麻帆良祭への道
「横島さんって、たまにおかしなこと言うわよね」
「そうやな、変や」
美人になると言われても今回は何故かあまり嬉しくない二人は、何か面白くない感情が込み上げてくる
二人も恋愛に憧れはあるが、かと言って今の横島との友人関係が終わると言われると素直に嫌だった
加えて美人だと言うのに当然のように自分は相手にされないと、始めから勝手に壁を作られるのも正直全然嬉しくない
現時点で第三者に横島が好きかと聞かれると違うと言うだろうが、仮に横島に告白されれば答えに困るだろう
そんな二人の微妙な女心は、横島の美人に対する価値観が気に入らなかった
「そんな変か? なんだかんだ言ってもやっぱり女の子はイケメンの方がいいだろ」
価値観の違いか幼い頃からのトラウマか、横島の女性観は微妙におかしかった
明日菜と木乃香の二人は、何故横島がそこまで見た目にこだわるのか理解に苦しむ
「逆に聞きたいけど、横島さんの女性の選ぶ基準ってどうなの? 見た目だけなの?」
「俺か? 俺は選ぶ以前に全くモテなかったからな~ それに見た目とか内面とか関係なく好きになっちまうからな」
横島の女性を見る視点に興味津々な明日菜と木乃香だが、その答えはしごくまともな答えだった
何故その価値観を持つ横島が美人に偏見を持つのか二人は理解出来ないようだ
「なんか過去にトラウマでもあるんやないの?」
「あー、そうかも。 美人に騙されたとかありそう」
若干困った様子の横島を見て、二人はこそこそと内緒話をしていた
基本的にお人よしの横島だし、以前に美人にでも騙されたのではと二人は考えてしまう
(そんな変なこと言ったか? 俺はルシオラ以外に好かれた経験がないからな)
一方横島は能力の関係から二人の内緒話が普通に聞こえてしまうが、何故二人が不愉快なのかまで理解出来ない
幼い頃からのトラウマなどは相変わらず残ってるらしい
「結構モテてるのに浮いた話がない理由ってその辺りなのかもね」
「悪い女の人って居るんやな~」
僅かな価値観の違いは新しい誤解に発展し始めていた
店の客には横島に好意を持つ者が何人か居るのは、二人も知っているのだ
日頃の態度が軽い割に彼女が出来たとか一夜を共にしたとか全くない理由は、過去にあるのではとの新たな誤解が定着してしまう
「横島さん、私達は騙したりしないから大丈夫よ」
「そうや、うちらは横島さんの味方や」
手を握り励ます二人に横島は、どうしていいか分からずに笑って済ますしかなかった
別に横島は二人を疑った訳ではないし女性に騙されたつもりもないのだが、聞こえないはずの内緒話に反論する訳にもいかないのだし……
「二人とも優しいな~ そうだもう一件デザートでもご馳走しようか」
誤解はともかくとしても、横島は二人の優しさが素直に嬉しかった
気分をよくした横島はそのまま気前よくデザートの美味しい店に二人を連れていくのだが、当の二人はその軽さにやはり横島は騙されやすいのではと余計に不安を感じたのは言うまでもない
「そうやな、変や」
美人になると言われても今回は何故かあまり嬉しくない二人は、何か面白くない感情が込み上げてくる
二人も恋愛に憧れはあるが、かと言って今の横島との友人関係が終わると言われると素直に嫌だった
加えて美人だと言うのに当然のように自分は相手にされないと、始めから勝手に壁を作られるのも正直全然嬉しくない
現時点で第三者に横島が好きかと聞かれると違うと言うだろうが、仮に横島に告白されれば答えに困るだろう
そんな二人の微妙な女心は、横島の美人に対する価値観が気に入らなかった
「そんな変か? なんだかんだ言ってもやっぱり女の子はイケメンの方がいいだろ」
価値観の違いか幼い頃からのトラウマか、横島の女性観は微妙におかしかった
明日菜と木乃香の二人は、何故横島がそこまで見た目にこだわるのか理解に苦しむ
「逆に聞きたいけど、横島さんの女性の選ぶ基準ってどうなの? 見た目だけなの?」
「俺か? 俺は選ぶ以前に全くモテなかったからな~ それに見た目とか内面とか関係なく好きになっちまうからな」
横島の女性を見る視点に興味津々な明日菜と木乃香だが、その答えはしごくまともな答えだった
何故その価値観を持つ横島が美人に偏見を持つのか二人は理解出来ないようだ
「なんか過去にトラウマでもあるんやないの?」
「あー、そうかも。 美人に騙されたとかありそう」
若干困った様子の横島を見て、二人はこそこそと内緒話をしていた
基本的にお人よしの横島だし、以前に美人にでも騙されたのではと二人は考えてしまう
(そんな変なこと言ったか? 俺はルシオラ以外に好かれた経験がないからな)
一方横島は能力の関係から二人の内緒話が普通に聞こえてしまうが、何故二人が不愉快なのかまで理解出来ない
幼い頃からのトラウマなどは相変わらず残ってるらしい
「結構モテてるのに浮いた話がない理由ってその辺りなのかもね」
「悪い女の人って居るんやな~」
僅かな価値観の違いは新しい誤解に発展し始めていた
店の客には横島に好意を持つ者が何人か居るのは、二人も知っているのだ
日頃の態度が軽い割に彼女が出来たとか一夜を共にしたとか全くない理由は、過去にあるのではとの新たな誤解が定着してしまう
「横島さん、私達は騙したりしないから大丈夫よ」
「そうや、うちらは横島さんの味方や」
手を握り励ます二人に横島は、どうしていいか分からずに笑って済ますしかなかった
別に横島は二人を疑った訳ではないし女性に騙されたつもりもないのだが、聞こえないはずの内緒話に反論する訳にもいかないのだし……
「二人とも優しいな~ そうだもう一件デザートでもご馳走しようか」
誤解はともかくとしても、横島は二人の優しさが素直に嬉しかった
気分をよくした横島はそのまま気前よくデザートの美味しい店に二人を連れていくのだが、当の二人はその軽さにやはり横島は騙されやすいのではと余計に不安を感じたのは言うまでもない