二章
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「お、お疲れですね……」
成果が出ない三面、四面攻略部隊は、相変わらずその顔に疲労を浮かべている。心機一転頑張ろう!と意気込んで出陣をしたのが今朝のこと。今日1日で随分とくたびれてしまったものだ。
それを見て心配そうにしているのは、今日顕現したばかりの物吉さんだ。
こちらも相変わらず、というべきか。調子の良い夜戦部隊の成果が彼だ。小さな隊長を中心に勝利を重ねて、彼らはどんどん強くなっていく。帰還する姿がだんだんと勇ましく見えてきた。
「ボクも、早くお役に立てたらいいんですけど……」
少しだけ悔しそうな物吉さんの様子も無理はない。顕現したばかりの彼のレベルでは、とても第一部隊に混ざるのは無理だ。幸運には自信のあるという彼だからこそ、余計に歯がゆいのかもしれない。
「じゃあまずは俺たちと一緒にレベリングしましょう!」
そこに手をあげて入ってきたのは鯰尾さんだ。
「夜戦なら俺たち脇差は得意分野ですし、俺たちもカバーに回れるくらいの余裕は出てきましたから!どうですか?主さん」
「なるほど……私はいいと思うけど、物吉さんはどうですか?」
「ぜひ……!ボクも強くなりたいです!」
やる気を見せられたらそれに答えないわけにはいかない。
「それじゃあ、うーんと……骨喰さんと交代で入ろうか。鯰尾さんがなるべくカバーに入ること。それと、小夜さん。わかってると思うけど、何かあったら即帰還で」
「うん、わかった」
「まっかせてください!」
意気揚々と夜戦場へと向かっていった面々を送り出して、今度は第一部隊だ。
「主……癒しがないと死んでしまいそうだ」
「お疲れ様です……今日はもう休憩にしましょうか」
「そうしてくれるとありがたいよ」
それぞれ部屋に引き上げていく彼らには感謝と少しの申し訳なさでいっぱいだ。
自ら戦場に出ることができない以上、彼らを使役することでしか戦うことができない。目当ての刀だって、私の欲でしかない。もちろん、彼らのレベリング、兄弟刀の入手といった目的はあるが、欲がないなんてとても言い切れはしない。
「何沈んだ顔をしてる」
最後に残った山姥切さんに頭を小突かれる。
「……私も戦いたいなって思いました」
「戦場はそんな甘いところじゃないぞ」
「わかってるよ……言ってみただけ」
私みたいな争いのない時代に生まれた小娘が、武器を取ったところでどうにかなるような場所じゃないのはよくわかる。無理なことはわかっていて、口にしてしまった冗談だ。
「あんたは、待っていればいいんだ。俺……は頼りないかもしれないが、あいつらがいる。持ち帰って見せるだろうさ」
「この本丸一番の戦力が何をおっしゃいますか。信じてるよ、山姥切さんのこと。ただ、みんなばっかり疲れて、私は待ってるだけなんてさー。ちょっと申し訳ないじゃん」
思っていたことを、ポロリとこぼしてしまう。別に、どうしようもないことなのだから言ったところでどうにもなりはしない。言ってしまえば、ただの愚痴だ。しかも、誰も悪くない。ただの私の不満。
「それは違う。あんたが待っているから、俺たちはここに帰ってくるんだ。俺たちは戦うことはできても、所詮は刀。怪我をすればあんたを頼ることしかできない」
「それは、審神者だから当然……」
「なら、俺たちも刀だから当然だ。使われてこその刀だからな」
「そう……かな」
「そうだ」
言い切られると、それ以上の反論は出てこない。
山姥切さんの言うことはよくわかる。適材適所。私が戦場に立てないように、刀たちは手入れをすることもできなければ、装備を整えることだってままならない。お互いがいて、成り立っているのだ。
