好きになって欲しい
名前変換
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『財前と名前がカップル秒読みや』
「はぁ!?」
謙也から送られてきた内容に思わず声をあげてしまう。
財前と名前が……?そう言われて思い当たるのは、今日のこと。
部活が終わったあと、謙也の思いつきで財前のところに行くことになった。今日は図書委員の仕事があるからと、部活を休んでいたから、図書室まで迎えに行ってやろうというのだ。
チャイムがなってしばらく経つし、財前のことやから早々に片付けて帰ってるんじゃ無いかとも思ったが、走り出した謙也にそれは届かず、仕方なく図書室まで付き合ったのだ。
財前はまだ図書室にいた。なぜか名前も一緒に。意外な組み合わせだとは思ったが、同じ部活の先輩と後輩。俺の知らんとこで仲良うしとるんやぁ、くらいにしか思わなかった。
それがなんだ。急にもう直ぐ付き合うかもだと?
『なんやそれ、どういうことや』
即座に返信する。
『今日な、図書室であの2人、キスしようとしてたんや!どう考えても両思いやろ!財前はまだ付き合ってへん言うてたで』
スピードスターからの早い返信が上手く飲み込めない。2人がそんなに進んでいたなんて、いったいいつの間に?そもそも2人の気持ちすら知らなかった。いったいいつからなのだろう。
名前は部活内でも同じ学年の俺らといることが多かったと思うし、普段の生活だって、俺らといないときは女友達といることが多かったと思う。確かに財前とはそれなりに話していたりするところは見かけたが、あくまで先輩と後輩、マネージャーと選手。他の部員たちとなにか特別変わった関係であるようには見えなかった。
それは財前だって一緒だ。特別名前のことを気にしている様子はなかったと思う。確かにあいつが喋る女子というのは珍しい存在ではあったが、テニス部のマネージャーなのもあり、それなりに懐いているのだろうと思っていた。
『意外な2人やな。なんも知らんかったわ』
『やろ?俺もやで。これはまた詳しく聞かなあかんよなぁ』
『せやな』
適当なところで謙也とのやり取りを終わらせて、開いたのは名前とのトーク画面。
帰り道ではそんなそぶりをいっさい見せなかったと思ったのだが、謙也の言っていることは本当なのだろうか。本人に聞いてしまえば早いとトーク画面を開いたのはいいものの、文章を書いては消してを繰り返してしまう。上手く文章にできない。
何度目かの文面を消して、一息つく。
明日、朝名前の家まで行こう。学校に行く道すがら、それとなしに聞き出してみよう。
諦めて携帯を消し、今日は一旦そのことを頭から振り切るように努める。
気にしてもしゃあない。明日直接聞いてみればわかることやんか。それでええやろ。
「はぁ!?」
謙也から送られてきた内容に思わず声をあげてしまう。
財前と名前が……?そう言われて思い当たるのは、今日のこと。
部活が終わったあと、謙也の思いつきで財前のところに行くことになった。今日は図書委員の仕事があるからと、部活を休んでいたから、図書室まで迎えに行ってやろうというのだ。
チャイムがなってしばらく経つし、財前のことやから早々に片付けて帰ってるんじゃ無いかとも思ったが、走り出した謙也にそれは届かず、仕方なく図書室まで付き合ったのだ。
財前はまだ図書室にいた。なぜか名前も一緒に。意外な組み合わせだとは思ったが、同じ部活の先輩と後輩。俺の知らんとこで仲良うしとるんやぁ、くらいにしか思わなかった。
それがなんだ。急にもう直ぐ付き合うかもだと?
『なんやそれ、どういうことや』
即座に返信する。
『今日な、図書室であの2人、キスしようとしてたんや!どう考えても両思いやろ!財前はまだ付き合ってへん言うてたで』
スピードスターからの早い返信が上手く飲み込めない。2人がそんなに進んでいたなんて、いったいいつの間に?そもそも2人の気持ちすら知らなかった。いったいいつからなのだろう。
名前は部活内でも同じ学年の俺らといることが多かったと思うし、普段の生活だって、俺らといないときは女友達といることが多かったと思う。確かに財前とはそれなりに話していたりするところは見かけたが、あくまで先輩と後輩、マネージャーと選手。他の部員たちとなにか特別変わった関係であるようには見えなかった。
それは財前だって一緒だ。特別名前のことを気にしている様子はなかったと思う。確かにあいつが喋る女子というのは珍しい存在ではあったが、テニス部のマネージャーなのもあり、それなりに懐いているのだろうと思っていた。
『意外な2人やな。なんも知らんかったわ』
『やろ?俺もやで。これはまた詳しく聞かなあかんよなぁ』
『せやな』
適当なところで謙也とのやり取りを終わらせて、開いたのは名前とのトーク画面。
帰り道ではそんなそぶりをいっさい見せなかったと思ったのだが、謙也の言っていることは本当なのだろうか。本人に聞いてしまえば早いとトーク画面を開いたのはいいものの、文章を書いては消してを繰り返してしまう。上手く文章にできない。
何度目かの文面を消して、一息つく。
明日、朝名前の家まで行こう。学校に行く道すがら、それとなしに聞き出してみよう。
諦めて携帯を消し、今日は一旦そのことを頭から振り切るように努める。
気にしてもしゃあない。明日直接聞いてみればわかることやんか。それでええやろ。