平和な日常~冬~3
次に千鶴に続き横島の相手の相手となったのは美砂だった。
横島としてはそろそろ休みたいのが本音だが、期待に満ちた少女達の表情を見ると当分ムリそうである。
通常のダンスパーティーでは男性から女性を誘うのだが、横島の場合はそんな余裕は全くない。
まあ他でも特に豪徳寺と仲間達は横島と同じく女性の方から誘われており、麻帆良のダンスパーティーの場合は男女関係なく誘っているようであるが。
というか身内とも言える少女達が居るのに他の女性を誘ったりすればどうなるかは横島でも分かることだった。
「美砂ちゃんも、やっぱ緊張するのか?」
「当然でしょ! ダンスパーティーなんて初めてなんだし」
千鶴から美砂に代わり横島のダンスがまた微妙に変化するが、それよりも横島は美砂が思った以上に緊張してることに驚いている。
そもそも事前にダンスパーティーについて積極的に盛り上がって参加したいと騒いでいたのは美砂と桜子であり、木乃香達はどちらかと言えば二人に影響されるように加わったに過ぎない。
そんな言い出しっぺの美砂がいつもと違い緊張した様子は横島にとって新鮮であった。
「まあ、この独特の空気は緊張するよな~」
緊張した自分に少し意外そうな表情をした横島に、美砂は少し拗ねたように睨むが流石にダンス中ということもありすぐに水に流す。
「そうね。 人に見られるのはチアリーディングで慣れてるけど見られ方が違う気がする」
一方の横島は拗ねたような美砂に言い訳するように緊張しても仕方ない空気だと続けるが、美砂はそんな横島の意図を理解しつつもあえて流されるまま会話を続ける。
日頃からチアリーディング部で人に見られることに慣れてる美砂も、ダンスパーティーでの見られることはやはり別物に感じるらしい。
尤も原因はいろいろ注目を集めた横島のせいなのだが。
「チアリーディングはなぁ」
「人に見られることは嫌いじゃないけど、男の人って分かりやすいのよね」
適度な緊張感が心地よさ気な美砂は、そもそも人に見られることが嫌いではないらしい。
まあ男性の分かりやすい視線には多少思うところがあるようではあるが。
「マスターなら別にそういう風に見てもいいわよ」
「そりゃどうも。 だけどそういう冗談はあんまり感心せんな」
「すぐそうやって大人ぶるんだから。 精神年齢たいして変わらないじゃん」
横島に対して女性として近付くことがない木乃香や千鶴に対して、美砂は相変わらず隠すことなく女性として接している。
冗談とも本気とも取れる様子で微妙に誘うような言葉をかける美砂に横島はすぐに冗談として受け取るが、美砂は少し不満げに精神年齢は大差ないと言い切った。
いろいろ凄いとこや変なとこは多々ある横島だが、根本的な精神年齢が実は美砂達と大差ないという事実に美砂は当然気付いている。
「俺ってそんなに精神年齢低く見えるか?」
「うん、見える」
最近時々美砂達には言われることだが、大人ぶってると言われると横島は正直なんとも言えない気持ちだった。
ただ美砂からすると横島が大人ぶることが自分達と横島の壁になってる気がして仕方なかったのだ。
横島としてはそろそろ休みたいのが本音だが、期待に満ちた少女達の表情を見ると当分ムリそうである。
通常のダンスパーティーでは男性から女性を誘うのだが、横島の場合はそんな余裕は全くない。
まあ他でも特に豪徳寺と仲間達は横島と同じく女性の方から誘われており、麻帆良のダンスパーティーの場合は男女関係なく誘っているようであるが。
というか身内とも言える少女達が居るのに他の女性を誘ったりすればどうなるかは横島でも分かることだった。
「美砂ちゃんも、やっぱ緊張するのか?」
「当然でしょ! ダンスパーティーなんて初めてなんだし」
千鶴から美砂に代わり横島のダンスがまた微妙に変化するが、それよりも横島は美砂が思った以上に緊張してることに驚いている。
そもそも事前にダンスパーティーについて積極的に盛り上がって参加したいと騒いでいたのは美砂と桜子であり、木乃香達はどちらかと言えば二人に影響されるように加わったに過ぎない。
そんな言い出しっぺの美砂がいつもと違い緊張した様子は横島にとって新鮮であった。
「まあ、この独特の空気は緊張するよな~」
緊張した自分に少し意外そうな表情をした横島に、美砂は少し拗ねたように睨むが流石にダンス中ということもありすぐに水に流す。
「そうね。 人に見られるのはチアリーディングで慣れてるけど見られ方が違う気がする」
一方の横島は拗ねたような美砂に言い訳するように緊張しても仕方ない空気だと続けるが、美砂はそんな横島の意図を理解しつつもあえて流されるまま会話を続ける。
日頃からチアリーディング部で人に見られることに慣れてる美砂も、ダンスパーティーでの見られることはやはり別物に感じるらしい。
尤も原因はいろいろ注目を集めた横島のせいなのだが。
「チアリーディングはなぁ」
「人に見られることは嫌いじゃないけど、男の人って分かりやすいのよね」
適度な緊張感が心地よさ気な美砂は、そもそも人に見られることが嫌いではないらしい。
まあ男性の分かりやすい視線には多少思うところがあるようではあるが。
「マスターなら別にそういう風に見てもいいわよ」
「そりゃどうも。 だけどそういう冗談はあんまり感心せんな」
「すぐそうやって大人ぶるんだから。 精神年齢たいして変わらないじゃん」
横島に対して女性として近付くことがない木乃香や千鶴に対して、美砂は相変わらず隠すことなく女性として接している。
冗談とも本気とも取れる様子で微妙に誘うような言葉をかける美砂に横島はすぐに冗談として受け取るが、美砂は少し不満げに精神年齢は大差ないと言い切った。
いろいろ凄いとこや変なとこは多々ある横島だが、根本的な精神年齢が実は美砂達と大差ないという事実に美砂は当然気付いている。
「俺ってそんなに精神年齢低く見えるか?」
「うん、見える」
最近時々美砂達には言われることだが、大人ぶってると言われると横島は正直なんとも言えない気持ちだった。
ただ美砂からすると横島が大人ぶることが自分達と横島の壁になってる気がして仕方なかったのだ。