夢妄想まとめ
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小「どうした仙蔵、そんなにブスッとした顔をして」
仙「誰がブスだ。何でもない、構うな」
小「そうか、じゃあな」
仙「待て、ここは何があったのか聞くのが普通だろ」
小「えー。私はこれから用事があるのだ」
仙「どうせバレーボールか塹壕掘りだろう」
小「惜しいな。綾部が掘った落とし穴を埋めに行くんだ、仙蔵も行くか?」
仙「…行こう」
小「そうだろうな、仙蔵なら行かない…え?」
仙「何をやっている。早く行くぞ」
小(これは雨が降るのか…?)
落とし穴を埋める2人
小「よーし、大分埋まったな」
仙「…ああ、そうだな」
小「元気出たか?」
仙「元々私は元気だ」
小(素直じゃないなぁ)
仙「なぁ、小平太」
小「なんだ?」
仙「絶対に無くならないと思ってたものが無くなりそうって時、お前ならどうする?」
小「なんだ、謎かけか?そういうのは長次に…あー、そうだな、うん」
仙「…」
小「どうしても無くなるのか?」
仙「ああ」
小「無くしたくないのに?」
仙「そうだ」
小「私なら、絶対に無くさない」
仙「それが出来るなら苦労は…」
小「だが!そう思ってても無くす時は無くす!」
仙「?!急に大きな声を出すな」
小「だからな、私は目印をつけるぞ!たとえどこにやったとしても、私のものだと分かる目印だ!私は絶対に見つけ出す!絶対に無くしたくないのなら、見つけ出せばいい!」
仙「………はは」
小「お?どうした仙蔵」
仙「いや、そうだよな。そうだ、そうなんだ」
小「なんだかよく分からんが、解決したか」
仙「ああ、解決した」
小「よーし、じゃあ残りの穴埋めもさっさと済ますぞー!イケイケどんどん!!」
後日…
珠雪「あ、七松先輩」
小「おー、珠雪!久しぶりだな…どうしたんだそんなにボロボロとは」
珠雪「壁の修補手伝ってたら喜三太としんべえが…」
小「あの2人が?」
珠雪「立花先輩に焙烙火矢投げられてるのに巻き込まれて…とばっちり受けました」
小「それでそんなにボロボロなのか」
珠雪「はい。せっかく学園生活最後の修補のお手伝いだったんですが…」
小「ん?何で最後なんだ?卒業はまだ先だろ?」
珠雪「父が風魔に転勤する事になったので、一緒に」
小「そうか…寂しくなるなぁ」
珠雪「そう言ってもらえると…。最後のご挨拶がこんな形ですみません」
小「気にするな!
珠雪「はい?」
小「その紐、どうしたんだ?」
珠雪「え? あ、あれ?何で見覚えの無い綺麗な紐が髪に?さっきまで無かったのに一体どこで…」
小「それと、」
珠雪「まだ何か?!」
小「首のとこ、虫に食われてるぞ。赤くなってる」
珠雪「えっ?!そういえばさっきの爆発の時チクっとしたかも!煙くて目をつむっていたけど!ああ…生物委員の虫でも飛んできたのかな…」
小(紐は焙烙火矢の導火線を染めたもの、首のは消える印か。成る程なぁ)
珠雪「七松先輩、何笑ってるんですか」
小「いやいや、案外かわいいものだと思ってな。ところでその紐だが、とりあえずお前が持っておけ」
珠雪「何でですか?小松田さんの所に落し物として…」
小「いいから持っておけ!必ず落とし主がお前の所に取りに来るから。早くて来年には行くと思うぞ」
珠雪「はぁ…。来年ですか?」
小「ああ。折角見つけても、誰かのものになってたら意味がないからな!出来るだけ早く見つけに来るさ!」
珠雪「ええ…そんなに大事なら早く返してあげたいものです」
小「まぁ、取りに行く方も覚悟を決める時間が欲しいだろうしなぁ」
珠雪「えええ…よくわかりませんが物騒な…」
小「まぁ大事な娘を貰いに行くんだから、多少の物騒はあるだろうな」
珠雪「娘?この紐がですか?横取りなんてしませんよ?というか、七松先輩、持ち主知ってるなら教えてください」
小「細かいことは気にするな!新しい生活に向かってイケイケどんどーん!」
珠雪「せ、先輩?!…行っちゃった…」
珠雪(困ったなぁ。この紐きっと立花先輩のだろうし…間違って飛んできたのなら返したいんだけどなぁ。でも、もし取りに来てくれるのなら、また会えるのは嬉しいし、思い出になるよね)
珠雪「ちゃんと取っておきますから、早く取りに来てくださいね」
《繋ぐ思い》
小平太が謎の大活躍