平和な日常~春~
そんな後片付けが終わったのは一時間を越えた頃だった
木乃香達四人の手伝いがあったが、大量の皿洗いや店内の掃除など結構時間が掛かったのである
「いや~、助かったよ。 一休みしたら送っていくな」
散々騒いだ後の後片付けなだけに流石に少し疲れた様子の木乃香達に、横島は特製ハーブティーを出して一息ついていた
時間も時間なだけに刺激が少なく疲労回復などの効果があるハーブを選んだ、特製ハーブティーである
「うわ、美味しいです。 ハーブティーは初めてです」
「そっか、よかったわ。 ハーブティーってハーブの調合次第で味や効果が全く変わるからさ」
どうやらのどかはハーブティーを初めて飲んだらしく驚きの表情を浮かべてるが、横島は割と自信ありげだった
まあこれも元々は魔鈴の知識と技術なのだが、魔鈴が魔法料理と共に得意にしていたのがハーブの使い方だったのである
「確かに美味しいわね。 でもなんでメニューに乗せてないの?」
「ハーブティーは調合が必要だからな~ ハーブの種類も多いしあんまり一般的じゃないからさ」
のどかと同じく明日菜にもハーブティーは好評だったのだが、明日菜はその分何故メニューに載せないのか不思議に思ったようだ
横島は理由を一般的でない事や手間がかかるとして説明するが、実を言うとメニューを作る時に横島自身が継承したまま使った経験がないハーブティーの経験や知識に自信がなく入れなかっただけなのだが……
「みんなには飲みたかったらいつでも出すよ。 ハーブティーは種類がたくさんあるから、効果や体調や味なんかでいろいろ選べるぞ」
ハーブティーに興味を持った木乃香達に簡単な種類なんかを教えたりして少し雑談していた横島だったが、時間も時間なだけに木乃香達を女子寮まで送って行く事にする
すでに深夜とも言える時間なだけに街はひっそりと静まり返り、昼とはまるで違う雰囲気だった
「月が綺麗やな~」
ネオンがない麻帆良の夜は街灯と建物の明かりのみであり、この時間になると街は暗く月の明かりが綺麗に見える
ふと空を見上げた木乃香は、その明るさと美しさに驚きの声を上げていた
「私達は図書館探検部で夜間に出歩きますが、ほとんど地下に居ますからね。 改めて夜空を見上げるなんて久しぶりです」
木乃香に続き夕映達も空を見上げるが、改めて夜空を見上げるなど久しぶりだと呟く
高く果てしない夜空と輝く月や星は、彼女達には無限の希望に見えてるのかもしれない
「それじゃ、おやすみ。 今日は本当に助かったわ」
そのまま木乃香達を寮に送った横島だったが、場所が近いだけに数分で着いていた
その後一人で家に戻っていくのだが、先程一人で居た時とは違い何故か気分がいい
「中学生の女の子に励まされるなんてな~ 俺らしいって言えばそれまでなんだけど…… 借りが出来ちまったな」
後片付けといい気分といい中学生に助けられてる自分に、横島は何とも言えない笑顔を浮かべてしまう
木乃香達四人の手伝いがあったが、大量の皿洗いや店内の掃除など結構時間が掛かったのである
「いや~、助かったよ。 一休みしたら送っていくな」
散々騒いだ後の後片付けなだけに流石に少し疲れた様子の木乃香達に、横島は特製ハーブティーを出して一息ついていた
時間も時間なだけに刺激が少なく疲労回復などの効果があるハーブを選んだ、特製ハーブティーである
「うわ、美味しいです。 ハーブティーは初めてです」
「そっか、よかったわ。 ハーブティーってハーブの調合次第で味や効果が全く変わるからさ」
どうやらのどかはハーブティーを初めて飲んだらしく驚きの表情を浮かべてるが、横島は割と自信ありげだった
まあこれも元々は魔鈴の知識と技術なのだが、魔鈴が魔法料理と共に得意にしていたのがハーブの使い方だったのである
「確かに美味しいわね。 でもなんでメニューに乗せてないの?」
「ハーブティーは調合が必要だからな~ ハーブの種類も多いしあんまり一般的じゃないからさ」
のどかと同じく明日菜にもハーブティーは好評だったのだが、明日菜はその分何故メニューに載せないのか不思議に思ったようだ
横島は理由を一般的でない事や手間がかかるとして説明するが、実を言うとメニューを作る時に横島自身が継承したまま使った経験がないハーブティーの経験や知識に自信がなく入れなかっただけなのだが……
「みんなには飲みたかったらいつでも出すよ。 ハーブティーは種類がたくさんあるから、効果や体調や味なんかでいろいろ選べるぞ」
ハーブティーに興味を持った木乃香達に簡単な種類なんかを教えたりして少し雑談していた横島だったが、時間も時間なだけに木乃香達を女子寮まで送って行く事にする
すでに深夜とも言える時間なだけに街はひっそりと静まり返り、昼とはまるで違う雰囲気だった
「月が綺麗やな~」
ネオンがない麻帆良の夜は街灯と建物の明かりのみであり、この時間になると街は暗く月の明かりが綺麗に見える
ふと空を見上げた木乃香は、その明るさと美しさに驚きの声を上げていた
「私達は図書館探検部で夜間に出歩きますが、ほとんど地下に居ますからね。 改めて夜空を見上げるなんて久しぶりです」
木乃香に続き夕映達も空を見上げるが、改めて夜空を見上げるなど久しぶりだと呟く
高く果てしない夜空と輝く月や星は、彼女達には無限の希望に見えてるのかもしれない
「それじゃ、おやすみ。 今日は本当に助かったわ」
そのまま木乃香達を寮に送った横島だったが、場所が近いだけに数分で着いていた
その後一人で家に戻っていくのだが、先程一人で居た時とは違い何故か気分がいい
「中学生の女の子に励まされるなんてな~ 俺らしいって言えばそれまでなんだけど…… 借りが出来ちまったな」
後片付けといい気分といい中学生に助けられてる自分に、横島は何とも言えない笑顔を浮かべてしまう