その贈り物、珍重すべし。
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「あー…。で、そもそもペーターはなんでここにいるわけ?」
事の発端はペーターの出現にある。本来あるはずのない姿が場をごちゃごちゃと掻き乱しているのだ。
ペーターは、ずれてもいないネクタイを整えるように指で弄りながら、
「僕の愛しい人が最近、頻繁にある男のもとを訪ねるんです。なにか間違いがあっては困りますからね。彼女が無事に城に戻ってきてくれるよう、迎えにきました」
堂々と居直る。アリスラブは本日も絶好調らしい。見事にストーカーぶりを発揮するペーターを〇〇は嬉しそうに眺めた。
敵地に踏み込んでまでアリスを追いかけるウサギさんは実に微笑ましい。
こんなところまで来たのはそういうことか。理由がはっきりすれば、〇〇はただそれを見守るだけだ。
アリスの嫌そうな顔が目に浮かぶ。だが、そこに許容を認めたときには〇〇にとってますます喜ばしいことだろう。
想像に綻ぶ〇〇の顔をペーターは薄気味悪そうに見ていた。
「そういうわけなら、ペーターはここで待ってなよ。あたしは邪魔しないから」
な、と振り向いて同意を促すと、双子は信じられないというように目を見開いた。
「〇〇、お姉さんをそのウサギに売る気!?」
「〇〇がそんなに薄情な人間だったなんて…!」
「いや、売る売らないの話じゃないから」
ぱたぱたと片手を振る。人聞きの悪い。確かにアリスを慕う二人にしてみれば(しかもどちらかというと彼ら側に立っていた余所者が言うことなら)一種の裏切りかもしれない。
まあ、なんと思われようが気にしない。ペタアリに期待の比率が上がった結果だった。
双子の不満をまあまあと宥める〇〇のうなじに、ごりと固いものが押しつけられた。
肌を焼く熱に驚いて振り向くと、今度は鼻先に突きつけられる。発砲の名残のある銃は熱を発しているためにそれだけでも凶器だった。
「っつ…、危ないだろペーター!火傷したらどうするっ」
「この僕に傷物にされるんです、光栄でしょう?」
アリスに対するそれとは別の意味で思い込みが激しいな、このウサギさん。アナタの与えるものはたとえ苦痛でもあっても崇め奉れと?
白ウサギ崇拝者になるには、心の真っ白な幼いうちに一からそのように教育されなければ到底無理だ。
隙を見せない構えのペーターに、〇〇の背後にいる二人は攻撃しあぐねているようだった。聞こえよがしに言葉で刺すに留まる。
「希少な余所者を殺そうとするなんて、とんだイカれウサギだな。うちの馬鹿ウサギといい勝負だ」
「まだうちの奴のほうがマシじゃない?あいつ、欝陶しいくらい〇〇のことを気に入ってるんだから」
「確かにね。うざったくてぶった切ってやりたくなるよ、あの長い耳」
「今度僕らが短くカットしてやろうか。なんなら無報酬で引き受けるよ」
「ああ、それがいいね。僕らってなんて親切なんだろう!」
おいおい、いったいなんの話をしているんだ。〇〇も自分が窮地なのかなんなのかわからなくなってきた。
ピリピリした敵愾心は薄れ、立ち位置だけが宙ぶらりんになる。
ペーターも敵意を削がれたように門番から目を離し、〇〇に視線を移した。
身構える〇〇の気配を悟ってか、彼は歪に笑みを作った。
「……別に、殺すつもりはありませんよ。もっとも今のところは、ですが」
ここではアリスの目についてしまう。殺るなら時と場所を選んで、綿密な計画のもとあなたを抹殺しますから。
なかなか物騒な台詞を口にして、ペーターは銃を時計に戻した。
「じゃあなんでさっき撃ったんだ」
「…あなたを見て無性にむしゃくしゃしたので。深い意味はありませんし、反省もしてませんけど。なにか?」
