「オ前モ好キダナ。」

同じ頃二階のリビングではドジなハニワ兵が相変わらず洋服作りに勤しんでいて、白いハニワ兵とチャチャゼロがテレビゲームをして遊んでいた。

最近はエヴァがよく店に来ては長居してるので、チャチャゼロはその間は二階に上がりハニワ兵達相手に暇潰しをしているのだ。

しかも少し前にはチャチャゼロが座るのにちょうどいい座椅子をハニワ兵が用意した為すっかり我が家の如く寛いでいて、昼まっから酒を飲んだかと思えば映画を見たりゲームをしたりと自堕落な生活を送っている。


「ぽー！」

ちなみにドジなハニワ兵の方はオンラインSHOPオトヒメを立ち上げた影響で人間の洋服やファッション好きなハニワ兵達が集まりデザインから生産まで着々と準備している中で、何故かオトヒメの責任者というか社長にされてしまったので最近は異空間アジトに戻りそちらの会議や仕事もしたりしていた。

だがドジなハニワ兵には独自の拘りがあるらしく、横島達やタマモの洋服を見て同じような服を欲しがる店の常連達などから頼まれた服は可能な限り手作りで一着一着作っている。

オンラインSHOPの方はあいにくと立ち上げて間もないことからあまり売れてはいないが、元々ハニワ兵達の趣味で作っている服を売ろうとしてるだけなので当分は様子見で十分だった。


「ナンダ俺ノ服カ？ ナカナカイイジャネエカ。」

なおこの時ドジなハニワ兵が製作していたのはチャチャゼロの夏用の服らしく、チャチャゼロに意見を求めつつ手慣れた様子で洋服を作っていく。

相変わらずドジでミスもするが不思議と洋服作りは上手く、特に麻帆良に来てから地道に作り続けてる影響で腕前も上がっていたりするが。


「ぽー！」

「オッ次ハレースカ？ イイゼ。 カカッテコイ。」

一方の白いハニワ兵は午前は二階と三階の部屋の掃除に横島達の洗濯などをドジなハニワ兵と一緒にしつつ、二人でワイドショーや再放送の時代劇などを見るのが日課となっていた。

お昼にはチャチャゼロがよく来るので三人で昼食を食べて午後はタマモやチャチャゼロ達と散歩に行き、あとはチャチャゼロとよくゲームで遊んでいる。

ハニワ兵とはいえ最近誕生した白いハニワ兵は特に経験不足なことは否めず、ゲームではチャチャゼロには勝てないので何故かチャチャゼロを師匠と呼びゲームに熱中していた。

ゲームに関しては横島が無頓着で細かいことを気にしないからかハニワ兵達は異空間アジトからこの世界ではまだ誕生してないようなゲームや、横島も知らないハニワ兵が独自開発したゲームまで持ち出しておりチャチャゼロがそれにハマっているという事実もある。

それと余談になるが趣味に熱中するハニワ兵は霊動シミュレーターを流用したゲームまで独自開発していて、この時代にようやく雛型が出来始めたＶＲゲームも真っ青なリアル体感ゲームを作り上げていたりするが。

現状ではゲームセンターのように固定の施設での体感ゲームだが、家庭用で出来ないかとこれまた勝手に開発してる最中であった。


「おっ、やってるね。 次は私にもやらせて。」

結果としていつの間にか横島宅のリビングには魔境のごとく外に持ち出せない物が着々と増えているが、家主の横島が知らない代わりではないが美砂達三人はよく二階でハニワ兵達とお茶をしてるので異世界のゲームがあることを知っていたりする。

この日は一足先に一人で学校から帰った桜子がチャチャゼロと白いハニワ兵と共に夕方までゲームに熱中することになる。