平和な日常~冬~5
「おっきなふねだ!」
「クジラじゃないのかぁ。」
船と言われみんなが何が出てくるのかと興味津々な様子で見守る中、横島が影から出したのは意外にも見た目は普通の豪華クルーザーのようだった。
突然不自然なほど広がった横島の影から浮き上がるように現れたクルーザーに少女達からは四次元ポ〇ットかとの声も聞こえるが、影から現れたクルーザーはそのままふわりと宙を浮いたまま砂浜の沖合いに着水する。
タマモは基本的に乗り物は大きい物が好きなので喜びの声を上げるが、正直少女達の反応は思っていたより普通だとのいまいちなものである。
「いや、普通の方がいいだろ? ちゃんと空も飛べるぞ。 まあ同タイプには白鳥型とかもあるけどさ。」
どうもクジラ型のホエール君のような船を期待していたらしいが、横島としてはエヴァに気を使ってあえて見た目は普通にしていたのだが。
「それはまあ……。」
確かにエヴァも動物や鳥の形の乗り物よりは普通の方が良かった。
滅多に他人が入ってくる場所ではないが巨大な白鳥型の船とかあると趣味を疑われそうだとの本音もある。
というか欲しいとは言ったが本当に持ってくるとはエヴァもあんまり思ってなかったりもするが。
「これ金持ちの趣味で造ったやつだから中も豪華だぞ。 実は売却用の余りなんだけどな。」
「あらっ!?」
「ちょっと、それよりこれ落ちないの!?」
そのまま中を見学しようとするのだが、エヴァの別荘には船を係留する桟橋などないので自力で沖合いまでいかなくてはならない。
エヴァと高畑と刀子は自力の浮游術で飛んで船まで行き、残りの少女達は横島が浮かせて船まで連れて行くことにした。
別にさほど難しいことはしてなくテレキネシスの要領で全員を離れたまま飛ばして連れて行ったのだが、よくよく考えてみると魔法をほとんど未経験の少女達はを全く掴まるものもなく飛ばせば騒ぎになって当然だった。
「魔法ってすげー!」
「今のはどっちかって言うと超能力の分野かなぁ。 こっちじゃ固有能力とか言うらしいけど。」
そもそも魔法も超能力も全て霊能という分野にしていた前の世界では、こちらの世界より人の力の根源である魂の力を使うことからこちらの世界では滅多に見ない超能力も普通によくある能力であった。
横島自身は超能力の最難易度とも言える時間移動能力を令子から受け継ぎ透視や千里眼などの能力をヒャクメから受け継いだ影響もあってか、何故かそれ以外の各種超能力もいつの間にか使えるようになっている。
土偶羅いわく魂のリミッターが完全に外れたのだろうとのことだが、まあ今のところさしたる問題はなかった。
「じゃあ、スプーン曲げは!?」
「曲げるだけならスプーンと言わずに鉄骨でも出来るけど、世間で有名なあれはマジックだよ。 誰とは言わんが。」
「魔法より超能力の方が楽しそう!」
僅かな時間だが体一つで空を飛んだ結果、何故か少女達は魔法よりも超能力に興味を持ち始めるが流石に横島も困った様子になる。
普通の人に超能力的な能力を目覚めさせることは別に不可能ではないが、はっきり言えばそれをやれば普通の人として生きていくことが難しくなるのが明らかだった。
周りと少女達がどう思ってるかは別にして横島自身は少女達がいずれ自分の元を離れ普通に恋愛や結婚する未来を捨ててはないのだ。
少なくとも建前上は。
「能力の話はまた今度な。」
説明や考えるのが面倒になった横島はとりあえず今日はクルーザーで誤魔化し能力の件は後回しにすることにする。
少女達の方も横島が気乗りしない時に突っ込んで聞いても無駄だと思ったのか素直にクルーザーを見学し始めるが、十人以上の人間でも余裕な大きさのクルーザーには驚きを隠せないようだった。