「……なんでもない」
文句があるなら言ってみろと赤い眼が言うが、〇〇は引き攣りそうになる顔を自制した。まったく、これだから厄介なんだ。
アリスが傍にいないときのペーターは相手にしないほうが身のためだ。ひとつ成長したな、あたし。今更っぽい教訓だけど。
ひりりと痛む首の後ろを摩る。ペーターは〇〇が顔を顰める様子を見て、冷ややかに口を出した。
「その程度で大袈裟な…。唾でもつけておけばすぐに治ります」
加害者を誰だと思ってる。さすがに文句を飲み込みかねた〇〇は、目を細めて挑発的な笑みを口元に貼りつけた。
「これをどうやって自分で舐めろって?…そんなこと言うならペーター、アナタがやってくれない?」
うなじをやや隠す黒髪を手で分け、彼に背を向けて肩越しに振り向く。思いがけずペーターは間の抜けた顔を晒していた。
唾を吐くまではしないにしても、冷笑で一蹴するだろうと思っていたのだが。
「僕が……その首を……?」
なにかに引き寄せられるようにふらりと近づき、ペーターはそこを凝視した。
白い肌が一部赤く色づいている様は、なんとも形容し難い心地をもたらした。それが自分の手によるものであるなら、なおのこと。
繰り返し呟きながら、ペーターはこちらに迫った。動揺したのは〇〇だ。
まさかあの潔癖な白ウサギが、毛嫌いする余所者の皮膚を舐めるのか?
冗談だと言わせてくれる様子ではない。すぐ傍まで寄ったペーターは徐に腰を屈めた。首筋に影がかかる。
〇〇が息を呑んで気を張りつめたそのとき、少女の声が彼を正気に返らせた。
「――あなたたち、なにしてるの?」
呼びかけに弾かれたようにペーターが飛びのいた。〇〇もはっとして顔を上げる。
「あ、お姉さん!」
「お姉さん、もう帰っちゃうの?もっとゆっくりすればいいのに」
双子に囲まれたアリスは、〇〇とペーターの不自然な距離感に気がつかなかったようだ。
子供達を宥めてから、こちらへとやってくる。〇〇に気づいた彼女は笑顔になったが、距離を置いた場所に立つ男を見てぎょっとした。
「ペーターっ、どうしてこんなところにいるの!?」
「どうしてって…あなたを迎えにきたんですよ、アリス!」
我に返ったペーターは彼女に飛びつかんばかりに駆け寄った。が、すいと避けたアリスは〇〇の腕を引いて、
「〇〇、大丈夫だった?あいつになにかされてない?」
「あは…大丈夫だよ、アリス」
矢継ぎ早に問う心配そうな瞳につい苦笑する。〇〇に対するペーターの日頃の態度が態度なだけに、あながち杞憂とも言えないからだ。
面白くなさそうではあるが、アリスの手前ということもあってペーターは口を引き結んでいる。
それぞれの余所者に対する苛々とうずうずが目に見える。あまり我慢させるのもかわいそうだと、〇〇は身を引いて笑った。
「――じゃ、アリスはペーターと帰って?」
「え…?」
アリス自身にさえ驚かれてしまった。それほど、〇〇が彼女についていくことは日常になりつつあるらしい。
たまには譲歩しよう。あたしのいない間にも、アリスがキャラと仲を深めてくれることを期待して。
この仮にも余所者である自分が残ることで、ディーとダムが今だけアリスを逃してくれるといいのだが。
そう思い二人のいる門へと歩む〇〇の耳に、聞き慣れた音が届いた。
「ちょっとペーター…!あんた、なにしてるのよ!?」
アリスの声に振り返ると、ペーターが真っ直ぐに銃口をこちらに向けていた。
なんで、と危機感よりも純粋な疑問が先行する。思わず足が止まった。
「待ちなさい。あなたごときの分際で、彼女の願いを無視する気ですか?」
「……は?」
「アリスはあなたも一緒に行くことを望んでいます。僕としては甚だ不本意ですが…アリスのためならば、あなたの同行も我慢します」
