平和な日常~冬~4
さて雪広邸での新年会だが招待客は雪広家と個人的な付き合いがある友人知人や関係者が主である。
いわゆる雪広家の個人的な新年会であって仕事や会社関係の人は呼ばないとのスタンスを基本的には取っていた。
まあ実際には会社関係の招待客もそれなりに居るが、あくまでも個人的な付き合いからの招待ということにしている。
これに関しては正直なところ仕事関係まで呼ぶときりがないからだろうし、実際には関係者の間では新年会に招待されるかどうかが雪広家との関係を測る判断基準にはなっているが。
「このまえてれびでみた、きゅうでんみたいだね。」
「そうですね。 あれなんて宮殿でしたっけ?」
そして庭の散歩を満喫した横島達はいよいよ屋敷の中に入るのだが、タマモとさよは白を貴重とした上品な屋敷に以前テレビで見たどこぞの宮殿に似てるとつぶやく。
相変わらず旅番組なんかが好きな二人は今でもよく見ているらしい。
「おおさまとおひめさまいるかな!?」
「あやかさんの家ですから、お姫様というならあやかさんじゃないんですかね?」
「あやかちゃんはおひめさまだったんだ! しょうたいをかくしていたんだね!!」
手を繋いで雪広邸の中を興味深げに見ていた二人はそのまま話が脱線してしまい宮殿ならば王様やお姫様が居るはずだからとなると、いつの間にかあやかは正体を隠していたお姫様にされてしまう。
「わたししってるよ。 わるいひとせいばいしてるんだよね!」
「あれは将軍様なんですけど、似たようなものかもしれませんね。」
しかも基本的にさよはタマモの妄想を否定せず話に付き合うため、あやかはいつの間にか世の中の悪い人を成敗するお姫様にされてしまった。
無論さよは冗談で話に付き合っているが、タマモは割りと本気だったのは言うまでもない。
「誰が暴れん坊ですか。 誰が。」
「タマモ時代劇とかもよく見てるからなぁ。」
そんなタマモとさよの会話だが美砂や桜子が面白半分で加わると、最終的にあやかは学園の悪を闇で成敗する暴れん坊委員長との嬉しくないアダ名を付けられることになる。
タマモとしては凄いと瞳を輝かせて尊敬の眼差しを向けるも、今回ばかりはあやかは全然嬉しくなかった。
「あとできちんと訂正しておいて下さいね。」
結局あやかは木乃香達に後でタマモの誤解を解くように頼むが、横島に頼まない辺り結構本気で訂正したいのかもしれない。
「そもそも暴れん坊というならアスナさんの方が適任でしょうに。」
「ちょっとどういう意味よ!」
「けんかはダメだよ」
そのままあやかは暴れん坊のアダ名を明日菜に譲りたいと漏らすと当然明日菜は反発して二人はにらみ合い喧嘩の一歩手前までいくが、そんな二人を見たタマモは原因が自分だとは全く理解せずに二人の仲裁にはいる。
「うわ~、タマちゃん偉いね。」
「うん。 みんながなかよくするのがいちばんだもん。」
そのなんとも言えない展開にあやかと明日菜は少しぐったりしたようになると喧嘩は止まり、タマモは桜子に褒められ嬉しそうに胸を張る。
(そもそも暴れん坊委員長だと名付けたのは桜子さんなのですが……)
一方夕映は一人冷静に周りのやり取りを見ていたが、実は暴れん坊云々と言い出したのは桜子だったと気づいていた。
なんとなくタマモの誤解が原因だとの流れになっているが、タマモの誤解に燃料を投下したのは桜子と美砂である。
そんな桜子や美砂が喧嘩を止めたタマモを褒める立場になっていることが夕映は不思議で仕方なかった。
いわゆる雪広家の個人的な新年会であって仕事や会社関係の人は呼ばないとのスタンスを基本的には取っていた。
まあ実際には会社関係の招待客もそれなりに居るが、あくまでも個人的な付き合いからの招待ということにしている。
これに関しては正直なところ仕事関係まで呼ぶときりがないからだろうし、実際には関係者の間では新年会に招待されるかどうかが雪広家との関係を測る判断基準にはなっているが。
「このまえてれびでみた、きゅうでんみたいだね。」
「そうですね。 あれなんて宮殿でしたっけ?」
そして庭の散歩を満喫した横島達はいよいよ屋敷の中に入るのだが、タマモとさよは白を貴重とした上品な屋敷に以前テレビで見たどこぞの宮殿に似てるとつぶやく。
相変わらず旅番組なんかが好きな二人は今でもよく見ているらしい。
「おおさまとおひめさまいるかな!?」
「あやかさんの家ですから、お姫様というならあやかさんじゃないんですかね?」
「あやかちゃんはおひめさまだったんだ! しょうたいをかくしていたんだね!!」
手を繋いで雪広邸の中を興味深げに見ていた二人はそのまま話が脱線してしまい宮殿ならば王様やお姫様が居るはずだからとなると、いつの間にかあやかは正体を隠していたお姫様にされてしまう。
「わたししってるよ。 わるいひとせいばいしてるんだよね!」
「あれは将軍様なんですけど、似たようなものかもしれませんね。」
しかも基本的にさよはタマモの妄想を否定せず話に付き合うため、あやかはいつの間にか世の中の悪い人を成敗するお姫様にされてしまった。
無論さよは冗談で話に付き合っているが、タマモは割りと本気だったのは言うまでもない。
「誰が暴れん坊ですか。 誰が。」
「タマモ時代劇とかもよく見てるからなぁ。」
そんなタマモとさよの会話だが美砂や桜子が面白半分で加わると、最終的にあやかは学園の悪を闇で成敗する暴れん坊委員長との嬉しくないアダ名を付けられることになる。
タマモとしては凄いと瞳を輝かせて尊敬の眼差しを向けるも、今回ばかりはあやかは全然嬉しくなかった。
「あとできちんと訂正しておいて下さいね。」
結局あやかは木乃香達に後でタマモの誤解を解くように頼むが、横島に頼まない辺り結構本気で訂正したいのかもしれない。
「そもそも暴れん坊というならアスナさんの方が適任でしょうに。」
「ちょっとどういう意味よ!」
「けんかはダメだよ」
そのままあやかは暴れん坊のアダ名を明日菜に譲りたいと漏らすと当然明日菜は反発して二人はにらみ合い喧嘩の一歩手前までいくが、そんな二人を見たタマモは原因が自分だとは全く理解せずに二人の仲裁にはいる。
「うわ~、タマちゃん偉いね。」
「うん。 みんながなかよくするのがいちばんだもん。」
そのなんとも言えない展開にあやかと明日菜は少しぐったりしたようになると喧嘩は止まり、タマモは桜子に褒められ嬉しそうに胸を張る。
(そもそも暴れん坊委員長だと名付けたのは桜子さんなのですが……)
一方夕映は一人冷静に周りのやり取りを見ていたが、実は暴れん坊云々と言い出したのは桜子だったと気づいていた。
なんとなくタマモの誤解が原因だとの流れになっているが、タマモの誤解に燃料を投下したのは桜子と美砂である。
そんな桜子や美砂が喧嘩を止めたタマモを褒める立場になっていることが夕映は不思議で仕方なかった。