目覚めはきっと悪夢の継続
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「楽しそうだね」
この黒だか赤だか紫だかの、とにかくもやもやしていてぼんやりした光がいくつもあるよく分からない空間にももう慣れた。
自分にとっては夢のような世界(実際夢なのかもしれない)で眠りにつき、夢の中の夢でこの夢魔に会うのも珍しくなくなると、「慣れは偉大だ」とつくづく思う。
「もうすっかりこの世界に馴染んだようじゃないか」
「まあね。少なくともメインキャラに出会い頭で撃たれる心配をしなくていい程度には」
「それはよかった」
くつくつと笑う夢魔の顔色は相変わらず悪い。唇の色なんて軽く死人の域に踏み込んでいる。
だが〇〇にとって重要な点はそこではない。
(ああ…杉田さんボイス…っ!)
杉田さんLOVE!な人間なら、この声を聴けるだけで幸せを感じるはずだ。
声の主がたとえ吐血蓑虫だろうといっこうに構わない。顔色と吐血を除けば、この男も充分いい男(性格は別。要点は顔)に分類されるのだから尚良し。
「…。〇〇、君は今なにを考えているんだ?」
「〇〇」!この声で名前を呼んでもらえるなんて何度感激してもし足りない!
そして都合がいいことに、この空間にいながら夢魔には〇〇の心が読めないという。
だからこの妄想も心置きなく続けられるのだ。
「なんだか、ものすごく邪な感情を君から感じるんだが…」
「大丈夫だナイトメア。それは単なる被害妄想に過ぎないよ」
言い切ってやると、ナイトメアは納得しないような顔をしながらも、まあいいかと流すことにしたらしい。うん、賢明だな。
宙を浮遊して〇〇の周りを一周すると、腿に備えつけられたものを見た。
「銃なんて装備したのか、君は」
「ああ、これ?そっか、夢の中にまで持ってこられるのかー。ちょっとびっくり」
ホルダーから取り出して照準をナイトメアに合わせると、彼は引き攣った笑みを作った。やだな、撃たないよ。
「エアガンなんだ。もちろん実弾じゃないけど、当たればそれなりの効果が得られるんだってさ」
「…効果、ね」
「試してみる?」
「それは遠慮したい」
「だろうな」
ただでさえ、万年病人の夢魔だ。これがとどめの一発にでもなったら寝覚めが悪い。杉田さんの声を殺すのもごめんだ。
手にしていたそれをしまうと、改めてナイトメアに向き直った。
「?なんだい、〇〇」
「いや…。改めて考えると、不思議だなと」
手を伸ばしても拒まれる様子はなかったから、そのままナイトメアの頬を撫でてみた。
夢の中の出来事を「これは夢だ」と認識できるのはごく稀だ。逆に、夢の中でこんなにしっかりと感覚を認識できるのも稀なことだと思う。
「…リアルな夢の世界だ」
「現実(リアル)の世界だよ」
〇〇の手の感触にうっとりと目を細めたまま、ナイトメアは言った。
「たしかに君の生きる世界とは随分異なる。けれど、此処もまた実在するひとつの世界なんだ」
だとしても、自分にとってはやはり“創造の世界”に過ぎない。
そう思うから、のめり込む心配もなく楽しめる。
一歩離れた所からすべてを見渡して、傍観者として愉しめる。
この黒だか赤だか紫だかの、とにかくもやもやしていてぼんやりした光がいくつもあるよく分からない空間にももう慣れた。
自分にとっては夢のような世界(実際夢なのかもしれない)で眠りにつき、夢の中の夢でこの夢魔に会うのも珍しくなくなると、「慣れは偉大だ」とつくづく思う。
「もうすっかりこの世界に馴染んだようじゃないか」
「まあね。少なくともメインキャラに出会い頭で撃たれる心配をしなくていい程度には」
「それはよかった」
くつくつと笑う夢魔の顔色は相変わらず悪い。唇の色なんて軽く死人の域に踏み込んでいる。
だが〇〇にとって重要な点はそこではない。
(ああ…杉田さんボイス…っ!)
杉田さんLOVE!な人間なら、この声を聴けるだけで幸せを感じるはずだ。
声の主がたとえ吐血蓑虫だろうといっこうに構わない。顔色と吐血を除けば、この男も充分いい男(性格は別。要点は顔)に分類されるのだから尚良し。
「…。〇〇、君は今なにを考えているんだ?」
「〇〇」!この声で名前を呼んでもらえるなんて何度感激してもし足りない!
そして都合がいいことに、この空間にいながら夢魔には〇〇の心が読めないという。
だからこの妄想も心置きなく続けられるのだ。
「なんだか、ものすごく邪な感情を君から感じるんだが…」
「大丈夫だナイトメア。それは単なる被害妄想に過ぎないよ」
言い切ってやると、ナイトメアは納得しないような顔をしながらも、まあいいかと流すことにしたらしい。うん、賢明だな。
宙を浮遊して〇〇の周りを一周すると、腿に備えつけられたものを見た。
「銃なんて装備したのか、君は」
「ああ、これ?そっか、夢の中にまで持ってこられるのかー。ちょっとびっくり」
ホルダーから取り出して照準をナイトメアに合わせると、彼は引き攣った笑みを作った。やだな、撃たないよ。
「エアガンなんだ。もちろん実弾じゃないけど、当たればそれなりの効果が得られるんだってさ」
「…効果、ね」
「試してみる?」
「それは遠慮したい」
「だろうな」
ただでさえ、万年病人の夢魔だ。これがとどめの一発にでもなったら寝覚めが悪い。杉田さんの声を殺すのもごめんだ。
手にしていたそれをしまうと、改めてナイトメアに向き直った。
「?なんだい、〇〇」
「いや…。改めて考えると、不思議だなと」
手を伸ばしても拒まれる様子はなかったから、そのままナイトメアの頬を撫でてみた。
夢の中の出来事を「これは夢だ」と認識できるのはごく稀だ。逆に、夢の中でこんなにしっかりと感覚を認識できるのも稀なことだと思う。
「…リアルな夢の世界だ」
「現実(リアル)の世界だよ」
〇〇の手の感触にうっとりと目を細めたまま、ナイトメアは言った。
「たしかに君の生きる世界とは随分異なる。けれど、此処もまた実在するひとつの世界なんだ」
だとしても、自分にとってはやはり“創造の世界”に過ぎない。
そう思うから、のめり込む心配もなく楽しめる。
一歩離れた所からすべてを見渡して、傍観者として愉しめる。