交差
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18、求めたぬくもりを手にする
講義の発表は比較的簡単なものだった。
以前から着々と準備を進めていたということもあり、本腰を入れて取り組んだ二週間はあっという間だった。
次の発表はもうしばらく先だろう。これでひと安心だ。
だが同時に●●は、頭の片隅に保留していた問題とどうしても向き合わざるを得なくなった。
(うう…。時間を置いたせいで、余計に会いにくくなっちゃうなんて)
それ以上に、ものすごく会いたくもなっているのだが。
その証拠に●●は今、静雄の住んでいるアパートの部屋の前にいた。
タイミングがいいのか悪いのか、鍵がかかっている。おそらく仕事で留守にしているのだろう。
●●はその場に腰を下ろして、扉にそっと後頭部をつけた。時刻は午後九時半を少し回ったところだ。
静雄が帰ってくるのはまだ先かもしれない。
今日の大学の講義は午後からある。あちらとこちらでは昼夜が逆転しているだけだから、時計はそのままで時刻を確認できる。
(十二時には帰らないと遅刻しちゃうなー…)
膝を抱えて、ふうと溜め息ひとつ。むくりと不安感が胸に湧いてきた。
急に会いに来なくなった●●を、静雄はどう思っているのだろうか。
もとはといえば、この交流のすべては●●から始まったのだ。この世界に来たのは彼に会うためだという直感を信じて。
押しつけがましさや独り善がりがないとは言いきれない。
だから、もし自分のなにかが原因で彼に愛想をつかされたのだとしてもしかたないと、●●は思っている。
(静さん……)
たった二週間だ。その二週間が、寂しかった。
講義で気を紛らわせるというのも学生としてどうかと思うが、事実そんな面もあったので否定はできない。
勉強のことで頭をいっぱいにしてもなお、静雄のことを思い出さない日はなかった。
(会いたいなぁ…。ちょっとでいいから、会いたいよ…)
膝の上に乗せた腕に額をくっつけて、●●は目を閉じた。
身体が欲するだけの睡眠をとった後のはずなのに、うとうとと意識が夢現を彷徨い始めた。
腕の中に、頭が徐々に沈んでいく。ああ、だめ。こんなところで眠っちゃったら、だめなのに。
するすると引き寄せられるように、●●はまどろみに身を委ねていった。
講義の発表は比較的簡単なものだった。
以前から着々と準備を進めていたということもあり、本腰を入れて取り組んだ二週間はあっという間だった。
次の発表はもうしばらく先だろう。これでひと安心だ。
だが同時に●●は、頭の片隅に保留していた問題とどうしても向き合わざるを得なくなった。
(うう…。時間を置いたせいで、余計に会いにくくなっちゃうなんて)
それ以上に、ものすごく会いたくもなっているのだが。
その証拠に●●は今、静雄の住んでいるアパートの部屋の前にいた。
タイミングがいいのか悪いのか、鍵がかかっている。おそらく仕事で留守にしているのだろう。
●●はその場に腰を下ろして、扉にそっと後頭部をつけた。時刻は午後九時半を少し回ったところだ。
静雄が帰ってくるのはまだ先かもしれない。
今日の大学の講義は午後からある。あちらとこちらでは昼夜が逆転しているだけだから、時計はそのままで時刻を確認できる。
(十二時には帰らないと遅刻しちゃうなー…)
膝を抱えて、ふうと溜め息ひとつ。むくりと不安感が胸に湧いてきた。
急に会いに来なくなった●●を、静雄はどう思っているのだろうか。
もとはといえば、この交流のすべては●●から始まったのだ。この世界に来たのは彼に会うためだという直感を信じて。
押しつけがましさや独り善がりがないとは言いきれない。
だから、もし自分のなにかが原因で彼に愛想をつかされたのだとしてもしかたないと、●●は思っている。
(静さん……)
たった二週間だ。その二週間が、寂しかった。
講義で気を紛らわせるというのも学生としてどうかと思うが、事実そんな面もあったので否定はできない。
勉強のことで頭をいっぱいにしてもなお、静雄のことを思い出さない日はなかった。
(会いたいなぁ…。ちょっとでいいから、会いたいよ…)
膝の上に乗せた腕に額をくっつけて、●●は目を閉じた。
身体が欲するだけの睡眠をとった後のはずなのに、うとうとと意識が夢現を彷徨い始めた。
腕の中に、頭が徐々に沈んでいく。ああ、だめ。こんなところで眠っちゃったら、だめなのに。
するすると引き寄せられるように、●●はまどろみに身を委ねていった。