二年目の春・3
「うわ~、こんな大きなホテルに泊まるんだぁ。」
さて修学旅行中の一行はホノルル市内観光を終えてこの日のホテルに到着していた。
場所はワイキキビーチの目と鼻の先にあり数あるホテルでも一二を争うほど大きなホテルになる。
「ってかよく見たらいいんちょのとこじゃん!」
「裕奈、修学旅行のしおりに書いてるやん。」
修学旅行で泊まるには少しばかり立派過ぎないかと思う少女達だが、そこは雪広グループ系列のホテルであった。
実は麻帆良学園の修学旅行はほとんど雪広グループの旅行代理店が手配しているので、泊まるホテルなんかも同じ雪広グループのホテルを使う部分が多い。
修学旅行の費用は賛否両論ありよく議論になるが、少なくとも麻帆良学園では雪広グループが支援企業であることから比較的お得な値段になっている。
ただとにかく安くという訳ではなく、宿泊するホテルをワンランク上にしたりと地味に生徒の為になるようにいろいろ配慮していた。
「うわ~、海が見えるよ!」
「スゲー!」
その影響もあってこの日の泊まる部屋だが二人で一部屋を使うものの全室ワイキキビーチと海が見える部屋であり、しかも二十階という高層の部屋なので眺めは抜群だった。
部屋自体は雪広グループとはいえ日本式ホテルではなく一般的なアメリカのホテルと変わらないので、全体的な造りは海外のホテルそのものである。
全体としてサイズが大きい感じがあり、特にバストイレは日本と違い広くシャワールームはガラス張りで少女達を興奮させていたが。
「夕日が綺麗ね。」
「夜は最上階の展望フロアで夜景が見れるんでしょ? ほんとはワイキキビーチの夜の散歩とかもいいらしいけどね。」
時間はすでに夕方であり太陽は西に傾き目に見える全てを夕日で染めていた。
部屋の窓から見えるワイキキビーチと夕日に染まるハワイの街並みは本当にここでしか見られないものになる。
ただ残念なのは今日はホテルから出ることを禁止されているので夕方や夜にワイキキビーチなんかに散歩に行けないことだろう。
「平和な一日だったネ。」
そして超鈴音は葉加瀬と一緒の同室となり他の少女達と同じく夕日を眺めていたが、事件も何もない平和な修学旅行に皮肉のようなものを感じていた。
本来ならば今頃は京都に居てクラスメートの少女達は関西呪術協会という外の敵と初めて出会うはずだったのだから。
修学旅行が超鈴音の世界で歴史的にいかに重要なターニングポイントだったかはもちろん超自身も理解している。
まあすでに歴史の鍵を握るはずのネギが来ない時点で歴史も何もあったもんじゃないと言えばそれまでだが。
しかしネギと共に実戦を経験しない少女達の闘う力は無いにも等しく、超の計画において驚異ではないのは数少ないプラスな材料とも言える。
尤もエヴァが敵対する側に回りそうなことでトータルで考えると些細なプラス材料など吹き飛んでしまうが。
「やはり、鍵を握るのはカレか?」
加えて超は自分達が修学旅行期間中、茶々丸が木乃香達の代わりに横島の店で働くという情報を聞き自身の懸念が正しいと改めて感じたらしい。
すべては横島の周辺で変化し変わっていく。
自身の計画の最大の障害だと更に確信することになるが、超は自分が確信を持つことすら予測されているとまでは読むことは出来なかった。
結局彼女は自分達が足元をすくうように計画をしながらも逆に足元をすくわれることを想定してなく、己の力と知識への過信もまた敗因と言えるのかもしれない。
さて修学旅行中の一行はホノルル市内観光を終えてこの日のホテルに到着していた。
場所はワイキキビーチの目と鼻の先にあり数あるホテルでも一二を争うほど大きなホテルになる。
「ってかよく見たらいいんちょのとこじゃん!」
「裕奈、修学旅行のしおりに書いてるやん。」
修学旅行で泊まるには少しばかり立派過ぎないかと思う少女達だが、そこは雪広グループ系列のホテルであった。
実は麻帆良学園の修学旅行はほとんど雪広グループの旅行代理店が手配しているので、泊まるホテルなんかも同じ雪広グループのホテルを使う部分が多い。
修学旅行の費用は賛否両論ありよく議論になるが、少なくとも麻帆良学園では雪広グループが支援企業であることから比較的お得な値段になっている。
ただとにかく安くという訳ではなく、宿泊するホテルをワンランク上にしたりと地味に生徒の為になるようにいろいろ配慮していた。
「うわ~、海が見えるよ!」
「スゲー!」
その影響もあってこの日の泊まる部屋だが二人で一部屋を使うものの全室ワイキキビーチと海が見える部屋であり、しかも二十階という高層の部屋なので眺めは抜群だった。
部屋自体は雪広グループとはいえ日本式ホテルではなく一般的なアメリカのホテルと変わらないので、全体的な造りは海外のホテルそのものである。
全体としてサイズが大きい感じがあり、特にバストイレは日本と違い広くシャワールームはガラス張りで少女達を興奮させていたが。
「夕日が綺麗ね。」
「夜は最上階の展望フロアで夜景が見れるんでしょ? ほんとはワイキキビーチの夜の散歩とかもいいらしいけどね。」
時間はすでに夕方であり太陽は西に傾き目に見える全てを夕日で染めていた。
部屋の窓から見えるワイキキビーチと夕日に染まるハワイの街並みは本当にここでしか見られないものになる。
ただ残念なのは今日はホテルから出ることを禁止されているので夕方や夜にワイキキビーチなんかに散歩に行けないことだろう。
「平和な一日だったネ。」
そして超鈴音は葉加瀬と一緒の同室となり他の少女達と同じく夕日を眺めていたが、事件も何もない平和な修学旅行に皮肉のようなものを感じていた。
本来ならば今頃は京都に居てクラスメートの少女達は関西呪術協会という外の敵と初めて出会うはずだったのだから。
修学旅行が超鈴音の世界で歴史的にいかに重要なターニングポイントだったかはもちろん超自身も理解している。
まあすでに歴史の鍵を握るはずのネギが来ない時点で歴史も何もあったもんじゃないと言えばそれまでだが。
しかしネギと共に実戦を経験しない少女達の闘う力は無いにも等しく、超の計画において驚異ではないのは数少ないプラスな材料とも言える。
尤もエヴァが敵対する側に回りそうなことでトータルで考えると些細なプラス材料など吹き飛んでしまうが。
「やはり、鍵を握るのはカレか?」
加えて超は自分達が修学旅行期間中、茶々丸が木乃香達の代わりに横島の店で働くという情報を聞き自身の懸念が正しいと改めて感じたらしい。
すべては横島の周辺で変化し変わっていく。
自身の計画の最大の障害だと更に確信することになるが、超は自分が確信を持つことすら予測されているとまでは読むことは出来なかった。
結局彼女は自分達が足元をすくうように計画をしながらも逆に足元をすくわれることを想定してなく、己の力と知識への過信もまた敗因と言えるのかもしれない。