異邦の占い師
その日麻帆良学園では、三学期の終業式が行われていた
生徒達が春休みを喜び街に繰り出す中で、一風変わった路面電車を利用した屋台が一際賑わいを見せている
《超包子》安値!!迅速!!激旨!!
そんな看板を掲げた屋台は、多くの学生や一般人で賑わっていた
「中華料理か……」
この日占いを早めに終えた横島は偶然見つけた超包子に興味をそそられ、カウンター席に座りメニューに目を通す
横島は麻帆良に来てからいくつかの店に入ったが、この超包子は一番混雑して賑わっている
中華料理など随分食べてないと思った横島は、食欲にそそられるように席に座っていた
「いらっしゃい、何にするアルか? 今日のオススメは小籠包アルヨ」
「じゃあ、炒飯と小籠包を貰うわ。 しかし繁盛してるな~」
「一度食べたらクセになるアルヨ」
ニコニコと横島に接客した少女は、笑顔を絶やさぬまま次々に来る客を捌いていく
彼女は中学一年にも関わらず麻帆良最強の頭脳と呼ばれ、超包子のオーナーでもある超鈴音であった
「美味そうだな~ ってかスープは頼んでないぞ?」
熱々の炒飯と小籠包がすぐに横島の前に運ばれるが、ついでに頼んでないスープまで運ばれて来る
「それは初めてのお客様へのサービスアル。 よかった宣伝して欲しいネ。 噂の占い師サン」
決して笑みを絶やさぬ超鈴音は、横島の事も当然知っていたと自然にアピールする
しかしその瞳に僅かに不安が過ぎったのを、横島は見逃さなかった
「ラッキー、んじゃ遠慮なく頂くわ。 にしてもよく俺の事知ってたな」
「麻帆良スポーツに載ったら、麻帆良中に顔を知られたと同じネ。 それに私は木乃香サンのクラスメートヨ」
「なるほどね。 んじゃゴチになった分は宣伝しとくよ」
横島と超鈴音の会話は特に代わり映えのしない普通の会話である
超鈴音は見知らぬ横島が多少気になるようだったが、彼女の知る歴史には居ない人物なだけにただ単純に興味があるだけなようだ
(これが麻帆良最強の頭脳って少女か。 確かに何かワケありっぽいな)
超鈴音に関して横島は名前と顔だけは知っていた
土偶羅が纏めた注意人物に彼女の名前と顔があったのだ
現時点では横島も土偶羅も特に警戒してる訳ではないが、そのオーバーテクノロジーは注意が必要だとなっている
「ウマッ!?」
超鈴音への興味も多少あった横島だが、今はそれよりも料理をと食べるが……
予想以上の美味しさに思わず驚きの声を上げていた
「この味をこの値段で出せば、周りの中華料理屋はお手上げだな」
超包子は味・量・値段共に素晴らしいモノがあった
かつての世界の魔法料理魔鈴もまた安くて美味しい物を提供していたが、それと同じくらいの量と質と値段を維持してるのだから驚きである
「長期の休みと土日は営業してるから、また来て欲しいネ」
横島の驚きの表情に満足げな笑みを浮かべた超鈴音は、すかさず営業日時を告げて売り込みにかかった
そのしたたかな営業姿勢はとても中学生には見えない物である
「やるな~、隣でデザート屋でも始めたら儲かるかな?」
「やってみるといいネ。 私はいつでも受けて立つアル」
冗談っぽく笑って話す横島に、超鈴音もまた同じように答えていた
賑やかな屋台の中でそれは何の違和感もなく日常的な会話として消えて行った
生徒達が春休みを喜び街に繰り出す中で、一風変わった路面電車を利用した屋台が一際賑わいを見せている
《超包子》安値!!迅速!!激旨!!
そんな看板を掲げた屋台は、多くの学生や一般人で賑わっていた
「中華料理か……」
この日占いを早めに終えた横島は偶然見つけた超包子に興味をそそられ、カウンター席に座りメニューに目を通す
横島は麻帆良に来てからいくつかの店に入ったが、この超包子は一番混雑して賑わっている
中華料理など随分食べてないと思った横島は、食欲にそそられるように席に座っていた
「いらっしゃい、何にするアルか? 今日のオススメは小籠包アルヨ」
「じゃあ、炒飯と小籠包を貰うわ。 しかし繁盛してるな~」
「一度食べたらクセになるアルヨ」
ニコニコと横島に接客した少女は、笑顔を絶やさぬまま次々に来る客を捌いていく
彼女は中学一年にも関わらず麻帆良最強の頭脳と呼ばれ、超包子のオーナーでもある超鈴音であった
「美味そうだな~ ってかスープは頼んでないぞ?」
熱々の炒飯と小籠包がすぐに横島の前に運ばれるが、ついでに頼んでないスープまで運ばれて来る
「それは初めてのお客様へのサービスアル。 よかった宣伝して欲しいネ。 噂の占い師サン」
決して笑みを絶やさぬ超鈴音は、横島の事も当然知っていたと自然にアピールする
しかしその瞳に僅かに不安が過ぎったのを、横島は見逃さなかった
「ラッキー、んじゃ遠慮なく頂くわ。 にしてもよく俺の事知ってたな」
「麻帆良スポーツに載ったら、麻帆良中に顔を知られたと同じネ。 それに私は木乃香サンのクラスメートヨ」
「なるほどね。 んじゃゴチになった分は宣伝しとくよ」
横島と超鈴音の会話は特に代わり映えのしない普通の会話である
超鈴音は見知らぬ横島が多少気になるようだったが、彼女の知る歴史には居ない人物なだけにただ単純に興味があるだけなようだ
(これが麻帆良最強の頭脳って少女か。 確かに何かワケありっぽいな)
超鈴音に関して横島は名前と顔だけは知っていた
土偶羅が纏めた注意人物に彼女の名前と顔があったのだ
現時点では横島も土偶羅も特に警戒してる訳ではないが、そのオーバーテクノロジーは注意が必要だとなっている
「ウマッ!?」
超鈴音への興味も多少あった横島だが、今はそれよりも料理をと食べるが……
予想以上の美味しさに思わず驚きの声を上げていた
「この味をこの値段で出せば、周りの中華料理屋はお手上げだな」
超包子は味・量・値段共に素晴らしいモノがあった
かつての世界の魔法料理魔鈴もまた安くて美味しい物を提供していたが、それと同じくらいの量と質と値段を維持してるのだから驚きである
「長期の休みと土日は営業してるから、また来て欲しいネ」
横島の驚きの表情に満足げな笑みを浮かべた超鈴音は、すかさず営業日時を告げて売り込みにかかった
そのしたたかな営業姿勢はとても中学生には見えない物である
「やるな~、隣でデザート屋でも始めたら儲かるかな?」
「やってみるといいネ。 私はいつでも受けて立つアル」
冗談っぽく笑って話す横島に、超鈴音もまた同じように答えていた
賑やかな屋台の中でそれは何の違和感もなく日常的な会話として消えて行った