心の底から嫌そうに顔を顰めながら、ペーターはつかつかと〇〇に歩み寄った。
一定の距離を置いた場所で立ち止まり、胸元のポケットから綺麗にたたまれたハンカチを引き抜く。
放り投げられたものを反射的に手に収めると、ぴりっと手のひらが痛んだ。
双子に手を引かれたときに地面で擦り剥いていたのだ。今になって思い出した。
困惑して視線を送るが、白ウサギは目を合わせようとしない。
「あの…ペーター?」
「目障りなんですよ、これみよがしにアリスに見せられると。あなたの不注意による怪我に違いないのに、彼女は僕を疑うでしょうし」
「はあ…」
「だからそれで覆って、晒すのはやめてください。返してもらわなくて結構です。むしろ迷惑ですから、後で焼却処分してください」
言うだけ言って踵を返し離れていく背中を、ぽかんと見つめて。
手の中に目を落とした〇〇の唇が、自然と弧を描く。
アリスが〇〇の怪我に気づいていなかったとしても、これじゃあ逆に注目してくれと言うようなものだ。
アリス以外の人間に対するペーターの行為は今日も相変わらず優しさには程遠い。言動には一切容赦がない。それは〇〇の望むところでもある。
だが、アリス中心ゆえに時に彼は本意でないことも強いられる。そう、今のように。
そうしていつもの態度を軟化させざるを得ない白ウサギを不憫に思うも、たまにはこういうのも悪くないなと思ってしまうのだ。
「〇〇!〇〇も行っちゃうの?僕達つまらないよ」
「ねえ、〇〇はここにいてくれるでしょう?」
門番達の声が聞こえる。〇〇はハンカチを広げて手に巻きつけた。
ああ。悪いな、ディーとダム。
どんなに強請られても、今日はアナタ達のもとに留まることはできそうにない。
end。→あとがき
事の発端はペーターの出現にある。本来あるはずのない姿が場をごちゃごちゃと掻き乱しているのだ。
ペーターは、ずれてもいないネクタイを整えるように指で弄りながら、
「僕の愛しい人が最近、頻繁にある男のもとを訪ねるんです。なにか間違いがあっては困りますからね。彼女が無事に城に戻ってきてくれるよう、迎えにきました」
堂々と居直る。アリスラブは本日も絶好調らしい。見事にストーカーぶりを発揮するペーターを〇〇は嬉しそうに眺めた。
敵地に踏み込んでまでアリスを追いかけるウサギさんは実に微笑ましい。
こんなところまで来たのはそういうことか。理由がはっきりすれば、〇〇はただそれを見守るだけだ。
アリスの嫌そうな顔が目に浮かぶ。だが、そこに許容を認めたときには〇〇にとってますます喜ばしいことだろう。
想像に綻ぶ〇〇の顔をペーターは薄気味悪そうに見ていた。
「そういうわけなら、ペーターはここで待ってなよ。あたしは邪魔しないから」
な、と振り向いて同意を促すと、双子は信じられないというように目を見開いた。
「〇〇、お姉さんをそのウサギに売る気!?」
「〇〇がそんなに薄情な人間だったなんて…!」
「いや、売る売らないの話じゃないから」
ぱたぱたと片手を振る。人聞きの悪い。確かにアリスを慕う二人にしてみれば(しかもどちらかというと彼ら側に立っていた余所者が言うことなら)一種の裏切りかもしれない。
まあ、なんと思われようが気にしない。ペタアリに期待の比率が上がった結果だった。
双子の不満をまあまあと宥める〇〇のうなじに、ごりと固いものが押しつけられた。
肌を焼く熱に驚いて振り向くと、今度は鼻先に突きつけられる。発砲の名残のある銃は熱を発しているためにそれだけでも凶器だった。
「っつ…、危ないだろペーター!火傷したらどうするっ」
「この僕に傷物にされるんです、光栄でしょう?」
アリスに対するそれとは別の意味で思い込みが激しいな、このウサギさん。アナタの与えるものはたとえ苦痛でもあっても崇め奉れと?
