平和な日常~冬~5
横島達が魔法世界の話をしてる頃二階ではタマモとさよとハニワ兵がリビングでテレビを見ながら寛いでいた。
「もう春物の洋服を作るんですか?」
「ぽー!」
正月も完全に終わりテレビは通常の番組に戻っていてタマモ達は旅番組を興味深げにみていたが、ハニワ兵は早くも春物の洋服を作るつもりらしくタマモとさよに欲しい服のリクエストを聞いていた。
タマモもさよも元々洋服など持ってないので当然ながら春物は一から用意しなくてはならない。
今年の流行なんかをファッション紙で確認しながらどんな服を何着作るかを話し合って決めていくのだが、作る数が多いのでまだ冬の真っ只中である一月から作るらしい。
加えてハニワ兵は異空間アジトで仲良くなった美砂達からも春物の洋服を頼まれていて、しばらくは好きな洋服作りに不自由しないからかご機嫌な様子である。
「私の洋服も増えましたよね。 幽霊なのに」
一方実体化して以降はさよの服は日増しに増えていて、今では普通の女の子と変わらぬ数が揃いつつあった。
ほとんどはハニワ兵が作るなり通販で買うなりして用意した服であり、さよ自身は自分はいつか幽霊に戻るかもしれないと思っていたこともあって自分で購入した服はほとんどない。
なんとなくこのままでいいのかなと思ってしまう時があるものの、それを言うなら学費や生活費を横島に出して貰ってることもさよは最近になって気になり出している。
「ぽー!!」
横島は気にするなと言うが自分は甘えてばかりだと少し反省してしまうさよに、ハニワ兵は洋服は任せろと言わんばかりに燃えていた。
実はさよ自身は最低限でいいかと思うがハニワ兵はこの件に関しては意外に頑固で、女の子なんだからとさよが望む以上に揃えてしまうのだ。
まあさよも夕方は店に出て手伝いをすることが多いことから多少服が多くても問題ないのだが。
「はるはさくらのおはなみするんだよね!」
「そうね。 桜の花はとっても綺麗だし屋台とかも出てるから楽しいよ。 今年はみんなで一緒に行こうね。」
「うん!」
少し考え込んでしまうさよだが一方のタマモは春と言えばお花見が楽しみなようで、今からワクワクとした気持ちを押さえきれないようだった。
そんな無邪気に自分に甘えてきて当然のように一緒にお花見もいくつもりのタマモが、さよは何より好きでタマモの成長を身近で見られることを幸せだと感じる。
「そうそう春の前に来月にはバレンタインがあるんだよ。 バレンタインは大切な男の人にチョコレートをあげる日なんですよ。」
「チョコレートをあげるの!? わたしもあげたい!!」
そのまま興奮ぎみに花見の話で盛り上がるタマモであるが、さよがタマモが知らないバレンタインの話をすると元々プレゼント好きなタマモは瞳を輝かせて自分もあげたいと言い出す。
「バレンタインは女の子があげる日だからまた横島さんにはナイショにしてプレゼントしましょうね。」
「うん! ないしょにする。」
どうせだから横島へのバレンタインはまたナイショにして驚かせたいと考えたさよはタマモに口止めしつつ、今度木乃香達にチョコレートを手作り出来ないか聞いてみることにする。
まあ流石に今回はバレンタインはチョコレートをプレゼントするのを予想してるかもしれないが、手作りで作れば喜んで貰えると考えているようであった。
それに横島は女心はビックリするほど鈍いので案外本当に驚くかもしれない訳だし。
ちなみに兵鬼であるハニワ兵も当然ながらナイショにすることを約束している。
ハニワ兵に至ってはもう横島に対して主人だとかそういう認識はほとんど無くなっていて、一緒に暮らす家族として見ていた。
特に年末年始に自分の里帰りの際に代わりのハニワ兵を頼まなかったことが、ハニワ兵の意識に大きな影響を与えたのだが横島はやはり気付いてなかった。
「もう春物の洋服を作るんですか?」
「ぽー!」
正月も完全に終わりテレビは通常の番組に戻っていてタマモ達は旅番組を興味深げにみていたが、ハニワ兵は早くも春物の洋服を作るつもりらしくタマモとさよに欲しい服のリクエストを聞いていた。
タマモもさよも元々洋服など持ってないので当然ながら春物は一から用意しなくてはならない。
今年の流行なんかをファッション紙で確認しながらどんな服を何着作るかを話し合って決めていくのだが、作る数が多いのでまだ冬の真っ只中である一月から作るらしい。
加えてハニワ兵は異空間アジトで仲良くなった美砂達からも春物の洋服を頼まれていて、しばらくは好きな洋服作りに不自由しないからかご機嫌な様子である。
「私の洋服も増えましたよね。 幽霊なのに」
一方実体化して以降はさよの服は日増しに増えていて、今では普通の女の子と変わらぬ数が揃いつつあった。
ほとんどはハニワ兵が作るなり通販で買うなりして用意した服であり、さよ自身は自分はいつか幽霊に戻るかもしれないと思っていたこともあって自分で購入した服はほとんどない。
なんとなくこのままでいいのかなと思ってしまう時があるものの、それを言うなら学費や生活費を横島に出して貰ってることもさよは最近になって気になり出している。
「ぽー!!」
横島は気にするなと言うが自分は甘えてばかりだと少し反省してしまうさよに、ハニワ兵は洋服は任せろと言わんばかりに燃えていた。
実はさよ自身は最低限でいいかと思うがハニワ兵はこの件に関しては意外に頑固で、女の子なんだからとさよが望む以上に揃えてしまうのだ。
まあさよも夕方は店に出て手伝いをすることが多いことから多少服が多くても問題ないのだが。
「はるはさくらのおはなみするんだよね!」
「そうね。 桜の花はとっても綺麗だし屋台とかも出てるから楽しいよ。 今年はみんなで一緒に行こうね。」
「うん!」
少し考え込んでしまうさよだが一方のタマモは春と言えばお花見が楽しみなようで、今からワクワクとした気持ちを押さえきれないようだった。
そんな無邪気に自分に甘えてきて当然のように一緒にお花見もいくつもりのタマモが、さよは何より好きでタマモの成長を身近で見られることを幸せだと感じる。
「そうそう春の前に来月にはバレンタインがあるんだよ。 バレンタインは大切な男の人にチョコレートをあげる日なんですよ。」
「チョコレートをあげるの!? わたしもあげたい!!」
そのまま興奮ぎみに花見の話で盛り上がるタマモであるが、さよがタマモが知らないバレンタインの話をすると元々プレゼント好きなタマモは瞳を輝かせて自分もあげたいと言い出す。
「バレンタインは女の子があげる日だからまた横島さんにはナイショにしてプレゼントしましょうね。」
「うん! ないしょにする。」
どうせだから横島へのバレンタインはまたナイショにして驚かせたいと考えたさよはタマモに口止めしつつ、今度木乃香達にチョコレートを手作り出来ないか聞いてみることにする。
まあ流石に今回はバレンタインはチョコレートをプレゼントするのを予想してるかもしれないが、手作りで作れば喜んで貰えると考えているようであった。
それに横島は女心はビックリするほど鈍いので案外本当に驚くかもしれない訳だし。
ちなみに兵鬼であるハニワ兵も当然ながらナイショにすることを約束している。
ハニワ兵に至ってはもう横島に対して主人だとかそういう認識はほとんど無くなっていて、一緒に暮らす家族として見ていた。
特に年末年始に自分の里帰りの際に代わりのハニワ兵を頼まなかったことが、ハニワ兵の意識に大きな影響を与えたのだが横島はやはり気付いてなかった。