「それでも申し訳ないとかなんとか言うなら、俺たちが出陣している間走り回ったりしていればいい。程よく疲れるだろう」
「え、それはなんか違わない?」
「鍛錬にもなっていいんじゃないか?兄弟たちにいえば付き合ってくれるぞ」
すぐに思い浮かぶ筋肉に、苦笑いをこぼす他ない。
「あれはハードすぎるでしょ……それはちょっと遠慮しとく」
「それじゃあ、おとなしく待っていろ」
「はい……」
うまく言いくるめられた形となり、この話はお開きとなる。
山姥切さんも自室へと戻るようで、自分はどうしようかと考える。特に仕事なんかはないし、何をしても良いのだが、ふと思い立って厨へと向かった。
「お疲れ様です。何かお手伝いすることありますか?」
中を覗き込むと、歌仙さんと青江さんが夕飯の支度を始めようかと言うところだった。
「おや、主。手伝ってくれるのかい?」
「うん、何かできることがあれば」
直接戦場に赴くことはできなくとも、間接的に彼らを支えられればと思い、まずは手近なところから手伝いを申し出たのだ。
「助かるよ、ありがとう。それじゃあ……そこの野菜を一口大に切ってくれるかな」
「はーい、任せて」
「青江にはこっちをお願いするよ」
歌仙さんの指示でそれぞれの仕事に就く。
「ごめんね、遅くなっちゃった……ってあれ?主?」
しばらくすると、燭台切さんが慌ててやってきた。帰還した後だというのに大変だ。
というのも、うちの本丸の食事は燭台切さんと歌仙さんを中心に回っている。二人は好きでやっているから気遣う必要はないというけれど、少なからず負担にはなるはずだ。特に、燭台切さんはここ最近の出陣も相まってお疲れだろう。
「ここは私が引き受けましたので、燭台切さんは休んでいていいですよ」
ふふん、と心なしか胸を張って、安心して任せて欲しいと主張する。
それなのに、燭台切さんはちょっとだけ困った顔を見せる。引き下がるべきか考えているのだろう。遠慮なく、私に任せてくれて良いのだが、彼の性格からして自分の仕事を任せてしまうというのは気がひけるのかもしれない。
「たまにはいいじゃないか。主からの申し出だ、ありがたく受け取ると良いよ」
助け舟を出してくれたのは歌仙さんだ。
「そうだね。今日は僕たちだけでどうにかなりそうだよ」
青江さんも口を揃えてくれる。
おかげで燭台切さんも引き下がってくれるようだ。
「うん、わかったよ。主、ありがとうね」
「良いってことですよ、これくらい!」
燭台切さんに向かってグッと指を立ててみせる。どーんと任せて欲しい。
「主、包丁を使っているときはよそ見をしない!」
後ろから歌仙さんのお叱りが飛んできて、身を縮めた。慌てて野菜に向き直る。
「……大丈夫?」
ちょっと不安そうな燭台切さんの声に、慌てて取り繕う。
「全然大丈夫ですよ!鬼コーチの元で頑張ってみせます」
「誰が鬼だって?」
再び歌仙さんの声にヒィッと声をあげた。
燭台切さんは眉を下げて困ったように笑ったが、「それじゃあ、お願いします」と厨を出て行った。
さて、任されたからには足を引っ張らないように頑張らなければいけない。
「歌仙さーん、野菜切れましたよ」
グッと腕をまくって、気合いを入れ直した。
***
「なんだぁ?随分不恰好だなぁ…」
箸で人参を顔の高さまで持ち上げてまじまじと見つめている。そりゃあ、ちょっとばかり形がいびつかもしれないが、味は美味しいはずだ。
「文句があるのなら食わなくていいんだぞ。主、今日のご飯も美味しいですね」
長谷部さんが隣に座る彼に肘鉄を食らわせたのが見えた。やたらとニコニコして料理を褒めているのは、私が手伝ったということを知っているからだろうか。そんな気遣いがチクリと刺さる。
認めますよ、私の切り方は下手くそでした。
