平和な日常~冬~3
「ワッハハハハ! やった! やったぞ!!」
高位の魔法使いが三人居なければ出来ないほどの高難易度魔法だったが、横島は元より近右衛門と穂乃香の手に掛かれば当然の結果としてすんなりと成功していた。
尤も横島が事前に試したこの世界の西洋魔法は、初歩の初歩である火を灯す魔法くらいだったが。
流石に今の横島のレベルになるとこの世界の人間の魔法などは、一般人が自分の家の電化製品をリモコンで操作する程度の難易度である。
今回横島が気を使ったのは、近右衛門と穂乃香とタイミングを合わせることだけだった。
「オッ! オレモ動ケルゼ」
約十年も苦しめられた呪いから解放されて先程までの不機嫌そうな表情など全く忘れたかのように高笑いするエヴァと、ようやく魔法球以外で自由に動けるようになったチャチャゼロの二人はご機嫌な様子であった。
そして何故かタマモもそんな二人に混じって、嬉しそうにエヴァの高笑いを真似して笑っている。
「よくやく肩の荷が降りたわい」
「そうね」
一方の近右衛門と穂乃香の二人は、近右衛門ですら初めて見るほど嬉しそうなエヴァに心底ホッとしていた。
特に近右衛門は未来に禍根を残さぬ為にも是が非でも自分の生きてる間にエヴァを解放せねばならなかったのだ。
仮に恨まれて復讐されるならばそれは自分で無ければならないとの覚悟があってのことだったが、当事者であるエヴァは復讐する気など全くない様子である。
「喜んでるとこ悪いけど、とりあえずさっさと地上に戻ろうや。 お祝いにケーキくらいなら奢ってやるぞ」
そのままエヴァは嬉しそうに自身の力の確認をするが、周りではチャチャゼロとタマモが一緒に抱き合って喜びを分かち合っていた。
それをホッとした様子で見守る近右衛門達もおり、その場の空気は一気に和らぐが今日の横島は木乃香達とクリスマスパーティーをやる約束があるのでその料理などを作るのに忙しい。
加えてまたアルがやって来ても面倒なので喜ぶエヴァ達を急かすように地上に戻っていく。
「よくやった横島。 特別に私の下僕にしてやろう」
「そいつはどうも。 それじゃケーキと一緒に紅茶も献上するよ」
その後図書館島の地下を出た一同だが、横島とタマモとエヴァ達は近右衛門と穂乃香と分かれて店に戻るべく路面電車を待っていた。
近右衛門達と分かれたからか、先程よりも更に機嫌が良くなったエヴァは珍しく饒舌な様子である。
相変わらず上から目線で何故か下僕にされてしまう横島だが、横島自身は特に気にした様子もなく紅茶もサービスすると答える程度だ。
ただよくよく見ると照れ隠しに言ってるように見えなくもない。
そもそも横島はかつて令子から似たような扱いだっただけに慣れたものだった。
まあエヴァからすると近右衛門や穂乃香とは違い横島には一つ借りが出来たと内心では思っていたが、横島からするとこね程度では貸しにするほどの意識は全くない。
正直タマモが嬉しそうなので横島としてはそれでいいというのが本音である。
高位の魔法使いが三人居なければ出来ないほどの高難易度魔法だったが、横島は元より近右衛門と穂乃香の手に掛かれば当然の結果としてすんなりと成功していた。
尤も横島が事前に試したこの世界の西洋魔法は、初歩の初歩である火を灯す魔法くらいだったが。
流石に今の横島のレベルになるとこの世界の人間の魔法などは、一般人が自分の家の電化製品をリモコンで操作する程度の難易度である。
今回横島が気を使ったのは、近右衛門と穂乃香とタイミングを合わせることだけだった。
「オッ! オレモ動ケルゼ」
約十年も苦しめられた呪いから解放されて先程までの不機嫌そうな表情など全く忘れたかのように高笑いするエヴァと、ようやく魔法球以外で自由に動けるようになったチャチャゼロの二人はご機嫌な様子であった。
そして何故かタマモもそんな二人に混じって、嬉しそうにエヴァの高笑いを真似して笑っている。
「よくやく肩の荷が降りたわい」
「そうね」
一方の近右衛門と穂乃香の二人は、近右衛門ですら初めて見るほど嬉しそうなエヴァに心底ホッとしていた。
特に近右衛門は未来に禍根を残さぬ為にも是が非でも自分の生きてる間にエヴァを解放せねばならなかったのだ。
仮に恨まれて復讐されるならばそれは自分で無ければならないとの覚悟があってのことだったが、当事者であるエヴァは復讐する気など全くない様子である。
「喜んでるとこ悪いけど、とりあえずさっさと地上に戻ろうや。 お祝いにケーキくらいなら奢ってやるぞ」
そのままエヴァは嬉しそうに自身の力の確認をするが、周りではチャチャゼロとタマモが一緒に抱き合って喜びを分かち合っていた。
それをホッとした様子で見守る近右衛門達もおり、その場の空気は一気に和らぐが今日の横島は木乃香達とクリスマスパーティーをやる約束があるのでその料理などを作るのに忙しい。
加えてまたアルがやって来ても面倒なので喜ぶエヴァ達を急かすように地上に戻っていく。
「よくやった横島。 特別に私の下僕にしてやろう」
「そいつはどうも。 それじゃケーキと一緒に紅茶も献上するよ」
その後図書館島の地下を出た一同だが、横島とタマモとエヴァ達は近右衛門と穂乃香と分かれて店に戻るべく路面電車を待っていた。
近右衛門達と分かれたからか、先程よりも更に機嫌が良くなったエヴァは珍しく饒舌な様子である。
相変わらず上から目線で何故か下僕にされてしまう横島だが、横島自身は特に気にした様子もなく紅茶もサービスすると答える程度だ。
ただよくよく見ると照れ隠しに言ってるように見えなくもない。
そもそも横島はかつて令子から似たような扱いだっただけに慣れたものだった。
まあエヴァからすると近右衛門や穂乃香とは違い横島には一つ借りが出来たと内心では思っていたが、横島からするとこね程度では貸しにするほどの意識は全くない。
正直タマモが嬉しそうなので横島としてはそれでいいというのが本音である。