水に想いを告げる瞳の警鐘
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気分の転換ができたといえばできた。双子の乱入もおいしかった。
しかし、アリスと双子を楽しんだというようり、要らぬ災難に巻き込まれた感が強い。
得体の知れない物体に接触した身体を丹念に拭き、衣服を身につけた。
脱衣所を出たところで、エリオットに出くわした。お互いに意外な場所で顔を合わせたことに驚いた。
「エリオットも大浴場に?」
「〇〇も?…てか、もう済ませてきたのか」
「うん。すっきり……そう、すっきりさせてもらったよ」
言いよどんだ〇〇は、湯船に不純物が混入している可能性について考えることを意識的に避けた。
エリオットに忠告するほうがそれは親切なのだろうが、一から説明するのも面倒だ。
意味もなく軽く微笑んで、まあこれだけは言っておくかと口を開く。
「行くなら心の準備をして入ったほうがいい。今、アリスと双子が入ってるから」
「はっ!?…俺、なんかまずいときに来ちまったのか?」
「さあ…。まずいかどうかは直接その目で確かめれば?」
本当に中でまずいことが行われているのなら、そこから出てきたあたしこそまずいだろう。
そこまで考えが至らないのか、エリオットは本気で入るべきか否か悩んでいる。
(アリスと門番達と三月ウサギの入浴シーン、か)
たった今出てきたところで再び入るのは気が引ける上、あの物体との再会は願い下げである。
…決めた。またの機会に堪能させてもらうとしよう。
「まあそう悩まずに、気軽に入ればいいんじゃないの。それじゃお先ー」
「あっ…待てよ!俺を置いていかないでくれっ」
去ろうとする〇〇の肩を引き止め、考えを巡らせたエリオットは即決した。
「風呂はまた今度にする!」
「…いいんだ?」
「ああ!別に気が向いたから来ただけだからな」
それより、とエリオットは〇〇の手を取った。
湯であたたまった身体よりも高い体温に触れられ、ぴくっと反応してしまう。
「最近ゆっくり話す機会がなかっただろ。今から俺の部屋に来てくれよ。なっ?」
「え…」
予想もしない誘いに思わず声が漏れた。そこに含まれた感情を耳聡く聞き分けたオレンジ色のウサギはうるっと瞳を揺らした。
がたいがいいのにどうしてこう様になるのだろう。耳か、ウサ耳効果なのか。
怯む〇〇の手を強く握り、計画的とも思えないが情に訴える顔をして、
「ただあんたと喋りたいだけなんだ。それでも駄目か…?」
「え、と」
「なんもしねえから、そう警戒しないでくれよ」
「や、その点はまったく憂慮してないからいいんだけど」
渋る理由を誤解するエリオットは「じゃあいいよな」と手を引いて強引に歩き出した。今日は何故か押しが強い。
そういえば、最近顔を合わせたのはいつのことだっただろうか。
最後にゆっくり話したのは、いつ。
途端に鈍くなる思考に任せて、〇〇は思い出すことを放棄した。
しかし、アリスと双子を楽しんだというようり、要らぬ災難に巻き込まれた感が強い。
得体の知れない物体に接触した身体を丹念に拭き、衣服を身につけた。
脱衣所を出たところで、エリオットに出くわした。お互いに意外な場所で顔を合わせたことに驚いた。
「エリオットも大浴場に?」
「〇〇も?…てか、もう済ませてきたのか」
「うん。すっきり……そう、すっきりさせてもらったよ」
言いよどんだ〇〇は、湯船に不純物が混入している可能性について考えることを意識的に避けた。
エリオットに忠告するほうがそれは親切なのだろうが、一から説明するのも面倒だ。
意味もなく軽く微笑んで、まあこれだけは言っておくかと口を開く。
「行くなら心の準備をして入ったほうがいい。今、アリスと双子が入ってるから」
「はっ!?…俺、なんかまずいときに来ちまったのか?」
「さあ…。まずいかどうかは直接その目で確かめれば?」
本当に中でまずいことが行われているのなら、そこから出てきたあたしこそまずいだろう。
そこまで考えが至らないのか、エリオットは本気で入るべきか否か悩んでいる。
(アリスと門番達と三月ウサギの入浴シーン、か)
たった今出てきたところで再び入るのは気が引ける上、あの物体との再会は願い下げである。
…決めた。またの機会に堪能させてもらうとしよう。
「まあそう悩まずに、気軽に入ればいいんじゃないの。それじゃお先ー」
「あっ…待てよ!俺を置いていかないでくれっ」
去ろうとする〇〇の肩を引き止め、考えを巡らせたエリオットは即決した。
「風呂はまた今度にする!」
「…いいんだ?」
「ああ!別に気が向いたから来ただけだからな」
それより、とエリオットは〇〇の手を取った。
湯であたたまった身体よりも高い体温に触れられ、ぴくっと反応してしまう。
「最近ゆっくり話す機会がなかっただろ。今から俺の部屋に来てくれよ。なっ?」
「え…」
予想もしない誘いに思わず声が漏れた。そこに含まれた感情を耳聡く聞き分けたオレンジ色のウサギはうるっと瞳を揺らした。
がたいがいいのにどうしてこう様になるのだろう。耳か、ウサ耳効果なのか。
怯む〇〇の手を強く握り、計画的とも思えないが情に訴える顔をして、
「ただあんたと喋りたいだけなんだ。それでも駄目か…?」
「え、と」
「なんもしねえから、そう警戒しないでくれよ」
「や、その点はまったく憂慮してないからいいんだけど」
渋る理由を誤解するエリオットは「じゃあいいよな」と手を引いて強引に歩き出した。今日は何故か押しが強い。
そういえば、最近顔を合わせたのはいつのことだっただろうか。
最後にゆっくり話したのは、いつ。
途端に鈍くなる思考に任せて、〇〇は思い出すことを放棄した。