「いっ……!!おい長谷部、何しやがる!!」
そんな声聞こえていないかのように、黙々と食べ進める長谷部さん。
その隣でお腹を抑えているのは、日本号さんだ。
「にしても、物吉さんすごいですよねー!まさか本当に幸運を運ぶとは!」
「いえ、そんな……でも、お役に立てたのなら嬉しいです」
強くなるために、と夜戦場へと向かった物吉さんを含む第二部隊。彼らは早速、新たな刀剣を持ち帰ったのだ。
物吉パワー恐るべし、というべきか。まさか、いきなり結果が出るなどと思っておらず驚いている。これは、次回の鍛刀キャンペーンの協力者が決定したかもしれない……。
「そういえば、主。明日からはまた学校だったよね?」
「うん。またいつも通り夕方にしか返ってこないと思うから、お昼のうちに遠征だけはお願いします」
「了解したよ」
ここ数日、戦力拡充イベントに専念できていたのには訳がある。
というのも、現世、私の時代では現在ゴールデンウィークだ。そのおかげで、日中も本丸で過ごし積極的にイベントに参加することができたのだ。
その長かった休みも終わり、明日からは通常運転となる。つまり、学校が始まるわけで、私は日中本丸にいることができない。
政府支給の通信機を使うことで本丸との連絡は可能で、状況も確認することができるが、出陣だけは通信機を介しての指示はできないらしい。
「何かあったら端末から連絡してね」
何人かには操作の仕方を教え、刀剣同士でも教えあってもらったおかげで使い方は大丈夫なはずだ。
留守中のことはさほど心配していないが、しばらく本丸にいるのが当たり前になっていたおかげでどうも明日から学校だというのが憂鬱に感じる。それに、イベントに力を入れたい気持ちもあって余計に憂鬱だ。
明日からの少ない出陣で、果たして数珠丸さんはゲットなるのだろうか。
当初の目的であり最終目標でもあるまだ見ぬ彼を思い浮かべて、いそいそとする明日の準備はどうにも気が重かった。
2019.9.8
成果が出ない三面、四面攻略部隊は、相変わらずその顔に疲労を浮かべている。心機一転頑張ろう!と意気込んで出陣をしたのが今朝のこと。今日1日で随分とくたびれてしまったものだ。
それを見て心配そうにしているのは、今日顕現したばかりの物吉さんだ。
こちらも相変わらず、というべきか。調子の良い夜戦部隊の成果が彼だ。小さな隊長を中心に勝利を重ねて、彼らはどんどん強くなっていく。帰還する姿がだんだんと勇ましく見えてきた。
「ボクも、早くお役に立てたらいいんですけど……」
少しだけ悔しそうな物吉さんの様子も無理はない。顕現したばかりの彼のレベルでは、とても第一部隊に混ざるのは無理だ。幸運には自信のあるという彼だからこそ、余計に歯がゆいのかもしれない。
「じゃあまずは俺たちと一緒にレベリングしましょう!」
そこに手をあげて入ってきたのは鯰尾さんだ。
「夜戦なら俺たち脇差は得意分野ですし、俺たちもカバーに回れるくらいの余裕は出てきましたから!どうですか?主さん」
「なるほど……私はいいと思うけど、物吉さんはどうですか?」
「ぜひ……!ボクも強くなりたいです!」
やる気を見せられたらそれに答えないわけにはいかない。
「それじゃあ、うーんと……骨喰さんと交代で入ろうか。鯰尾さんがなるべくカバーに入ること。それと、小夜さん。わかってると思うけど、何かあったら即帰還で」
「うん、わかった」
「まっかせてください!」
意気揚々と夜戦場へと向かっていった面々を送り出して、今度は第一部隊だ。
「主……癒しがないと死んでしまいそうだ」
「お疲れ様です……今日はもう休憩にしましょうか」
「そうしてくれるとありがたいよ」
それぞれ部屋に引き上げていく彼らには感謝と少しの申し訳なさでいっぱいだ。
