんびりとお花見するハニワ兵達が居る。

横島達は大人数故に場所探しも大変かと思ったが、どうやら美砂達は場所の予約もしていたらしくロープが張られ予約済という看板があった。

数人の少女達はまるで自分達がワガママを言ったような一等地の予約にいいのかなと不安げになるも、桜公園は広いので問題はないし一応予約も制度的にはある。

まあ人口密度なんてあってないような世界なので特に予約は必要ないのだが、中には忙しいハニワ兵なんかも居て手間を省く為に予約する者も居るらしい。


「カンパーイ！！」

お花見場所に到着した一行はさっそく敷物を広げてさっそく乾杯する。

一行の場所は大きな桜の木の下になっていて桜を間近で見れる絶好の場所だ。


「おっ赤飯か？ 美味そうだな。」

「茶々丸さんのお祝いや。」

少女達はジュースに大人組とエヴァとチャチャゼロはお酒にといつもの様子だったが、この日の料理は横島ではなく木乃香とのどかに刀子や千鶴なんかが手伝った物になる。

重箱に入った料理は女の子らしい彩りと可愛らしさが印象的な物だが、横島は久しぶりに見た赤飯に反応した。

それは元々木乃香達の献立にはなかった物だが昨夜肉体を得た茶々丸のお祝いにと急遽追加したらしい。