白ウサギ崇拝者になるには、心の真っ白な幼いうちに一からそのように教育されなければ到底無理だ。
隙を見せない構えのペーターに、〇〇の背後にいる二人は攻撃しあぐねているようだった。聞こえよがしに言葉で刺すに留まる。
「希少な余所者を殺そうとするなんて、とんだイカれウサギだな。うちの馬鹿ウサギといい勝負だ」
「まだうちの奴のほうがマシじゃない?あいつ、欝陶しいくらい〇〇のことを気に入ってるんだから」
「確かにね。うざったくてぶった切ってやりたくなるよ、あの長い耳」
「今度僕らが短くカットしてやろうか。なんなら無報酬で引き受けるよ」
「ああ、それがいいね。僕らってなんて親切なんだろう!」
おいおい、いったいなんの話をしているんだ。〇〇も自分が窮地なのかなんなのかわからなくなってきた。
ピリピリした敵愾心は薄れ、立ち位置だけが宙ぶらりんになる。
ペーターも敵意を削がれたように門番から目を離し、〇〇に視線を移した。
身構える〇〇の気配を悟ってか、彼は歪に笑みを作った。
「……別に、殺すつもりはありませんよ。もっとも今のところは、ですが」
ここではアリスの目についてしまう。殺るなら時と場所を選んで、綿密な計画のもとあなたを抹殺しますから。
なかなか物騒な台詞を口にして、ペーターは銃を時計に戻した。
「じゃあなんでさっき撃ったんだ」
「…あなたを見て無性にむしゃくしゃしたので。深い意味はありませんし、反省もしてませんけど。なにか?」
「……なんでもない」
文句があるなら言ってみろと赤い眼が言うが、〇〇は引き攣りそうになる顔を自制した。まったく、これだから厄介なんだ。
アリスが傍にいないときのペーターは相手にしないほうが身のためだ。ひとつ成長したな、あたし。今更っぽい教訓だけど。
ひりりと痛む首の後ろを摩る。ペーターは〇〇が顔を顰める様子を見て、冷ややかに口を出した。
「その程度で大袈裟な…。唾でもつけておけばすぐに治ります」
加害者を誰だと思ってる。さすがに文句を飲み込みかねた〇〇は、目を細めて挑発的な笑みを口元に貼りつけた。
「これをどうやって自分で舐めろって?…そんなこと言うならペーター、アナタがやってくれない?」
うなじをやや隠す黒髪を手で分け、彼に背を向けて肩越しに振り向く。思いがけずペーターは間の抜けた顔を晒していた。
唾を吐くまではしないにしても、冷笑で一蹴するだろうと思っていたのだが。
「僕が……その首を……?」
なにかに引き寄せられるようにふらりと近づき、ペーターはそこを凝視した。
白い肌が一部赤く色づいている様は、なんとも形容し難い心地をもたらした。それが自分の手によるものであるなら、なおのこと。
繰り返し呟きながら、ペーターはこちらに迫った。動揺したのは〇〇だ。
まさかあの潔癖な白ウサギが、毛嫌いする余所者の皮膚を舐めるのか?