自ら戦場に出ることができない以上、彼らを使役することでしか戦うことができない。目当ての刀だって、私の欲でしかない。もちろん、彼らのレベリング、兄弟刀の入手といった目的はあるが、欲がないなんてとても言い切れはしない。
「何沈んだ顔をしてる」
最後に残った山姥切さんに頭を小突かれる。
「……私も戦いたいなって思いました」
「戦場はそんな甘いところじゃないぞ」
「わかってるよ……言ってみただけ」
私みたいな争いのない時代に生まれた小娘が、武器を取ったところでどうにかなるような場所じゃないのはよくわかる。無理なことはわかっていて、口にしてしまった冗談だ。
「あんたは、待っていればいいんだ。俺……は頼りないかもしれないが、あいつらがいる。持ち帰って見せるだろうさ」
「この本丸一番の戦力が何をおっしゃいますか。信じてるよ、山姥切さんのこと。ただ、みんなばっかり疲れて、私は待ってるだけなんてさー。ちょっと申し訳ないじゃん」
思っていたことを、ポロリとこぼしてしまう。別に、どうしようもないことなのだから言ったところでどうにもなりはしない。言ってしまえば、ただの愚痴だ。しかも、誰も悪くない。ただの私の不満。
「それは違う。あんたが待っているから、俺たちはここに帰ってくるんだ。俺たちは戦うことはできても、所詮は刀。怪我をすればあんたを頼ることしかできない」
「それは、審神者だから当然……」
「なら、俺たちも刀だから当然だ。使われてこその刀だからな」
「そう……かな」
「そうだ」
言い切られると、それ以上の反論は出てこない。
山姥切さんの言うことはよくわかる。適材適所。私が戦場に立てないように、刀たちは手入れをすることもできなければ、装備を整えることだってままならない。お互いがいて、成り立っているのだ。
「それでも申し訳ないとかなんとか言うなら、俺たちが出陣している間走り回ったりしていればいい。程よく疲れるだろう」
「え、それはなんか違わない?」
「鍛錬にもなっていいんじゃないか?兄弟たちにいえば付き合ってくれるぞ」
すぐに思い浮かぶ筋肉に、苦笑いをこぼす他ない。
「あれはハードすぎるでしょ……それはちょっと遠慮しとく」
「それじゃあ、おとなしく待っていろ」
「はい……」
うまく言いくるめられた形となり、この話はお開きとなる。
山姥切さんも自室へと戻るようで、自分はどうしようかと考える。特に仕事なんかはないし、何をしても良いのだが、ふと思い立って厨へと向かった。
「お疲れ様です。何かお手伝いすることありますか?」
中を覗き込むと、歌仙さんと青江さんが夕飯の支度を始めようかと言うところだった。
「おや、主。手伝ってくれるのかい?」
「うん、何かできることがあれば」
直接戦場に赴くことはできなくとも、間接的に彼らを支えられればと思い、まずは手近なところから手伝いを申し出たのだ。
「助かるよ、ありがとう。それじゃあ……そこの野菜を一口大に切ってくれるかな」
「はーい、任せて」
「青江にはこっちをお願いするよ」
歌仙さんの指示でそれぞれの仕事に就く。
「ごめんね、遅くなっちゃった……ってあれ?主?」
しばらくすると、燭台切さんが慌ててやってきた。帰還した後だというのに大変だ。
というのも、うちの本丸の食事は燭台切さんと歌仙さんを中心に回っている。二人は好きでやっているから気遣う必要はないというけれど、少なからず負担にはなるはずだ。特に、燭台切さんはここ最近の出陣も相まってお疲れだろう。
「ここは私が引き受けましたので、燭台切さんは休んでいていいですよ」
ふふん、と心なしか胸を張って、安心して任せて欲しいと主張する。
それなのに、燭台切さんはちょっとだけ困った顔を見せる。引き下がるべきか考えているのだろう。遠慮なく、私に任せてくれて良いのだが、彼の性格からして自分の仕事を任せてしまうというのは気がひけるのかもしれない。
