季節は流れ、桜満開の春が来た

鬼太郎達は墓場でお花見をしていた

子泣きじじいがほろ酔いで気持ちよく柄杓で頭を叩き演芸をして鬼太郎達は大笑いしていた

こんは目玉の親父へお酌をしそれを目玉の親父は喜んで口へ運んだ

こん「はい、鬼太郎くんにはこれ」

鬼太郎がこんのお酌する姿を見ていたことに気付いたこんは、鬼太郎の小皿に甘い卵焼きを乗せた

乗せられた卵焼きを鬼太郎はパクリと食べた

鬼太郎「美味しいよ」

こんは微笑みを返した

突撃ねずみ男が腹を抱えて呻き始めた

砂「どうしたんじゃ？」

鼠「分からねぇよ、あ痛い」

目「また意地汚く何か食ったんじゃろ」

鼠「てぇしたものは食ってねぇよ。ゴミ箱で漁った魚の骨と、干物になってたトカゲの尻尾と下水に詰まってたラーメンの残り位だ！」

鬼太郎達は想像をして吐き気をもよおした

鼠「痛てー。
こんな目に合うのは、新鮮な特上寿司を食った時以来だよ！ああそう言えば高級フランス料理を食った時もこうなったな」

鬼太郎「ねずみ男の奴、結構良いもの食べてるんですねぇ」

目「ねずみ男の胃袋は腐った物を消化するのは得意じゃが」

猫「お腹の中はバイ菌がうじょうじょ、あー気持ち悪い」

こん「せっかくの三色団子が不味く感じてしまうわ」

鼠「おめぇら、冷てぇよ。
俺が苦しんでるってのによ」

ねずみ男は地べたに伏せて悶えていた

しばらくでねずみ男は痛みを訴えなくなった。

鼠「皆よォ。俺、何か変だぜ」

泣「変なのは生まれつきじゃろぉが」

鼠「そうかぁ？」

目「ん？ねずみ男、お前その首から出てるのはなんじゃ？。ちょっと見せてみよ」

近寄るねずみ男は歩きにくいと口にした

鬼太郎「ねずみ男、どうしたんだその足」

鼠「なんだぁ！」

ねずみ男の足に赤いイボイボが出来腫れていた

こん「ねぇ、さっきより身長が高くなったのじゃない？」

ぐんぐんとねずみ男は身長を伸ばし、手も変形を始めた

鼠「嫌だよ！こんな体、鬼太郎！助けてくれよ」

鬼太郎「僕の妖力でこいつを引き離してやる」

力を込めるとねずみ男は体が焼けるように痛いと叫んだ

目「鬼太郎やめろ、ねずみ男に取り付いた奴はねずみ男と一体化しておる」

砂「お前が攻撃をするとねずみ男までやられてしまうぞ！」

鬼太郎は妖力を止めてねずみ男と距離を取った

鬼太郎「どうしたら」

鼠「た、すけ、て」とねずみ男は最後の力で言葉を発した直後弾けるように伸びて行った。ねずみ男は巨大な蕾のような姿に変わった

鬼太郎「ねずみ男！よすんだ」

鬼太郎が止めるもねずみ男は根っこで攻撃をした

鬼太郎「危ない！こんちゃん」

身動き一つ取らないこんを鬼太郎は助けた

見るとこんは涙を薄ら浮かべていた

そんなにもねずみ男が心配なのかと鬼太郎は思った

こん「うとましいわ」

想像と真逆の言葉に鬼太郎は思考が止まった

鬼太郎「こんちゃん？」

こん「イボイボでウネウネとするだなんて、うとましいにも程があるわよ。」

目「これ！街が荒らされていると言うのに、そんなこと言うてる場合か！」

鬼太郎「僕と父さんでなんとかしてみせるから、こんちゃんは猫娘達と待っていて」