「クジラじゃないのかぁ。」
船と言われみんなが何が出てくるのかと興味津々な様子で見守る中、横島が影から出したのは意外にも見た目は普通の豪華クルーザーのようだった。
突然不自然なほど広がった横島の影から浮き上がるように現れたクルーザーに少女達からは四次元ポ〇ットかとの声も聞こえるが、影から現れたクルーザーはそのままふわりと宙を浮いたまま砂浜の沖合いに着水する。
タマモは基本的に乗り物は大きい物が好きなので喜びの声を上げるが、正直少女達の反応は思っていたより普通だとのいまいちなものである。
「いや、普通の方がいいだろ? ちゃんと空も飛べるぞ。 まあ同タイプには白鳥型とかもあるけどさ。」
どうもクジラ型のホエール君のような船を期待していたらしいが、横島としてはエヴァに気を使ってあえて見た目は普通にしていたのだが。
「それはまあ……。」
確かにエヴァも動物や鳥の形の乗り物よりは普通の方が良かった。
滅多に他人が入ってくる場所ではないが巨大な白鳥型の船とかあると趣味を疑われそうだとの本音もある。
というか欲しいとは言ったが本当に持ってくるとはエヴァもあんまり思ってなかったりもするが。
「これ金持ちの趣味で造ったやつだから中も豪華だぞ。 実は売却用の余りなんだけどな。」
「あらっ!?」
「ちょっと、それよりこれ落ちないの!?」
そのまま中を見学しようとするのだが、エヴァの別荘には船を係留する桟橋などないので自力で沖合いまでいかなくてはならない。
エヴァと高畑と刀子は自力の浮游術で飛んで船まで行き、残りの少女達は横島が浮かせて船まで連れて行くことにした。
別にさほど難しいことはしてなくテレキネシスの要領で全員を離れたまま飛ばして連れて行ったのだが、よくよく考えてみると魔法をほとんど未経験の少女達はを全く掴まるものもなく飛ばせば騒ぎになって当然だった。
「魔法ってすげー!」
「今のはどっちかって言うと超能力の分野かなぁ。 こっちじゃ固有能力とか言うらしいけど。」
そもそも魔法も超能力も全て霊能という分野にしていた前の世界では、こちらの世界より人の力の根源である魂の力を使うことからこちらの世界では滅多に見ない超能力も普通によくある能力であった。
横島自身は超能力の最難易度とも言える時間移動能力を令子から受け継ぎ透視や千里眼などの能力をヒャクメから受け継いだ影響もあってか、何故かそれ以外の各種超能力もいつの間にか使えるようになっている。
土偶羅いわく魂のリミッターが完全に外れたのだろうとのことだが、まあ今のところさしたる問題はなかった。
「じゃあ、スプーン曲げは!?」
「曲げるだけならスプーンと言わずに鉄骨でも出来るけど、世間で有名なあれはマジックだよ。 誰とは言わんが。」
「魔法より超能力の方が楽しそう!」
僅かな時間だが体一つで空を飛んだ結果、何故か少女達は魔法よりも超能力に興味を持ち始めるが流石に横島も困った様子になる。
普通の人に超能力的な能力を目覚めさせることは別に不可能ではないが、はっきり言えばそれをやれば普通の人として生きていくことが難しくなるのが明らかだった。
周りと少女達がどう思ってるかは別にして横島自身は少女達がいずれ自分の元を離れ普通に恋愛や結婚する未来を捨ててはないのだ。
少なくとも建前上は。
「能力の話はまた今度な。」
説明や考えるのが面倒になった横島はとりあえず今日はクルーザーで誤魔化し能力の件は後回しにすることにする。
少女達の方も横島が気乗りしない時に突っ込んで聞いても無駄だと思ったのか素直にクルーザーを見学し始めるが、十人以上の人間でも余裕な大きさのクルーザーには驚きを隠せないようだった。