冗談だと言わせてくれる様子ではない。すぐ傍まで寄ったペーターは徐に腰を屈めた。首筋に影がかかる。
〇〇が息を呑んで気を張りつめたそのとき、少女の声が彼を正気に返らせた。
「――あなたたち、なにしてるの?」
呼びかけに弾かれたようにペーターが飛びのいた。〇〇もはっとして顔を上げる。
「あ、お姉さん!」
「お姉さん、もう帰っちゃうの?もっとゆっくりすればいいのに」
双子に囲まれたアリスは、〇〇とペーターの不自然な距離感に気がつかなかったようだ。
子供達を宥めてから、こちらへとやってくる。〇〇に気づいた彼女は笑顔になったが、距離を置いた場所に立つ男を見てぎょっとした。
「ペーターっ、どうしてこんなところにいるの!?」
「どうしてって…あなたを迎えにきたんですよ、アリス!」
我に返ったペーターは彼女に飛びつかんばかりに駆け寄った。が、すいと避けたアリスは〇〇の腕を引いて、
「〇〇、大丈夫だった?あいつになにかされてない?」
「あは…大丈夫だよ、アリス」
矢継ぎ早に問う心配そうな瞳につい苦笑する。〇〇に対するペーターの日頃の態度が態度なだけに、あながち杞憂とも言えないからだ。
面白くなさそうではあるが、アリスの手前ということもあってペーターは口を引き結んでいる。
それぞれの余所者に対する苛々とうずうずが目に見える。あまり我慢させるのもかわいそうだと、〇〇は身を引いて笑った。
「――じゃ、アリスはペーターと帰って?」
「え…?」
アリス自身にさえ驚かれてしまった。それほど、〇〇が彼女についていくことは日常になりつつあるらしい。
たまには譲歩しよう。あたしのいない間にも、アリスがキャラと仲を深めてくれることを期待して。
この仮にも余所者である自分が残ることで、ディーとダムが今だけアリスを逃してくれるといいのだが。
そう思い二人のいる門へと歩む〇〇の耳に、聞き慣れた音が届いた。
「ちょっとペーター…!あんた、なにしてるのよ!?」
アリスの声に振り返ると、ペーターが真っ直ぐに銃口をこちらに向けていた。
なんで、と危機感よりも純粋な疑問が先行する。思わず足が止まった。
「待ちなさい。あなたごときの分際で、彼女の願いを無視する気ですか?」
「……は?」
「アリスはあなたも一緒に行くことを望んでいます。僕としては甚だ不本意ですが…アリスのためならば、あなたの同行も我慢します」
心の底から嫌そうに顔を顰めながら、ペーターはつかつかと〇〇に歩み寄った。
一定の距離を置いた場所で立ち止まり、胸元のポケットから綺麗にたたまれたハンカチを引き抜く。
放り投げられたものを反射的に手に収めると、ぴりっと手のひらが痛んだ。
双子に手を引かれたときに地面で擦り剥いていたのだ。今になって思い出した。
困惑して視線を送るが、白ウサギは目を合わせようとしない。
「あの…ペーター?」
「目障りなんですよ、これみよがしにアリスに見せられると。あなたの不注意による怪我に違いないのに、彼女は僕を疑うでしょうし」
「はあ…」
「だからそれで覆って、晒すのはやめてください。返してもらわなくて結構です。むしろ迷惑ですから、後で焼却処分してください」
言うだけ言って踵を返し離れていく背中を、ぽかんと見つめて。
手の中に目を落とした〇〇の唇が、自然と弧を描く。
アリスが〇〇の怪我に気づいていなかったとしても、これじゃあ逆に注目してくれと言うようなものだ。
アリス以外の人間に対するペーターの行為は今日も相変わらず優しさには程遠い。言動には一切容赦がない。それは〇〇の望むところでもある。
だが、アリス中心ゆえに時に彼は本意でないことも強いられる。そう、今のように。
そうしていつもの態度を軟化させざるを得ない白ウサギを不憫に思うも、たまにはこういうのも悪くないなと思ってしまうのだ。
「〇〇!〇〇も行っちゃうの?僕達つまらないよ」
「ねえ、〇〇はここにいてくれるでしょう?」
門番達の声が聞こえる。〇〇はハンカチを広げて手に巻きつけた。
ああ。悪いな、ディーとダム。
どんなに強請られても、今日はアナタ達のもとに留まることはできそうにない。
end。→あとがき