引き金を引いたのは誰か
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他愛のない会話を交えながら進み、休憩を挟んで再び歩き始めた頃、〇〇はふと周囲に目をやった。
茂った木々のせいで薄暗いのかと思っていたが、それだけではないようだ。
森はいつの間にか夜の気配に包まれていた。しまった、と思う。
「〇〇?ぐずぐずしてると置いてっちゃうぜ?」
わざわざ選んだように(彼にその気はないのだろうが)さらに森の深くに入ろうとする赤を、〇〇は慌てて追いかけた。こんな場所に独り残されても困る。
ガザガザと草を葉を避けて通る背中に呼びかけた
「エース」
「なんだい?」
「あたし、そろそろ戻らないと…」
「戻る?」
「約束があるんだよ。ブラッドに呼ばれてるんだ」
「へえ…」
エースは一瞬手を止めたように見えたが、何事もなかったように手前の太い枝をぐいと押しのけた。
関係ない、興味がないというように取り合わないエースに、〇〇がなおも続けようとした矢先。
なにかが一瞬にして顔面に直撃した。
「ぃだ……っ」
乾燥していて密集したなにかは、瞬間的に顔を擦るようにして離れた。
なんなんだと顔を押さえて見上げると、ひらりと落ちてくる一枚の葉っぱ。
「……」
先を行く男を無言で見やれば、悪気のない笑顔が返ってきた。
「はははっ、余計なことを考えてるとケガするぜ?森の中は危険がいっぱいだからなあ!」
明らかにエースの手放した枝が反動でダイレクトアタックを仕掛けてきたのだが。
出そうになった文句は喉の奥で溶け、代わりに浅い溜め息をついた。
なんかもう疲れたよ。歩き廻ったせいで足は痛いし、顔もなんかヒリヒリするし。
誰かさんの爽やかな黒さに当てられて、精神的にも疲弊していたのだろう。
夜になったということで、エースが手際よくテントを組み立てていくのを傍で見ていた〇〇は、招く手に従順な態度で中に入った。
図らずも参加させられたアウトドアだ。まだ先だと思っていた仕事の時間を迎えてしまったが、どうしようもなかった。
雇われの身としては、時間にルーズなのは駄目だろうと思うわけで。
しかし、この疲労を抱えたまま道なき道を帽子屋屋敷目指して突き進めるほどの気力もなく。
早々に〇〇は結論を下した。
(ブラッドには後で謝ろう。うん)
とにかく今はこの心身を休めよう。自分の計りでいえば一時間か二時間くらい。それから帽子屋屋敷に行く。
今回の夜が長いことを祈るばかりだ。
茂った木々のせいで薄暗いのかと思っていたが、それだけではないようだ。
森はいつの間にか夜の気配に包まれていた。しまった、と思う。
「〇〇?ぐずぐずしてると置いてっちゃうぜ?」
わざわざ選んだように(彼にその気はないのだろうが)さらに森の深くに入ろうとする赤を、〇〇は慌てて追いかけた。こんな場所に独り残されても困る。
ガザガザと草を葉を避けて通る背中に呼びかけた
「エース」
「なんだい?」
「あたし、そろそろ戻らないと…」
「戻る?」
「約束があるんだよ。ブラッドに呼ばれてるんだ」
「へえ…」
エースは一瞬手を止めたように見えたが、何事もなかったように手前の太い枝をぐいと押しのけた。
関係ない、興味がないというように取り合わないエースに、〇〇がなおも続けようとした矢先。
なにかが一瞬にして顔面に直撃した。
「ぃだ……っ」
乾燥していて密集したなにかは、瞬間的に顔を擦るようにして離れた。
なんなんだと顔を押さえて見上げると、ひらりと落ちてくる一枚の葉っぱ。
「……」
先を行く男を無言で見やれば、悪気のない笑顔が返ってきた。
「はははっ、余計なことを考えてるとケガするぜ?森の中は危険がいっぱいだからなあ!」
明らかにエースの手放した枝が反動でダイレクトアタックを仕掛けてきたのだが。
出そうになった文句は喉の奥で溶け、代わりに浅い溜め息をついた。
なんかもう疲れたよ。歩き廻ったせいで足は痛いし、顔もなんかヒリヒリするし。
誰かさんの爽やかな黒さに当てられて、精神的にも疲弊していたのだろう。
夜になったということで、エースが手際よくテントを組み立てていくのを傍で見ていた〇〇は、招く手に従順な態度で中に入った。
図らずも参加させられたアウトドアだ。まだ先だと思っていた仕事の時間を迎えてしまったが、どうしようもなかった。
雇われの身としては、時間にルーズなのは駄目だろうと思うわけで。
しかし、この疲労を抱えたまま道なき道を帽子屋屋敷目指して突き進めるほどの気力もなく。
早々に〇〇は結論を下した。
(ブラッドには後で謝ろう。うん)
とにかく今はこの心身を休めよう。自分の計りでいえば一時間か二時間くらい。それから帽子屋屋敷に行く。
今回の夜が長いことを祈るばかりだ。