二年目の春・2
「まだ茶々丸のメンテナンス請け負った人居ませんね。」
「やはりカ。」
同じ頃、大学部の超鈴音の研究室では超と葉加瀬が自分達に反旗を翻した茶々丸のその後を調査していた。
茶々丸のボディはオーバーテクノロジーの部類にも入る機密の塊であると同時に動力部などには部分的に魔法も使っているので、設計図や運用データがあってもメンテナンス出来る技術者は限られている。
技術は一応学園にも提供してるので学園に属する研究者や技術者でもメンテナンス出来るが、麻帆良の技術者や研究者のほぼすべては超や葉加瀬の顔見知りなのだ。
加えて一部には特殊な部品や他では製造されてない部品もあり、修理するにはかなりの資金や設備が必要になる。
なので葉加瀬なんかはエヴァが茶々丸のメンテナンスを誰に頼むかなんてすぐに見つかると考えていたらしく現状に驚いているが、超はどうやら予測の範囲内らしく驚きはない。
「横島サン本人か彼の関係者にはそちらにも明るい者も居ると見るべきネ。」
「流石に考え過ぎでは? 芦コーポレーションと芦優太郎社長は確かに少し不自然な面もありますが現状では目立った証拠はないですし。」
相変わらず横島と横島の関係者を疑う超に、葉加瀬は理論的な証拠はなく常識的に考えたらあり得ないと言いたげである。
普通に考えるならば近右衛門がエヴァと和解して、超や葉加瀬の関わりが少ない雪広家か那波家が力を貸してると見る方が自然だった。
麻帆良学園に属する技術者や研究者はほぼ超や葉加瀬の顔見知りだが、それが魔法協会として考えると雪広グループや那波グループもかなりの技術力があり茶々丸のメンテナンスは可能である。
資金や設備も両者ならばクリア出来るし、全く確証のない横島を疑う超に葉加瀬が懐疑的なのも無理はない。
「まあそれはいいネ。 ところで例の計画はどうなってる?」
「人員は工学部の学生で一応集まりそうですよ。 学園側にも内密な工学部と超包子のシークレットイベントの準備として集めてます。 ただ部品の仕入れに苦労してます。 本来は一年かけて造るはずだったんですから。」
ただ超も現状では茶々丸に手を出す気はないらしく情報収集するだけのようで、続けて本題とも言える計画の話に切り換えていた。
彼女達の計画は一種の革命とも言えるが、本来ならば人型のアンドロイドだけでも五千体から一万体は確保したかったのが本音だ。
超はこの計画の為に海外の工場や会社など複数買収して部品を製造させるなどしているが、計画の秘匿の為にと代理人やペーパーカンパニーなどを複雑に間に挟み可能な限り自身の存在を隠して準備している。
しかし本来なら来年の麻帆良祭での計画を一年早める以上は、組み立てる人員はともかく部品の入手には相当苦労しているらしい。
ちなみに人員は工学部の学生を臨時に雇い組み立てる予定だが、彼らは真実を知らされぬままにただの麻帆良祭のシークレットイベントの手伝いとして集める予定だった。
最終的な組み立てを超と葉加瀬と一部の口の固い人間に任せて、あとは複数の工程に分けて組み立てをさせるが何が完成するかは出来るだけ分からないようにもしている。
「エヴァンジェリンが敵に回るとすれば一万体でも足りないネ。 やはりエヴァンジェリンと横島サンを押さえる何かが必要カ?」
そんな葉加瀬の報告を聞いた超は深いため息をつき計画の難しさを改めて痛感する。
ただでさえ一年も計画が早まり苦しいのにエヴァまで敵に回ると計画の成功確率がかなり下がってしまう。
まあそれでもまだ諦めてないのは麻帆良祭に限定すれば時間を移動出来る自分にはエヴァや横島にも勝機があると考えてるからだが。
彼女の挑戦はまだまだ止まらない。
「やはりカ。」
同じ頃、大学部の超鈴音の研究室では超と葉加瀬が自分達に反旗を翻した茶々丸のその後を調査していた。
茶々丸のボディはオーバーテクノロジーの部類にも入る機密の塊であると同時に動力部などには部分的に魔法も使っているので、設計図や運用データがあってもメンテナンス出来る技術者は限られている。
技術は一応学園にも提供してるので学園に属する研究者や技術者でもメンテナンス出来るが、麻帆良の技術者や研究者のほぼすべては超や葉加瀬の顔見知りなのだ。
加えて一部には特殊な部品や他では製造されてない部品もあり、修理するにはかなりの資金や設備が必要になる。
なので葉加瀬なんかはエヴァが茶々丸のメンテナンスを誰に頼むかなんてすぐに見つかると考えていたらしく現状に驚いているが、超はどうやら予測の範囲内らしく驚きはない。
「横島サン本人か彼の関係者にはそちらにも明るい者も居ると見るべきネ。」
「流石に考え過ぎでは? 芦コーポレーションと芦優太郎社長は確かに少し不自然な面もありますが現状では目立った証拠はないですし。」
相変わらず横島と横島の関係者を疑う超に、葉加瀬は理論的な証拠はなく常識的に考えたらあり得ないと言いたげである。
普通に考えるならば近右衛門がエヴァと和解して、超や葉加瀬の関わりが少ない雪広家か那波家が力を貸してると見る方が自然だった。
麻帆良学園に属する技術者や研究者はほぼ超や葉加瀬の顔見知りだが、それが魔法協会として考えると雪広グループや那波グループもかなりの技術力があり茶々丸のメンテナンスは可能である。
資金や設備も両者ならばクリア出来るし、全く確証のない横島を疑う超に葉加瀬が懐疑的なのも無理はない。
「まあそれはいいネ。 ところで例の計画はどうなってる?」
「人員は工学部の学生で一応集まりそうですよ。 学園側にも内密な工学部と超包子のシークレットイベントの準備として集めてます。 ただ部品の仕入れに苦労してます。 本来は一年かけて造るはずだったんですから。」
ただ超も現状では茶々丸に手を出す気はないらしく情報収集するだけのようで、続けて本題とも言える計画の話に切り換えていた。
彼女達の計画は一種の革命とも言えるが、本来ならば人型のアンドロイドだけでも五千体から一万体は確保したかったのが本音だ。
超はこの計画の為に海外の工場や会社など複数買収して部品を製造させるなどしているが、計画の秘匿の為にと代理人やペーパーカンパニーなどを複雑に間に挟み可能な限り自身の存在を隠して準備している。
しかし本来なら来年の麻帆良祭での計画を一年早める以上は、組み立てる人員はともかく部品の入手には相当苦労しているらしい。
ちなみに人員は工学部の学生を臨時に雇い組み立てる予定だが、彼らは真実を知らされぬままにただの麻帆良祭のシークレットイベントの手伝いとして集める予定だった。
最終的な組み立てを超と葉加瀬と一部の口の固い人間に任せて、あとは複数の工程に分けて組み立てをさせるが何が完成するかは出来るだけ分からないようにもしている。
「エヴァンジェリンが敵に回るとすれば一万体でも足りないネ。 やはりエヴァンジェリンと横島サンを押さえる何かが必要カ?」
そんな葉加瀬の報告を聞いた超は深いため息をつき計画の難しさを改めて痛感する。
ただでさえ一年も計画が早まり苦しいのにエヴァまで敵に回ると計画の成功確率がかなり下がってしまう。
まあそれでもまだ諦めてないのは麻帆良祭に限定すれば時間を移動出来る自分にはエヴァや横島にも勝機があると考えてるからだが。
彼女の挑戦はまだまだ止まらない。