平和な日常~冬~4
「なんか暑くなって来たわね。」
「ここ地球で言うハワイだからな。 そりゃ麻帆良と比べたら暑いよ。」
「ここ南国の街だったの!?」
昨晩や朝はあまり気にならなかったが太陽が登り始めると気温が上昇していき、冬の感覚で服を着てる少女達は暑さを感じはじめていた。
どうせならもっと薄着をして来れば良かったとコートなどの上着を脱いでいくが、横島は今更になってここが地球で言うハワイだと明かす。
街自体が日本風の街で看板の文字も日本語なので誰も気付かなかったが転移場と隣接する街はハワイにある。
そもそも転移場の立地については正直どこでも良かったとも言えたが、唯一の条件が離島が好ましいとのことであった。
理由は万が一の際の異空間アジト防衛や防疫の為には離島が好ましいとのものであったが、その他にも仮に望まざる人間を入れねばならない際に好き勝手させないようにとの意味も隠されていた。
実際美神美智恵なんかは横島にとって獅子身中の虫ともなりかねないことから、異空間アジト内の行動を制限されて転移場や関連施設のあるハワイ諸島から出たことはない。
一応令子を挟んで居たので表向きはさほど険悪になることはなかったのだが、横島がかの人物を全く信用してない件は神魔戦争を通して露見していき度々問題にもなった。
最終的に横島と美智恵の対立は神魔戦争の行方に間接的にでも影響を与えるほどになるが、そこで仲裁するべき令子が何故か横島の側に立ったので二人の対立は最後まで解けることはなかったのだ。
「そういうことは先に言って!!」
「そんな気にするのか? 悪い悪い。」
少し話が逸れたが今のところ南国の雰囲気の欠片もない街だけに実感はないものの、少女達の中でも割りとファッションを気にするメンバーは重要なことを言わない横島に呆れてしまっている。
横島とすれば自身の過去の説明などで悩みそこまで服装のことを考えてなかっただけだが。
「やっぱり横島さんって……。」
「どっか抜けてますね。」
そして昨日から横島の隠していた秘密を次々と聞き少し複雑な心境を抱えていた木乃香達は、やはり横島は肝心なところがど抜けているとしみじみと語っていた。
一見すると凄まじく感じるがその分どうしても欠点が余計に目につく。
「タマちゃんいつの間に……。」
「そこでもらったの。」
一方少女達が服装のことを話している間にタマモはいつの間にか美味しそうな小豆が乗った串団子をもぐもぐと頬張っている。
先程からハニワ兵と走り回っては通りの店を覗いていたのだが、その中の一つに団子屋さんがあったらしい。
「一本くださーい!」
まだ朝食を食べてあまり時間が過ぎてなく流石にほとんどの者は動かないが、やはり桜子だけは真っ先に串団子を求めて店に駆けていた。
つい今さっきまで異空間アジトの秘密の重要性やファッションのことで真剣だった桜子であるが、それはそれこれはこれと満面の笑みでタマモと同じ串団子を頬張る。
「うっ、おいしい!! もう一本♪」
タマモと並んで団子を頬張る桜子の姿に横島やさよも釣られるように団子を頼んで食べると、さっきまでの微妙な空気が消し飛んでしまい横島達は幸せそうに二本目も食べていく。
「小豆の甘さがちょうどいい。 うーん、俺も気を付けんとハニワ兵達に負けるな。」
「どうしても凄い人には見えないのよねー。」
いつの間にかハニワ兵の料理の腕前が上がってるなと感じた横島は、団子を食べつつ少し対抗意識を燃やす。
その姿はタマモや桜子と同じ精神年齢ではと疑いたくなるほど軽く横島らしかった。
本当によく分からない人だと改めて感じる少女達と刀子と高畑であるが、タマモが三本目に手を伸ばした所で流石に木乃香達が止めに入ったのは言うまでもない。
「ここ地球で言うハワイだからな。 そりゃ麻帆良と比べたら暑いよ。」
「ここ南国の街だったの!?」
昨晩や朝はあまり気にならなかったが太陽が登り始めると気温が上昇していき、冬の感覚で服を着てる少女達は暑さを感じはじめていた。
どうせならもっと薄着をして来れば良かったとコートなどの上着を脱いでいくが、横島は今更になってここが地球で言うハワイだと明かす。
街自体が日本風の街で看板の文字も日本語なので誰も気付かなかったが転移場と隣接する街はハワイにある。
そもそも転移場の立地については正直どこでも良かったとも言えたが、唯一の条件が離島が好ましいとのことであった。
理由は万が一の際の異空間アジト防衛や防疫の為には離島が好ましいとのものであったが、その他にも仮に望まざる人間を入れねばならない際に好き勝手させないようにとの意味も隠されていた。
実際美神美智恵なんかは横島にとって獅子身中の虫ともなりかねないことから、異空間アジト内の行動を制限されて転移場や関連施設のあるハワイ諸島から出たことはない。
一応令子を挟んで居たので表向きはさほど険悪になることはなかったのだが、横島がかの人物を全く信用してない件は神魔戦争を通して露見していき度々問題にもなった。
最終的に横島と美智恵の対立は神魔戦争の行方に間接的にでも影響を与えるほどになるが、そこで仲裁するべき令子が何故か横島の側に立ったので二人の対立は最後まで解けることはなかったのだ。
「そういうことは先に言って!!」
「そんな気にするのか? 悪い悪い。」
少し話が逸れたが今のところ南国の雰囲気の欠片もない街だけに実感はないものの、少女達の中でも割りとファッションを気にするメンバーは重要なことを言わない横島に呆れてしまっている。
横島とすれば自身の過去の説明などで悩みそこまで服装のことを考えてなかっただけだが。
「やっぱり横島さんって……。」
「どっか抜けてますね。」
そして昨日から横島の隠していた秘密を次々と聞き少し複雑な心境を抱えていた木乃香達は、やはり横島は肝心なところがど抜けているとしみじみと語っていた。
一見すると凄まじく感じるがその分どうしても欠点が余計に目につく。
「タマちゃんいつの間に……。」
「そこでもらったの。」
一方少女達が服装のことを話している間にタマモはいつの間にか美味しそうな小豆が乗った串団子をもぐもぐと頬張っている。
先程からハニワ兵と走り回っては通りの店を覗いていたのだが、その中の一つに団子屋さんがあったらしい。
「一本くださーい!」
まだ朝食を食べてあまり時間が過ぎてなく流石にほとんどの者は動かないが、やはり桜子だけは真っ先に串団子を求めて店に駆けていた。
つい今さっきまで異空間アジトの秘密の重要性やファッションのことで真剣だった桜子であるが、それはそれこれはこれと満面の笑みでタマモと同じ串団子を頬張る。
「うっ、おいしい!! もう一本♪」
タマモと並んで団子を頬張る桜子の姿に横島やさよも釣られるように団子を頼んで食べると、さっきまでの微妙な空気が消し飛んでしまい横島達は幸せそうに二本目も食べていく。
「小豆の甘さがちょうどいい。 うーん、俺も気を付けんとハニワ兵達に負けるな。」
「どうしても凄い人には見えないのよねー。」
いつの間にかハニワ兵の料理の腕前が上がってるなと感じた横島は、団子を食べつつ少し対抗意識を燃やす。
その姿はタマモや桜子と同じ精神年齢ではと疑いたくなるほど軽く横島らしかった。
本当によく分からない人だと改めて感じる少女達と刀子と高畑であるが、タマモが三本目に手を伸ばした所で流石に木乃香達が止めに入ったのは言うまでもない。