平和な日常~冬~6
エヴァの別荘訪問から戻るとこの日は節分であった。
横島の店では日替わりメニューとして恵方巻きを作ってはいたが、この日は月曜ということもあってかそれ以外は特に騒ぐ予定もなく穏やかな午前を過ごしている。
麻帆良の街では龍宮神社では午後三時から毎年恒例の豆まきが行われる予定で、麻帆良学園の著名人なんかがゲストとして豆まきをするため身近な人では木乃香と新堂美咲と古菲と超鈴音が参加する予定になっていたが。
料理大会や格闘大会の優勝者は昨年のクリスマスパーティや今回の豆まきなど、一年を通していくつかのイベントに呼ばれることが多いようだった。
「春まであと少しだな。」
今日の横島は園芸の本を見ながら今年の春の庭には何を植えようかと考えているが、隣ではタマモが昨日のエヴァの別荘での様子の絵を描いている。
暦の上では明日の節分の翌日は立春であり春が始まる日に当たるが、流石に麻帆良の春まではもう少し時間が必要だろう。
それと横島はここのところ現在住んでる店の建物を買い取ろうかと考え始めている。
古い建物なだけに定期的なメンテナンスが必要になるのだが、元々昨年の春には改修予定の建物だっただけにそろそろ修繕が必要なところもあったのだ。
現在建物の権利は不動産屋にあるが麻帆良に来て一年を迎えるに辺り、この先も本格的に麻帆良に腰を据えようかと考えていた。
少なくとも明日菜と魔法世界の問題が一定の決着をみるまでは予断を許さないことや、タマモが学校に通うのを楽しみにしてることもあり当面はここに住むつもりでいる。
まあそれ以上先のことはあまり考えてはないが、将来的に木乃香達の誰かが望むならば店をあげればいいかとは思う。
「タマモ、この家は好きか?」
「うん!」
最終的に何気なくタマモに聞いた満面の笑みの答えで横島は建物の買い取りとこの春の修繕を決めるが、タマモ本人は自分がそんな決断をしていたことは当然気づかぬままだった。
そして午後になると横島は店を一旦閉めて木乃香達とさよと共に龍宮神社へと向かう。
木乃香が豆まき参加予定だったこともあるしタマモに豆まきを見せてやろうかと龍宮神社に行くが、龍宮神社は初詣の時と同じく学生や市民で混雑している。
「なかまはずれはダメだよ!」
「大丈夫ですよ。 龍宮神社は鬼は外とは言いませんから。 それに節分の鬼は本当は悪い気配のことなので直接鬼を追い出してるのではないのですよ。」
人混みの混雑のため横島はタマモを肩車して歩いているが、タマモは何故か節分の鬼は外という掛け声がダメだとご立腹だ。
夕映はそんなタマモをなんとかなだめようと、龍宮神社は鬼は外とは言わないことや節分の鬼の意味を説明している。
「なあ、なんで鬼にこだわるんだ?」
「前に泣いた赤鬼の絵本見たからではないでしょうか?」
やけに鬼にこだわるタマモに横島は意味が分からず不思議そうに木乃香達に尋ねるが、その答えを知っていたのはタマモの絵本を選んでるのどかだった。
その絵本を見せたのは去年らしいが、節分のため龍宮神社の周りには例によって出店なんかも出ていて鬼は外などと掛け声が何処からか聞こえるから思い出したのだろうとのことだ。
「タマモ、そこまで気にしなくてもいいんだぞ。」
「ダメ!」
この世界では別に豆まきをしないからと言って本当に鬼が来る訳ではない。
言い方は良くないがただのイベントだからと横島もタマモをなだめるが、タマモは意外に頑固なため結局横島があっさりと引き下がることになる。
横島の店では日替わりメニューとして恵方巻きを作ってはいたが、この日は月曜ということもあってかそれ以外は特に騒ぐ予定もなく穏やかな午前を過ごしている。
麻帆良の街では龍宮神社では午後三時から毎年恒例の豆まきが行われる予定で、麻帆良学園の著名人なんかがゲストとして豆まきをするため身近な人では木乃香と新堂美咲と古菲と超鈴音が参加する予定になっていたが。
料理大会や格闘大会の優勝者は昨年のクリスマスパーティや今回の豆まきなど、一年を通していくつかのイベントに呼ばれることが多いようだった。
「春まであと少しだな。」
今日の横島は園芸の本を見ながら今年の春の庭には何を植えようかと考えているが、隣ではタマモが昨日のエヴァの別荘での様子の絵を描いている。
暦の上では明日の節分の翌日は立春であり春が始まる日に当たるが、流石に麻帆良の春まではもう少し時間が必要だろう。
それと横島はここのところ現在住んでる店の建物を買い取ろうかと考え始めている。
古い建物なだけに定期的なメンテナンスが必要になるのだが、元々昨年の春には改修予定の建物だっただけにそろそろ修繕が必要なところもあったのだ。
現在建物の権利は不動産屋にあるが麻帆良に来て一年を迎えるに辺り、この先も本格的に麻帆良に腰を据えようかと考えていた。
少なくとも明日菜と魔法世界の問題が一定の決着をみるまでは予断を許さないことや、タマモが学校に通うのを楽しみにしてることもあり当面はここに住むつもりでいる。
まあそれ以上先のことはあまり考えてはないが、将来的に木乃香達の誰かが望むならば店をあげればいいかとは思う。
「タマモ、この家は好きか?」
「うん!」
最終的に何気なくタマモに聞いた満面の笑みの答えで横島は建物の買い取りとこの春の修繕を決めるが、タマモ本人は自分がそんな決断をしていたことは当然気づかぬままだった。
そして午後になると横島は店を一旦閉めて木乃香達とさよと共に龍宮神社へと向かう。
木乃香が豆まき参加予定だったこともあるしタマモに豆まきを見せてやろうかと龍宮神社に行くが、龍宮神社は初詣の時と同じく学生や市民で混雑している。
「なかまはずれはダメだよ!」
「大丈夫ですよ。 龍宮神社は鬼は外とは言いませんから。 それに節分の鬼は本当は悪い気配のことなので直接鬼を追い出してるのではないのですよ。」
人混みの混雑のため横島はタマモを肩車して歩いているが、タマモは何故か節分の鬼は外という掛け声がダメだとご立腹だ。
夕映はそんなタマモをなんとかなだめようと、龍宮神社は鬼は外とは言わないことや節分の鬼の意味を説明している。
「なあ、なんで鬼にこだわるんだ?」
「前に泣いた赤鬼の絵本見たからではないでしょうか?」
やけに鬼にこだわるタマモに横島は意味が分からず不思議そうに木乃香達に尋ねるが、その答えを知っていたのはタマモの絵本を選んでるのどかだった。
その絵本を見せたのは去年らしいが、節分のため龍宮神社の周りには例によって出店なんかも出ていて鬼は外などと掛け声が何処からか聞こえるから思い出したのだろうとのことだ。
「タマモ、そこまで気にしなくてもいいんだぞ。」
「ダメ!」
この世界では別に豆まきをしないからと言って本当に鬼が来る訳ではない。
言い方は良くないがただのイベントだからと横島もタマモをなだめるが、タマモは意外に頑固なため結局横島があっさりと引き下がることになる。