平和な日常~冬~4
「タマモ、何をお願いしたんだ?」
「うんとね。 ひみつ!」
そのまま人混みの流れに乗るように参道を進んだ横島達は無事に初詣を済ませるが、タマモは特に真剣に祈っていたことから気になった横島がお願いを尋ねるも秘密だと言われてしまう。
「ひみつかぁ。 教えてくれればどんなお願いも叶えてやるぞ?」
「無理に聞き出すのはダメですよ。 それにどんな願いも叶えるってのも親バカ過ぎます。」
横島としてはタマモのお願いを叶えてやりたいのでもう一押しして願いを聞いてみるが、タマモが迷いの表情を見せると呆れたような明日菜に止められてしまった。
これに関しては明日菜のみならず木乃香達も共通する認識なのだが、もしかするとタマモの教育をする前に横島の教育が必要なのではと最近少女達は感じている。
元々身近な人間に甘い横島はタマモには更に甘くなるのだから、教育も何もあったもんじゃない。
今回の件に関してもどんな願いも叶えるというのは言い過ぎであり、タマモが本気にしたらどうするんのと思うのだ。
「そうか?」
「そうですよ!」
そんな新年早々しかも神社の参道で親バカ全開の横島とそれをたしなめる明日菜は当然ながら注目を集めている。
まあ店の常連には見馴れた光景ではあるが、よく知らない人からするとその関係が気になるほど横島と明日菜の距離感は近い。
恋人に見えなくもないが、見た感じからすると中学生の恋人にしては関係が近いというか遠慮がないことから兄弟か親戚にも見える。
どちらにしろ微笑ましい光景なのに変わりはなく、特に不快に感じる者など居ないのだが。
「なんだと、やんのかこらぁ!!」
さて参拝を終えた横島達は屋台を覗きながら歩いていたが、公衆の面前で大きな怒鳴り声が響くと周囲の人の流れが止まり人だかりが出来ていた。
「なんだ、酔っぱらいか。 昼まっから飲んで暴れるなんて最低だな。」
それはただの酔っぱらい同士の喧嘩でさほど珍しくもないが、朝からお酒を飲んでいた横島が正論を吐いても説得力は皆無で明日菜もさよも高畑も苦笑いしてしまう。
尤も横島からすると暴れなきゃいいんだと思ってるのかもしれないが。
「君達、喧嘩をするなら神社の外でやってくれ」
ただ高畑としてはいつまでも見ている訳にもいかず仲裁に入ろうとするが、高畑が酔っぱらいに声をかける前に酔っぱらいに注意をしたのは巫女服を着た龍宮真名であった。
表情一つ変えずに一切臆することなく酔っぱらいに注意をする姿は、間違っても中学生には見えないだろう。
酔っぱらいの一人はそのまま真名にも絡み出すが、真名の肩に手を置いた瞬間に投げ飛ばされてしまった。
「野郎!」
相手は二十代半ばの屈強な男性であり周りに居た野次馬というか参拝客は巫女服姿の真名が屈強な男性を投げ飛ばしたことで歓声を上げるが、酔っぱらい達は喧嘩をしそうになったのも忘れたかのように真名を睨み今にも襲い掛かりそうな様子である。
「おや、先生達も来ていたのか?」
「家の手伝いも大変そうだね。」
結局酔っぱらいは割って入った高畑によりあっさりと制圧されて終わり、逃げるように去っていた。
真名は高畑とついでに横島達を見つけるとごく普通に挨拶を交わすが、残念ながらゆっくり話す時間もないようですぐに去っていく。
「うんとね。 ひみつ!」
そのまま人混みの流れに乗るように参道を進んだ横島達は無事に初詣を済ませるが、タマモは特に真剣に祈っていたことから気になった横島がお願いを尋ねるも秘密だと言われてしまう。
「ひみつかぁ。 教えてくれればどんなお願いも叶えてやるぞ?」
「無理に聞き出すのはダメですよ。 それにどんな願いも叶えるってのも親バカ過ぎます。」
横島としてはタマモのお願いを叶えてやりたいのでもう一押しして願いを聞いてみるが、タマモが迷いの表情を見せると呆れたような明日菜に止められてしまった。
これに関しては明日菜のみならず木乃香達も共通する認識なのだが、もしかするとタマモの教育をする前に横島の教育が必要なのではと最近少女達は感じている。
元々身近な人間に甘い横島はタマモには更に甘くなるのだから、教育も何もあったもんじゃない。
今回の件に関してもどんな願いも叶えるというのは言い過ぎであり、タマモが本気にしたらどうするんのと思うのだ。
「そうか?」
「そうですよ!」
そんな新年早々しかも神社の参道で親バカ全開の横島とそれをたしなめる明日菜は当然ながら注目を集めている。
まあ店の常連には見馴れた光景ではあるが、よく知らない人からするとその関係が気になるほど横島と明日菜の距離感は近い。
恋人に見えなくもないが、見た感じからすると中学生の恋人にしては関係が近いというか遠慮がないことから兄弟か親戚にも見える。
どちらにしろ微笑ましい光景なのに変わりはなく、特に不快に感じる者など居ないのだが。
「なんだと、やんのかこらぁ!!」
さて参拝を終えた横島達は屋台を覗きながら歩いていたが、公衆の面前で大きな怒鳴り声が響くと周囲の人の流れが止まり人だかりが出来ていた。
「なんだ、酔っぱらいか。 昼まっから飲んで暴れるなんて最低だな。」
それはただの酔っぱらい同士の喧嘩でさほど珍しくもないが、朝からお酒を飲んでいた横島が正論を吐いても説得力は皆無で明日菜もさよも高畑も苦笑いしてしまう。
尤も横島からすると暴れなきゃいいんだと思ってるのかもしれないが。
「君達、喧嘩をするなら神社の外でやってくれ」
ただ高畑としてはいつまでも見ている訳にもいかず仲裁に入ろうとするが、高畑が酔っぱらいに声をかける前に酔っぱらいに注意をしたのは巫女服を着た龍宮真名であった。
表情一つ変えずに一切臆することなく酔っぱらいに注意をする姿は、間違っても中学生には見えないだろう。
酔っぱらいの一人はそのまま真名にも絡み出すが、真名の肩に手を置いた瞬間に投げ飛ばされてしまった。
「野郎!」
相手は二十代半ばの屈強な男性であり周りに居た野次馬というか参拝客は巫女服姿の真名が屈強な男性を投げ飛ばしたことで歓声を上げるが、酔っぱらい達は喧嘩をしそうになったのも忘れたかのように真名を睨み今にも襲い掛かりそうな様子である。
「おや、先生達も来ていたのか?」
「家の手伝いも大変そうだね。」
結局酔っぱらいは割って入った高畑によりあっさりと制圧されて終わり、逃げるように去っていた。
真名は高畑とついでに横島達を見つけるとごく普通に挨拶を交わすが、残念ながらゆっくり話す時間もないようですぐに去っていく。