平和な日常~冬~2
一方会場の麻帆良ホテルでは、続々とパーティー参加者達が集まって来ていた。
以前にも説明したが学園主催のパーティーとしては最大規模であるクリスマスパーティーは、支援企業やOBの招待客が二千人に生徒側の参加者が二千人の合計四千人が参加予定である。
当然招待客などは車で来る人も多く、駐車場の手配一つとっても大変であった。
会場のホテルは麻帆良湖の湖畔にあるが、この日はホテルも周囲の駐車場も全て学園による貸し切りである。
そしてホテルのロビーでは学園関係者と手伝いの生徒が招待客や参加者の出迎えを行っており、当然招待状や参加券がなければ入ることは出来ない。
ちなみに主催は学園だが、実際には生徒会が主体となり生徒もかなりの部分でパーティーの運営に関わっている。
学園・生徒・支援企業・OBと、麻帆良学園に関わる関係者がこれほど一同に会う機会は他にはあまりない。
それと余談だが近右衛門の娘である穂乃香に関しては、OB枠の一人として正式に参加してるが刀子と鶴子は裏方として入ってた。
まあ警備に関しては学園の警備局と魔法協会の警備部門が連携して警備しているので、二人には実質的な仕事があって来ている訳ではないが。
ただ魔法協会の最高幹部達も知らない横島の秘密を知る刀子は、何かあった場合には重宝するだろうと呼ばれていた。
なお鶴子に関しては横島の過去を大まかだがすでに説明されている。
この件は近右衛門が土偶羅に了解を取ってからの秘密の開示だったが、そもそも鶴子は穂乃香や詠春に近く隠すのが不可能な一人だったという事情がある。
関西の中ではまだ若い部類に入る夫婦の一番の理解者である鶴子には嘘はつけないのが実情だったらしい。
「木乃香ちゃんの方が楽になったかと思えば……」
「いろいろ目立ったのですから、仕方ないです。 後々根に持たれると厄介ですよ」
そして夕映達に今日のスケジュールを説明されていた横島だが、明らかにテンションが下がっていた。
横島自身もいい年した大人なので挨拶が必要なのは理解するが、社会経験の未熟さからか言われるまで考えもしなかったらしい。
木乃香の方が新堂のおかげで横島の負担が激減したので、ちょっとはパーティーを楽しめるかもと考えていたほどだ。
「それにしても多くないか?」
基本的には横島は挨拶するだけでいいとは言われるが、流石に相手の顔と名前くらいは覚えてほしいのが本音であり相手の簡単な資料を渡されて目を通している。
ただ支援企業だけでも数十社にも及ぶ挨拶先を突然言われてもと流石の横島も若干困惑気味だ。
尤も挨拶先はかなり絞られており、支援企業なんかだと古株の魔法協会を知る企業を中心に挨拶する程度なのだが。
「大丈夫ですよ。 私も一緒に行きますから細かいことは任せて下さい」
そんな横島に対して夕映と千鶴はつい笑ってしまうが、彼女達も横島一人で挨拶周りをさせるつもりはないらしい。
芦優太郎は別に挨拶周りがあって忙しいが、夕映が一緒に挨拶周りに付き合うようだ。
まあ横島一人で挨拶周りをさせるのが不安だというのが本音なのだが、そこは言わぬが花ということだろう。
以前にも説明したが学園主催のパーティーとしては最大規模であるクリスマスパーティーは、支援企業やOBの招待客が二千人に生徒側の参加者が二千人の合計四千人が参加予定である。
当然招待客などは車で来る人も多く、駐車場の手配一つとっても大変であった。
会場のホテルは麻帆良湖の湖畔にあるが、この日はホテルも周囲の駐車場も全て学園による貸し切りである。
そしてホテルのロビーでは学園関係者と手伝いの生徒が招待客や参加者の出迎えを行っており、当然招待状や参加券がなければ入ることは出来ない。
ちなみに主催は学園だが、実際には生徒会が主体となり生徒もかなりの部分でパーティーの運営に関わっている。
学園・生徒・支援企業・OBと、麻帆良学園に関わる関係者がこれほど一同に会う機会は他にはあまりない。
それと余談だが近右衛門の娘である穂乃香に関しては、OB枠の一人として正式に参加してるが刀子と鶴子は裏方として入ってた。
まあ警備に関しては学園の警備局と魔法協会の警備部門が連携して警備しているので、二人には実質的な仕事があって来ている訳ではないが。
ただ魔法協会の最高幹部達も知らない横島の秘密を知る刀子は、何かあった場合には重宝するだろうと呼ばれていた。
なお鶴子に関しては横島の過去を大まかだがすでに説明されている。
この件は近右衛門が土偶羅に了解を取ってからの秘密の開示だったが、そもそも鶴子は穂乃香や詠春に近く隠すのが不可能な一人だったという事情がある。
関西の中ではまだ若い部類に入る夫婦の一番の理解者である鶴子には嘘はつけないのが実情だったらしい。
「木乃香ちゃんの方が楽になったかと思えば……」
「いろいろ目立ったのですから、仕方ないです。 後々根に持たれると厄介ですよ」
そして夕映達に今日のスケジュールを説明されていた横島だが、明らかにテンションが下がっていた。
横島自身もいい年した大人なので挨拶が必要なのは理解するが、社会経験の未熟さからか言われるまで考えもしなかったらしい。
木乃香の方が新堂のおかげで横島の負担が激減したので、ちょっとはパーティーを楽しめるかもと考えていたほどだ。
「それにしても多くないか?」
基本的には横島は挨拶するだけでいいとは言われるが、流石に相手の顔と名前くらいは覚えてほしいのが本音であり相手の簡単な資料を渡されて目を通している。
ただ支援企業だけでも数十社にも及ぶ挨拶先を突然言われてもと流石の横島も若干困惑気味だ。
尤も挨拶先はかなり絞られており、支援企業なんかだと古株の魔法協会を知る企業を中心に挨拶する程度なのだが。
「大丈夫ですよ。 私も一緒に行きますから細かいことは任せて下さい」
そんな横島に対して夕映と千鶴はつい笑ってしまうが、彼女達も横島一人で挨拶周りをさせるつもりはないらしい。
芦優太郎は別に挨拶周りがあって忙しいが、夕映が一緒に挨拶周りに付き合うようだ。
まあ横島一人で挨拶周りをさせるのが不安だというのが本音なのだが、そこは言わぬが花ということだろう。