平和な日常~冬~2
そして挨拶周りをしていた横島であったが、学園関係者に雪広グループ・那波グループ関係者への挨拶が終わると二時間近く時間が経過していた。
挨拶周りの順序は全て夕映がコントロールしており、突発的に挨拶相手の近くに居て挨拶をする順番が早まるなど変わることもしばしばあったが概ね予定通り進んでいる。
挨拶自体はもちろん横島本人がしていたが、主要な関係者には千鶴が横島と相手を橋渡しするなど活躍していた。
まあ那波グループの令嬢が横島に付きっ切りでサポートする姿は少し驚きの対象であり異例のことだったが、そもそも雪広グループの令嬢であるあやかが横島の代理として実務的に働いてるだけに今更なことである。
何より近右衛門や雪広家や那波家がそれを認めてる以上、第三者がそれにどうこう言うことはない。
ちなみに滅多にパーティーに参加しない千鶴がわざわざパーティーに参加して横島のサポートをしてる件は、横島が那波重工の婿養子の候補ではとの噂になることになるがそれも今更のことだろう。
実際那波家では娘の交遊関係は娘に任せているとのスタンスなので、横島が千鶴に近いことは黙認なのかと見られることになる。
そして目立つ横島と千鶴を尻目に自分は全く目立つ気がない夕映だが、彼女も地味に注目されていた。
そもそも横島の挨拶周りは注目されているが、それを実際にコントロールしてるのが夕映なのは少し見ていれば分かることだった。
横島自身は挨拶周りの順番まで知らされてないので夕映に次は誰かと聞きながら挨拶周りをしているし、当然ながら相手から挨拶に来る人もおり臨機応変に予定している挨拶周りを熟していく姿は中学生としては少し出来すぎである。
元々夕映に関しては雪広グループ関係者と親しい人などの間では、その存在は知られていたということもある。
中学生という立場を理解してか基本的に出過ぎたことはしないが、必要な仕事はきちんと熟すと評判であった。
割と自己主張が強い麻帆良生にしては大人しいと見られてはいるが、同時に周りが求める仕事はきちんと熟すのだから評価されないはずがない。
そもそも何故横島が中学生を使っているのかとの疑問は抱かれることになるが、夕映の存在は地味な仕事とは裏腹に注目を集めていくことになる。
「半分は終わったか?」
「そうですね、六割終わったというところでしょうか。 主要な関係者へは終わりましたが、まだ結構残ってるです」
その後パーティー開始のセレモニーが終わった大ホールでは学生達の吹奏楽などが演奏される中で関係者が懇談していたが、横島達は主要な挨拶周りが終わると一旦ホールを抜けて一息ついていた。
流石に横島も精神的なものからか疲労の表情を見せるが、夕映いわく挨拶周りはまだ四割も残ってるらしい。
「いったん飯にするか? 二人とも腹減ったろ」
本音を言えば横島はもう挨拶周りは嫌だとも思うが、夕映と千鶴が食事もせずにずっと付き合ってるのに嫌だとは言えなかった。
かつての美神令子ほどではないが、元々横島も自由気ままな生活が身体に馴染んでいる。
必要なこととはいえ自身が興味もない相手への挨拶周りは基本的に好きなことではなかった。
尤も夕映も千鶴もそれを理解してるが故に付き合ってるのだが。
「そうですね。 皆さんバラけてしまいましたし、こちらも食事をしましょうか」
この時点でパーティー開始から三時間ほど過ぎていたが、流石にもう主要な関係者以外はホテル内のイベント会場なんかに行きバラけていた。
この後は相手を探して挨拶周りをせねばならないが、結局はこのタイミングで食事にすることになった。
挨拶周りの順序は全て夕映がコントロールしており、突発的に挨拶相手の近くに居て挨拶をする順番が早まるなど変わることもしばしばあったが概ね予定通り進んでいる。
挨拶自体はもちろん横島本人がしていたが、主要な関係者には千鶴が横島と相手を橋渡しするなど活躍していた。
まあ那波グループの令嬢が横島に付きっ切りでサポートする姿は少し驚きの対象であり異例のことだったが、そもそも雪広グループの令嬢であるあやかが横島の代理として実務的に働いてるだけに今更なことである。
何より近右衛門や雪広家や那波家がそれを認めてる以上、第三者がそれにどうこう言うことはない。
ちなみに滅多にパーティーに参加しない千鶴がわざわざパーティーに参加して横島のサポートをしてる件は、横島が那波重工の婿養子の候補ではとの噂になることになるがそれも今更のことだろう。
実際那波家では娘の交遊関係は娘に任せているとのスタンスなので、横島が千鶴に近いことは黙認なのかと見られることになる。
そして目立つ横島と千鶴を尻目に自分は全く目立つ気がない夕映だが、彼女も地味に注目されていた。
そもそも横島の挨拶周りは注目されているが、それを実際にコントロールしてるのが夕映なのは少し見ていれば分かることだった。
横島自身は挨拶周りの順番まで知らされてないので夕映に次は誰かと聞きながら挨拶周りをしているし、当然ながら相手から挨拶に来る人もおり臨機応変に予定している挨拶周りを熟していく姿は中学生としては少し出来すぎである。
元々夕映に関しては雪広グループ関係者と親しい人などの間では、その存在は知られていたということもある。
中学生という立場を理解してか基本的に出過ぎたことはしないが、必要な仕事はきちんと熟すと評判であった。
割と自己主張が強い麻帆良生にしては大人しいと見られてはいるが、同時に周りが求める仕事はきちんと熟すのだから評価されないはずがない。
そもそも何故横島が中学生を使っているのかとの疑問は抱かれることになるが、夕映の存在は地味な仕事とは裏腹に注目を集めていくことになる。
「半分は終わったか?」
「そうですね、六割終わったというところでしょうか。 主要な関係者へは終わりましたが、まだ結構残ってるです」
その後パーティー開始のセレモニーが終わった大ホールでは学生達の吹奏楽などが演奏される中で関係者が懇談していたが、横島達は主要な挨拶周りが終わると一旦ホールを抜けて一息ついていた。
流石に横島も精神的なものからか疲労の表情を見せるが、夕映いわく挨拶周りはまだ四割も残ってるらしい。
「いったん飯にするか? 二人とも腹減ったろ」
本音を言えば横島はもう挨拶周りは嫌だとも思うが、夕映と千鶴が食事もせずにずっと付き合ってるのに嫌だとは言えなかった。
かつての美神令子ほどではないが、元々横島も自由気ままな生活が身体に馴染んでいる。
必要なこととはいえ自身が興味もない相手への挨拶周りは基本的に好きなことではなかった。
尤も夕映も千鶴もそれを理解してるが故に付き合ってるのだが。
「そうですね。 皆さんバラけてしまいましたし、こちらも食事をしましょうか」
この時点でパーティー開始から三時間ほど過ぎていたが、流石にもう主要な関係者以外はホテル内のイベント会場なんかに行きバラけていた。
この後は相手を探して挨拶周りをせねばならないが、結局はこのタイミングで食事にすることになった。