平和な日常~冬~6
同じ頃、明日菜は何事もなく平穏な朝を迎えていた。
本来ならばこの日は明日菜がネギに出会い魔法の存在を知る日であるが、この世界の明日菜には何の関係もないことである。
「なるほど、そうなるのね。」
そんなこの日明日菜は少し早めに学校に来て、のどかに勉強を教わっていた。
最近は授業に着いていけるようになって来たので、のどかに習い予習復習を明日菜も始めている。
相変わらず物覚えはいいとは言えないが人一倍努力をしているので、そのハンデも目立たなくなりつつある。
「はい、たぶんそれを覚えておけば授業は理解出来ると思います。」
「いつも、ありがとうね。」
一方超鈴音のような天才ではないのどかの学力もまた高い水準で維持されていて、三年にはあやかを越える可能性すら見えていた。
ただ2ーAでは超と葉加瀬のツートップが学年でも一位と二位を維持しているのであまり目立たないが、実のところあやかを始めとした他のトップテンに入っている生徒はのどかの成長に脅威を感じていたりもする。
事実あやかの成績ものどかに刺激されてか本来の歴史よりも幾分高い。
「そう言えば本屋ちゃん、給料調整してもらうんだって?」
「はい、私の場合あまり貰うとお父さんとお母さんが心配するんです。 それに私は親の扶養になってるんで税金とか大変みたいですから。」
そんな二人だがこの日の予習を終えると明日菜は、ふとのどかが最近横島にアルバイト代を調整してくれるように頼んでいた話をしていた。
そもそものどかは昨年の夏休み以降横島の店でアルバイトをしているが、調理補助から経理まで何でもこなして横島の代役で各種会議にまで出るのでいつの間にか給料が中学生のアルバイト代とは思えない額になりつつある。
元々木乃香達の基本時給は周囲のサービス業と同レベルにするようにと横島と木乃香達で話し合って決めたのだが、仕事が増えるに従って手当てや歩合など横島が付け出したら忙しいのどかと夕映は特に給料がビックリするほど上がっていた。
ただ実のところ麻帆良カレーの手当てに関しては実行委員会から出てる給料なので横島が勝手に増やした訳ではないのだが。
ただ形式上それらは横島を通して支払われてるので、横島が全く中抜きしなかった結果二人の給料がビックリするほど上がっていたのだ。
「稼ぎ過ぎて減らしたいなんて冗談みたいな話よね。」
「贅沢な悩みなのは分かってるんですけど……。」
そもそも夕映とのどかは人数合わせの手伝いのつもりなのだが、正式には麻帆良カレー実行委員会のメンバーである。
明日菜は少し羨ましい気もしないでもないが、会議の話などを聞いているととても代わりたいとは思わない。
夕映やのどかほどではないがマメに手伝って仕事も少しずつやれることを増やしてる明日菜も、同業のアルバイトに比べればいい給料を貰っていた。
しかも夕食を材料費のみで食べれるし、余った食材やスイーツを貰えるので本当にお金がかからない生活になっている。
「横島さんの収入にして預けておけばいいんじゃない? ネコババする人でもないし。」
「私としては、そのまま横島さんの収入にしてもらってもいいんですけど。」
給料を貰いすぎて悩むのどかに明日菜はなんとも横島らしい問題だと笑いだしてしまうが、のどかは割りと真剣に悩んでいてそもそも自分がたくさん貰っていいのかとの疑問も未だにあった。
ただこの時明日菜とのどかはまだ横島の非常識さを甘く見ていた。
横島はのどかから実質的に預かった金の管理をそのまま土偶羅に丸投げしてしまうことになり、のどかが気付いた時には預けているお金が雪ダルマ式に膨れ上がってしまうなど考えられるはずもないことである。
本来ならばこの日は明日菜がネギに出会い魔法の存在を知る日であるが、この世界の明日菜には何の関係もないことである。
「なるほど、そうなるのね。」
そんなこの日明日菜は少し早めに学校に来て、のどかに勉強を教わっていた。
最近は授業に着いていけるようになって来たので、のどかに習い予習復習を明日菜も始めている。
相変わらず物覚えはいいとは言えないが人一倍努力をしているので、そのハンデも目立たなくなりつつある。
「はい、たぶんそれを覚えておけば授業は理解出来ると思います。」
「いつも、ありがとうね。」
一方超鈴音のような天才ではないのどかの学力もまた高い水準で維持されていて、三年にはあやかを越える可能性すら見えていた。
ただ2ーAでは超と葉加瀬のツートップが学年でも一位と二位を維持しているのであまり目立たないが、実のところあやかを始めとした他のトップテンに入っている生徒はのどかの成長に脅威を感じていたりもする。
事実あやかの成績ものどかに刺激されてか本来の歴史よりも幾分高い。
「そう言えば本屋ちゃん、給料調整してもらうんだって?」
「はい、私の場合あまり貰うとお父さんとお母さんが心配するんです。 それに私は親の扶養になってるんで税金とか大変みたいですから。」
そんな二人だがこの日の予習を終えると明日菜は、ふとのどかが最近横島にアルバイト代を調整してくれるように頼んでいた話をしていた。
そもそものどかは昨年の夏休み以降横島の店でアルバイトをしているが、調理補助から経理まで何でもこなして横島の代役で各種会議にまで出るのでいつの間にか給料が中学生のアルバイト代とは思えない額になりつつある。
元々木乃香達の基本時給は周囲のサービス業と同レベルにするようにと横島と木乃香達で話し合って決めたのだが、仕事が増えるに従って手当てや歩合など横島が付け出したら忙しいのどかと夕映は特に給料がビックリするほど上がっていた。
ただ実のところ麻帆良カレーの手当てに関しては実行委員会から出てる給料なので横島が勝手に増やした訳ではないのだが。
ただ形式上それらは横島を通して支払われてるので、横島が全く中抜きしなかった結果二人の給料がビックリするほど上がっていたのだ。
「稼ぎ過ぎて減らしたいなんて冗談みたいな話よね。」
「贅沢な悩みなのは分かってるんですけど……。」
そもそも夕映とのどかは人数合わせの手伝いのつもりなのだが、正式には麻帆良カレー実行委員会のメンバーである。
明日菜は少し羨ましい気もしないでもないが、会議の話などを聞いているととても代わりたいとは思わない。
夕映やのどかほどではないがマメに手伝って仕事も少しずつやれることを増やしてる明日菜も、同業のアルバイトに比べればいい給料を貰っていた。
しかも夕食を材料費のみで食べれるし、余った食材やスイーツを貰えるので本当にお金がかからない生活になっている。
「横島さんの収入にして預けておけばいいんじゃない? ネコババする人でもないし。」
「私としては、そのまま横島さんの収入にしてもらってもいいんですけど。」
給料を貰いすぎて悩むのどかに明日菜はなんとも横島らしい問題だと笑いだしてしまうが、のどかは割りと真剣に悩んでいてそもそも自分がたくさん貰っていいのかとの疑問も未だにあった。
ただこの時明日菜とのどかはまだ横島の非常識さを甘く見ていた。
横島はのどかから実質的に預かった金の管理をそのまま土偶羅に丸投げしてしまうことになり、のどかが気付いた時には預けているお金が雪ダルマ式に膨れ上がってしまうなど考えられるはずもないことである。