「たまにはいいじゃないか。主からの申し出だ、ありがたく受け取ると良いよ」
助け舟を出してくれたのは歌仙さんだ。
「そうだね。今日は僕たちだけでどうにかなりそうだよ」
青江さんも口を揃えてくれる。
おかげで燭台切さんも引き下がってくれるようだ。
「うん、わかったよ。主、ありがとうね」
「良いってことですよ、これくらい!」
燭台切さんに向かってグッと指を立ててみせる。どーんと任せて欲しい。
「主、包丁を使っているときはよそ見をしない!」
後ろから歌仙さんのお叱りが飛んできて、身を縮めた。慌てて野菜に向き直る。
「……大丈夫?」
ちょっと不安そうな燭台切さんの声に、慌てて取り繕う。
「全然大丈夫ですよ!鬼コーチの元で頑張ってみせます」
「誰が鬼だって?」
再び歌仙さんの声にヒィッと声をあげた。
燭台切さんは眉を下げて困ったように笑ったが、「それじゃあ、お願いします」と厨を出て行った。
さて、任されたからには足を引っ張らないように頑張らなければいけない。
「歌仙さーん、野菜切れましたよ」
グッと腕をまくって、気合いを入れ直した。
***
「なんだぁ?随分不恰好だなぁ…」
箸で人参を顔の高さまで持ち上げてまじまじと見つめている。そりゃあ、ちょっとばかり形がいびつかもしれないが、味は美味しいはずだ。
「文句があるのなら食わなくていいんだぞ。主、今日のご飯も美味しいですね」
長谷部さんが隣に座る彼に肘鉄を食らわせたのが見えた。やたらとニコニコして料理を褒めているのは、私が手伝ったということを知っているからだろうか。そんな気遣いがチクリと刺さる。
認めますよ、私の切り方は下手くそでした。
「いっ……!!おい長谷部、何しやがる!!」
そんな声聞こえていないかのように、黙々と食べ進める長谷部さん。
その隣でお腹を抑えているのは、日本号さんだ。
「にしても、物吉さんすごいですよねー!まさか本当に幸運を運ぶとは!」
「いえ、そんな……でも、お役に立てたのなら嬉しいです」
強くなるために、と夜戦場へと向かった物吉さんを含む第二部隊。彼らは早速、新たな刀剣を持ち帰ったのだ。
物吉パワー恐るべし、というべきか。まさか、いきなり結果が出るなどと思っておらず驚いている。これは、次回の鍛刀キャンペーンの協力者が決定したかもしれない……。
「そういえば、主。明日からはまた学校だったよね?」
「うん。またいつも通り夕方にしか返ってこないと思うから、お昼のうちに遠征だけはお願いします」
「了解したよ」
ここ数日、戦力拡充イベントに専念できていたのには訳がある。
というのも、現世、私の時代では現在ゴールデンウィークだ。そのおかげで、日中も本丸で過ごし積極的にイベントに参加することができたのだ。
その長かった休みも終わり、明日からは通常運転となる。つまり、学校が始まるわけで、私は日中本丸にいることができない。
政府支給の通信機を使うことで本丸との連絡は可能で、状況も確認することができるが、出陣だけは通信機を介しての指示はできないらしい。
「何かあったら端末から連絡してね」
何人かには操作の仕方を教え、刀剣同士でも教えあってもらったおかげで使い方は大丈夫なはずだ。
留守中のことはさほど心配していないが、しばらく本丸にいるのが当たり前になっていたおかげでどうも明日から学校だというのが憂鬱に感じる。それに、イベントに力を入れたい気持ちもあって余計に憂鬱だ。
明日からの少ない出陣で、果たして数珠丸さんはゲットなるのだろうか。
当初の目的であり最終目標でもあるまだ見ぬ彼を思い浮かべて、いそいそとする明日の準備はどうにも気が重かった。
2019.9.8